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清澄白河カフェのキッチンから見る風景 : パタ・パタ

相変わらずの体調で、あまり動くことができません。少しゆっくりした動作で動き続けているのですが、これで立ち止まってしまうと、なかなか再起動が難しくなります。ゆっくりでもいいので動き続けることも考えて、…結局レコ屋作業をやっております。もちろん、その他のお仕事もボチボチやっておりますが、ペースダウンを強いられているところです。まあ、爺ですからこんなもんでしょう。

さて、以前から気になっていたミリアム・マケバという「ママ・アフリカ」と呼ばれた南アフリカのシンガーがおりまして、大ヒットしたという「パタ・パタ」という曲の7インチ・シングルが手元にあります。加えて「クリック・ソング」というのも手に入れてしまいました。同じ写真を使っているあたり、レコード会社も情報が少なかったのでしょうか。「クリック」って、アフリカの言語に多い、吸打音というヤツですね。

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この辺のシングル盤になぜ注目したかというと、ライナーノーツを中村とうよう氏が書いているんです。さすがにワールド・ミュージックについて書かせるには適任でして、読み応えのある面白いライナーになっております。そして、もうビックリだったのが、この「パタパタ」、なんとジェリー・ラゴヴォイが作った曲ではないですか。Wikipediaには自作曲としか書いてなかったりしますが、7インチ・シングルのレーベルには「Makeba - Ragovoy」の文字が見えますね。またプロデュースも、誤字はありますが、ジェリー・ラゴヴォイのようですね。

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もうこれに気が付いてしまった時点で、この盤はお宝箱入り確定です。そんなにレア盤というわけでもありませんけどね。如何せん、手元にあるのがアンビリーバボーなほど状態のいい盤でしてね。経年劣化もほぼ無し、ビックリものの一枚なんです。「パタ・パタ」はセット・オークションの箱によく入っているので、実は何枚か持っているんですけどね。

さて、ジェリー・ラゴヴォイ、知る人ぞ知る名コンポーザーです。ジャニス・ジョプリンが「トライ(ジャスト・ア・リトル・ハーダー)」など、彼の作品を4曲ほど取り上げていることで有名になったようなところもありますが、何と言っても代表作はローリング・ストーンズのカヴァーで人気の「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」でしょうか。個人的にはB.B. キングやボニー・レイットがやっている「エイント・ノーバディ・ホーム」も好きです。

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「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」のクレジットはノーマン・ミードになっていますが、ジェリー・ラゴヴォイの別名ですね。この7インチ・シングル、大人気曲なのにプレス枚数が少ないか、かなり高額で取引されています。状態がよければ5桁行きますね。私が持っている盤は、残念ながらスリーヴに書き込みがあるんです。演奏時間が書いてあるということは、局で使われていた盤ですかね?それにしては、猛烈に状態がいいんですけど、全くもって残念としか言いようのない一枚です。

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