【野球の話】本物のスターだった「杉谷拳士」という存在

野球シーズンが終わり、引退や戦力外といった寂しい話も聞こえてくる季節になってしまったなあと感じているGingaです!!

今回は野球選手として区切りをつけ、新たな人生を「前進」するという選択をした杉谷拳士さんについてです!!

それでは早速行ってみましょう!!!

「野球って楽しい」

「杉谷拳士」の名前を知っているという人は非常に多いのではないだろうか?

野球ファンでは無いという方でも拳士さんのことが記憶に残るのは何故かと言われれば間違いなくそのエンターテインメント性の高さであろう。

常にベンチで大声を上げて仲間を鼓舞したり、一方でインタビューで笑いを誘うような言葉を放つという元気な姿が人々の心を引き付け、文字通り「元気印」という選手だった。

ある意味で野球少年がそのまま大人になってプロ選手になったような溌剌とした雰囲気が私は好きだった。

デッドボールでも「いたあああい!!」と言いながらも全力で一塁へ走っていく姿は見ていて気持ちが良く、職業野球だからこそ忘れがちな野球の楽しさを感じてプレーしているように見えた。

私もずっと野球をやってきたからわかるが、長い間やっているからこそ見失いかけそうな「野球って楽しい」という野球(というかスポーツ全般)の根幹を忘れずに続けていたことに尊敬するし、そういう姿を見ると自然と野球がしたいと思えた。

そういう意味で野球界にとって非常に大事な存在であったと思う。

名前がコールされて盛り上がる球場

「代打、杉谷拳士!!」

コールと共に球場がわっと盛り上がる。

これは紛れもなく拳士さんが積み上げてきた功績の賜物である。

試合に出るだけでこれだけ球場を盛り上げることができる選手は本当に貴重であり、チームにとってどれだけ重要な存在であったかがわかる瞬間である。

成績とか数値とかだけでは計測不能な娯楽としてのプロ野球という概念をそのまま形にした選手の姿だった。

確かに結果を残すスター選手は沢山いるし魅力ある選手もプロ野球の中には沢山いる。

そもそも、プロ野球とはそれなりの魅力やポテンシャルに可能性を見出されている人たちによる野球だから当然である。

そんな世界で一際目立つ「大きな野球少年」の姿は間違いなく多くの野球ファンの心を掴んだ。

だからこその歓声に間違いないだろう。

縁の下の力持ち

そんな良く目立つ拳士さんの姿とは裏腹に彼のプレースタイルはコアな野球ファンを惹き付けるような職人のような役回りだった。

スタメン出でることは少なくても代打代走要員、あるいは守備固め要因としての出場が目立った。

そして守れるポジションも幅広く、ユーティリティなスーパーサブという地位を確立していた。

思えば私は拳士さんが守備固めで出場した試合でエラーをするイメージがほとんどない。

これがどれほどまでにすごいことか、意外と見えにくいところではあるのだが、改めて振り返ると素晴らしいことである。

守備固めで送り込まれるということは当然ミスは許されない。

「ちゃんと守備固めしてこいよ」と送り出される訳では無い。

「守備固めなんだからミスしないのは当然」と首脳陣、ファンからそう思われて送り出されるわけである。

信頼を獲得しているからこそではあるがそのプレッシャーがどれだけの大きさかはもはや想像がつかない。

決して目立つ好プレーを見せる選手では無いが、どのポジションでも安定感ある守備を見せてくれる。

そしてそれは打撃面でも言える。

拳士さんは送りバントを決めるために代打で送り出されるいわば「ピンチバンター」としての出場も少なくなかった。

もちろん代打で送り出されるということは絶対に1点が欲しい緊張感ある場面である。

そんな状況でも確実にバントを決めてチャンスを拡大して帰ってくる。

そのチャンスを活かして勝った日なんかはファンの間では影のヒーローとして名前が挙げられるほどである。

「本物のプロとは好プレーを簡単そうにこなす選手のことだ」とはよく言った話だが、拳士さんはまさにそれができる選手だったと言えよう。

日本ハムには代々優秀なユーティリティプレーヤーがチームを支えている。

一昔前であれば飯山裕志さん、今であれば谷内さんなどが挙げられるが、拳士さんはその中に数えられるべき1人である。

「野球が上手い芸人」などという冗談もよく見かけたが、実際は野球の真髄を理解している本物のプロフェッショナルだったということで今回の結論としたい。

最後に

また1人私が野球を始めた時に選手だった方がプロ野球の世界からいなくなってしまいます…

もっと長く活躍している姿を見たかったというのが本音ではありますが、拳士さんのプロフェッショナルな姿勢や明るさがあればセカンドキャリアでも活躍してくれると思います!!

そして、数年経ってコーチとしてまた日本ハムのユニフォームを着て欲しいと思います!!

まずは日本ハムの選手として出場する最後の試合となる明日11/5の侍ジャパンとの試合を楽しみにしたいと思います!!

というわけで今回は以上です!!ありがとうございました!!!

帝京魂!!!