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さらまわしネタ帳016 - Jewel Records

Jewel Records、ご存知でしょうか?ウェブで調べると、インディー・ソウルの有名レーベルということですが、これがちょいと引っかかるんです。自分にとっては、古いブルース音源を再発しているレーベルなんです。数が少ないんですかね?

そもそも、ブルースの7インチ盤ってほとんど見かけないんです。特に国内盤でもろブルースの盤って見たことないですね。何と申しましょうかね、マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、ライトニン・ホプキンス、ソニー・ボーイ・ウィリアムソン、ジョン・リー・フッカー、3人のキングなどなど、ブルース界のビッグネームが何人かいらっしゃると思うんです。ロバート・ジョンソンとかサン・ハウスとかチャーリー・パットンとかいった戦前に活躍した人達はこの際ちょっと除外したいんですけど…。あるわけありませんからね。

とにかく、ブリティッシュ・ロック黄金時代の面々、レッド・ツェッペリンやローリング・ストーンズのメンバーとかが、そういったブルースメンのレコードを聴いて、カヴァーしているわけじゃないですか。皆さんLPで聴いていたんですかね?ジミー・ペイジがもの凄い数の古い7インチ盤をコレクションしているのは有名ですが、ブルースの7インチ盤が中古盤市場にあまり出回っていないのは、日本特有の事情なんですかね?

中古盤店の7インチ盤のコーナーにブルースのインデックスがあること自体、あまり無い気がしますし、あってもスリーヴの無い輸入盤しか入ってません。それも、本当に限られたものしか見たことがありません。でもクラークスデイルのジュークジョイントに置かれたジュークボックスに入っていたのは7インチ盤のはずだし、いろいろなアーティストの回想録みたいなものには、古いシングル盤で聴いたということが書かれていたりするわけです。なんでやろ…?

とまあ、不思議に思いつつ、ジャズだってちょっと前まで無いかと思っていたら、意外にあることが分かったうえに、最近は頑張って入手したりしているんですけどね。ブルースも同じなんですかねぇ?でも、ウェブで画像検索すると、ある程度は出てくるものなんですよ、…あればね。

自分の手元に何枚かあるブルースの7インチ盤は当然スリーヴ無しの輸入盤です。しかもJewel Recordsというところが再発したものです。他にもModern Oldiesと書かれた盤もありますが、これもどう見ても再発盤です。

まあ、バディ・ガイやハウリン・ウルフといった名前が気になって買ったものです。普通のお値段で売っておりました。状態はまあまあですけど、ちゃんと鳴ります。ノイズは少ない方だと思います。買ったとき、「あら、曇ってら…」と思ったら、思い切り埃が被っているだけでした。念入りにふきふきしたら、意外にキレイになりました。こういう汚れ方って海外のものという気がします。日本人って意外にキレイ好きですからね。普段は1枚のペーパーで4~5枚拭けるのに、1枚のレコードを拭くのにペーパーが3~4枚必要でした。その後も思い出しては拭くようにしていますから、普通には鳴るんですけどね。

オーティス・ラッシュの「I Can't Quit You Baby」、超有名なブルース・ナンバーですね。レッド・ツェッペリンがファースト・アルバムでカヴァーしたから有名という気もしますが、1956年のオリジナル・リリースの時もビルボードのリズム&ブルース・チャートで6位まで行っている曲です。その時はシカゴのコブラ・レコーズの立ち上げの一曲ですから、凄いですね。オーティス・ラッシュにとってもお初の一曲だったと思います。コブラはバディ・ガイとかマジック・サムなんかがヒットを飛ばしたレーベルですね。

この「I Can't Quit You Baby」のJewel Records盤、ビックリするくらいいい音で鳴るんです。「何だこれ?」的な一枚です。コブラ盤だと数万円はしてしまうかなという気もします。多分自分ならそういう値札をつけます。だけど、コレはJewel盤、…だけどもの凄くいい音、…どうしたものやら。

ブルースの値付け、難しいです。ニュー・オリンズ・ブルースのデイヴ・バーソロミューとかずっと探してますけど、輸入盤でも見たことないし、日本だと人気なさそうだし…。限界を感じますね。

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