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7インチ盤専門店雑記311「ディ・ジャ・メイク・ハーのレーベル」

私が7インチ盤の面白さに開眼したレッド・ツェッペリンの「ディ・ジャ・メイク・ハー」ですが、なかなかにレアですから、そうそう在庫を抱えているわけではないのですが、オークションなどでお安く入手したものが何枚かあります。どれも極上というレベルではないのですが、いずれもいい音で鳴ってくれます。ただその中でも、微妙に違う音で鳴る盤がありまして、チョイと書いておきます。

とりあえず手元に3枚ありまして、いずれもフツーにはいい音で鳴るとは思います。マトリクスを見ると、「1-A-2」が2枚、「1-A-3」が1枚です。「1-A-1」は存在するのでしょうか?必ず存在するわけではありませんからね…。レーベルはいずれも黒赤ATLANTIC、一つの特徴を除いて特に違いはありません。

1-A-2 フツーのヤツ
1-A-3 違いは見てとれません

まあ、ごくフツーに同じレーベルです。ところが、「1-A-2」のうち、一枚がにじんでいるんです。↓

アーティスト名や作曲者の英語表記、レコード番号の最後の「A」、
1973の後ろの「Atlantic」あたり、かなりしっかりにじんでおります。
Side 2はいずれも問題ありません

Side1 のこのにじみ、何なんですかね?印刷ですよね。スタンプじゃないですよね…。まあ、とにかくこのダメじゃんなにじんでいるヤツ、音が気持ち違うんです。曲が始まる前の無音部分はキズもないのに、かなりひどいサーフェスノイズが入ります。曲が始まったところで、ノイズは気にならなくなってしまいます。出だしの異様に重たいドラムスは7インチ盤特有のもの、LPとは明らかに違う鳴りです。このドラムスに気を取られ過ぎていたか、ベースの音が他と違う気がするんです。演奏は同じものですが、少し細いんです。よく言えば締まっている音、わりと低音がボンボンした鳴りなんですけど、ベースが非常によく聴き取れます。よく言えば明瞭、でもこの曲に関して言えば、圧が弱い。

レーベルの印刷のにじみ、他にも見たことはあるような気がしますが、あまり気にしていなかったんですけどね。同じマトリクスだと初期に出るんでしょうか。スタンパーの末期に出るとも思えませんが、どうなんでしょう。本来商品化したものの中で、これは検品ではじいて然るべきものでしょうが、鳴りが違うとなると、マニア的に気になるものですよね。

実は以前から無音部分のノイズがあまりに酷いので、売りボックスには入れず、自宅保管になっていたものなんですが、聴き比べしてみたくなりましてね。アナログの世界だと音の違いが分かるほどというのは稀ですが、実際に聴き比べると、同じ曲にもかかわらず結構差がありますからね。まあ、売り物にはならないのですが、気になるものでご紹介しておきました。

ちなみにオークション等での7インチ盤の相場は無茶苦茶なことになっておりますが、レッド・ツェッペリンに関しては、国内盤はあまり人気がないようです。それでも、他のアーティストに比べれば、いいお値段で取引されていますけどね。高額輸入盤はもうわけわからん状況でして、「聖なる館」の4曲入りEPなんて、↓ こんなお値段だったりします。買う人いらっしゃるんですかね…。


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