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催花雨のころ桜と故郷~山口~其中庵・瑠璃光寺五重塔・萩往還



故郷への旅は、いつも富士山に会うことから始まる。

地上は曇天 雲海の上にすっくと頭を出した霊山

正午少し前に山口宇部空港着 

予約していたレンタカーを借りてランチは評判のいい寿司屋


新山口駅新幹線口1分!厳選した新鮮活魚を毎日市場から直送!魚屋の寿司屋 回転寿司たかくら

夫 海鮮チラシ 私 たかくら御膳

地元山口県内市場直送の鮮魚は、ネタもしっとり舌になじむ

板前厳選の新鮮な鮮魚の握り寿司御膳で、天ぷら、茶碗蒸し、たかくらの貝汁がセット
御椀の蓋が閉まらないほど大粒の浅利がたくさん入った、たかくら貝汁

たかくら貝汁のインパクトたるやすごい。
これだけの浅利を使うからこその貝の旨みがぎゅっと詰まった、ほっとする味の味噌汁。さすが評判通りの名店。

食事の後、まずは種田山頭火「其中庵」へ向かう。

生涯放浪行乞を経て、昭和7年、山頭火満50歳の時、小郡の地に構えた草庵が其中庵 
ここでの6年間はもっとも充実した「小郡安住時代」 
其中庵は平成4年に復元された建物だ

母よ うどんそなへて わたくしも いただきます(山頭火)

山頭火が使用した道具や書などが展示されている

うれしいことも かなしいことも 草しげる (山頭火)

小郡桜が 六つ七つ 花曇りの其中庵

さくらさくら さくさくら ちるさくら (山頭火)

昭和7年、福岡市にある西公園の桜を愛でたときの句

雨ふるふるさとは はだしであるく (山頭火)

催花雨のころ、曇天のふるさと。
俳句がす~っと染み入ってくる。

次は国宝「瑠璃光寺五重塔」へ 

いつ訪れても風情のある五重塔 五分咲きの桜のころ
何度訪れても、清々しくある佇まい
大内文化が生んだ最高傑作
日本三名塔のひとつ 室町中期の建立

(長州は、いい塔をもっている)と、ほれぼれするおもいであった。長州人の優しさというものは、山口に八街九陌をつくった大内弘世や、ザビエルを保護した義隆などの大内文化を知らねばわからないような気もする。

司馬遼太郎「街道をゆく」長州路より

瑠璃光寺を後にして歴史の道「山口萩往還」に向かう。

日本海側の萩と瀬戸内側の防府を結ぶ全長53キロの古道(防長国境の一部)

石畳に蒲公英

幕末に維新の志士たちが時代とともに駆け抜けた萩往還。防長国境のほんの一部を歩いてみた

「次に来たときは、六軒茶屋跡まで歩いてみよう」

山口市内中心にあるホテルにチェックイン。

少し休んでから道場門前を歩く。

あまりにも灯りが魅惑的だった店に入る

老齢のマダムと語り、マダムのボリュームたっぷりのハンバークを食す

「それではお元気でいてくださいね」と店を出て、一の坂川沿いを散策

一の坂川 夜桜

桜のころ 夏の蛍 紅葉の季節 冬のころ 四季それぞれの趣のある川辺

「おいでませ、山口」
来ましたいね、山口へ
懐かしいふるさとです。


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