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清澄白河カフェのキッチンから見る風景 : 暑いときは…

「暑い」と誰に話すでもなく、口をついて出てしまうのですが、暑いです。屋内に居る分には問題なかろうと思われますが、どうしてもメンテナンス作業やら防犯の意味も兼ねて、店におりますから移動は伴います。それなりに意識してカラダを動かしていますし、思いつく作業を片っ端からこなしております。そうしないと9連休が明けたときが辛いことになるのが分かっていますからね。年寄りは特に、…ね。

店も6年半経ってますから、あちこちヤレてきております。キッチン内も不具合だらけでして、課題山積です。減価償却が7年というのもなるほどといったところです。そんな作業を黙々とこなしていると当然煮詰まります。そうした時にやることがあるのとないのでは、全体の効率が大きく異なります。レコ屋作業もやりたいことが全然ないと、結果的に非効率になります。イライラして何も手につかなくなりますからね。課題山積、やりたい作業がいっぱいということは、結果的にお楽しみがいっぱいあると思うしかありませんやね。結果あれやって、これやって、またあれやって、とバタバタ動き回っております。

前職では鉄メンタルのように言われておりました。産業医からも、「長のメンタルが強すぎて周囲が壊れる例もある」と何度か言われましたから、強そうに見えていたんでしょうね。退職して経営者になって、結局すべてが自己責任という環境になったとき、メンタルが弱いなんて言ってられないと思うんですけどね。

前職で中小企業支援を担当していたときに、経営者の押しの強さには随分振り回されましたが、自分がその立場になって、「そうでなければやってられないんだ」ということがよーく理解できました。ここにきて、コロナで一層ストレスが増大して、さらにその感覚が強まりました。周囲からは随分な頑固爺に思われているだろうなと思いますが、それでいいんだと納得している自分もおります。

さて、キッチン内の作業が落ち着いたので、少しレコ屋作業でもと思い、手当たり次第にターンテーブルにのせていますが、やっぱり7インチ・シングルは音が違います。LPで聴き馴染んだ曲ほどそう思います。とりわけ見本盤/サンプル盤はやっぱりジェネレーションが若いからなのか、よく鳴ります。本日はまずTOTOの「リヴ・フォー・トゥデイ」と10ccの「アイム・マンデイ」、どちらもアルバムからのセカンド・シングルなので、プレス枚数が少ないのか、非常にレアです。こういうレア盤、最近入手できるものは見本盤が多いように思います。フツーにディスクユニオンあたりで手に入るものではありません。そして、この2枚の鳴りに大満足しております。しっかり中低音が出る環境で聴きたい曲ですよね。

比較対象として輸入盤の鳴りも試してみました。アルバムと比べられるものとして選んだのが、スティーリー・ダンの「Reeling In The Years」とザ・クラッシュ「London Calling」の2曲です。当然いい音で鳴るだろうと期待してしまいます。そして期待を裏切らないスティーリー・ダンの鳴り。素晴らしいです。米国ABC Dunhillの1972年オリジナル盤です。マトリクス表記は無し。LPも元々素晴らしい鳴りですから、あまり差を感じないとも言いますが、ギター音の粒立ちの良さといい、性急なベースの突っ込み具合といい(これは音の問題ではありませんが)、まあ文句なしの鳴りです。

一方のクラッシュ、これは1980年12月の米国再発盤です。しかも「Hall Of Fame」の袋に入っていて、カップリングは「Train In Vain」、同アルバムからの1stと3rdシングルの取り合わせとなっています。それでも、こいつがまたいい音で鳴ります。LPは2013年の再発コロムビアですから、比べる相手が悪いかもしれませんが、ギターやヴォーカルは満足の鳴り、ベースが少々大人しい気もしますが、オリジナル盤だとどうなんでしょうね。あまりオーディオ趣味の素材となるような連中ではありませんが、市場価格は相当のものですし、エッジが立った音質で聴きたい代表的なものではないでしょうか。

やっぱり暑い真夏は屋内で冷たいものでも飲みながら、大人しくレコードでも聴いて過ごすのがよろしいのではないでしょうか。「そんなことやっているヒマがあるなら、さっさと決算資料出さんかい」と税理士さんから怒られそうですが、まあ、まとまった時間が取れるときには日々の積み重ねではなく、時間がかかる作業を優先させていただくことにしたいと思います。…もちろん、キッチン内の作業のことです。レコードを聴くのはいつでもできますけど、いつでも最優先ですね。…やっぱり怒られそうですね。気が向いたら少しやりますかね…。誰かやってくれないかなぁ…、でも経営効率がなぁ…、暑いなぁ…。

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