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7インチ盤専門店雑記501「Playing For Change」

毎月一回トークイベントを開催しておりますので、4週間程度のスパンで準備なりをすることになります。とはいえ、ガッツリ資料を作り込むような回でなければ、選曲等は2週間もあればできます。つまりイベント終了後2週間は自由に好きなものが聴けるわけです。もちろん好きに聴けばいいのですが、ターンテーブル周りに次回のイベントで使う盤が集められてきており、盤質チェックも兼ねて試聴もしますから、イベントのテーマに沿ったものを聴きがちになってしまいます。

そんなわけで、今週は目新しいものをYouTubeでチェックしております。目新しいと言っても、アラン・ロマックスのアーカイブなどをチェックしたりしていますから、古いものですけどね。ただ見飽きたような古いMVも、マメにチェックはします。なぜなら音質が向上していたりすることが増えておりますからね…。

さて、YouTubeでお楽しみの一つが「Playing For Change」の一連の動画です。マーク・ジョンソンというプロデューサーが立ち上げたというソーシャル・アクション・プロジェクトですが、要は世界中のミュージシャンがリモートでセッションでもしているかのように見せる動画がいっぱい載っているんです。選曲が結構自分の好みで、自分がチェックしただけでも70本以上の動画があります。おそらくもっとあるのでしょうが、興味のある曲や興味のあるアーティストが絡んでいるものだけでもそんな数ですから、捕捉しきれません。

とにかくレッド・ツェッペリンの「When The Levee Breaks」の動画にジョン・ポール・ジョーンズが出てくるので、これがハマったきっかけではあります。ギターがデレク・トラックスだったり、スーザン・テデスキもヴォーカルで出てきます。気候変動に警鐘を鳴らすような映像と、かなりヘヴィな演奏に引き込まれます。他にもようやく頭角を現してきたバッファロー・ニコルズもここに参加しており、結構見どころがあります。

その「Playing For Change」にThe Bandの「The Weight」の動画があります。ここしばらくでは、これがイチバンのお気に入りです。リンゴ・スターとロビー・ロバートソンがやっているというタイトルが目を引きますが、如何せん凄いメンツでやっています。マーカス・キング、ラーキン・ポー、ルーカス・ネルソンといった最近馴染の南部の方の連中も出てきますし、日本からは我らがチャーやニュー・オリンズ在住の小牧恵子さんも出てきます。バーレーンやネパールのアーティストもいい感じで参加しております。

実際にリモート・セッションをやったわけではないのですが、動画の編集が実に巧みで、「上手いことやるなー」といった印象です。まあ各アーティストが結構リラックスしているように見えるのが、またよかったりします。ついつい見入ってしまいます。普段は円盤に拘って音楽に接していますが、こういった動画の魅力というものがあることも認めざるを得ません。ご覧になれば分かると思います。皆さん、いい表情をしております。


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