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箱根駅伝往路に感じるビジネスとしての戦略

こんばんは。中央大学OGのぎんです。

駅伝好きおばさんなので前置きも何も無しに今日の往路中央大学の感想を書きます。(身も蓋もない)


1区中山。その一報をTwitterで知った時は相当びっくりした。※中山選手はチームの2枚看板のうちの1人

そして、往路に舟津が配置されなかったことを知り、監督の本気を感じた。※舟津選手は1年生で主将をしたことで駅伝ファンにはお馴染みの人物

ー藤原監督、マジだ。

あの一見おとなしそうな瞳がきっと燃えている。

1区。中山は割と早めに飛び出すかと思いきや、意外にも途中までは集団走。

しかし、途中で数名が1位集団から飛び出した!中山もその中に。

そして、2区への襷リレー。残念ながら区間賞には1秒(たった1秒!)及ばなかったものの、2位でエースの堀尾に繋いだ。※堀尾選手は中山選手と共にチームの2枚看板。しかし、エースと言えば堀尾になる。

花の2区。各大学のエースがここぞと集う区間。

1秒差で襷を受け取った堀尾は、1位で走り出した東洋とすぐに併走。

そして、ずっと「東洋より少し前の位置」でレースを展開した。

そうです。

花の2区の、実に9割近い時間を「1位中央大学」で走ったのです。

こんなのいつぶりだ!?

町澤が1区で青学に抜かれるまで何分かトップに立ったことはあったけども…

花の2区でずっと1位て!

正直。ツートップを1区2区で使い切ってしまうのは不安があった。

優勝争いをするような大学と違って「エース級」が何人もいる訳ではない。

3区以降どんどん順位が落ちることは容易に想像できた。

しかしですよ。

「花の2区でトップに立ち、トップでカメラに映り続ける」

これ以上の「成功」が、今の中央大学にあるでしょうか!?

下位からいくらゴボウ抜きしたとしても、「こちら3号車です!後方では物凄いゴボウ抜きが繰り広げられてます!」くらいで、カメラはすぐ先頭に戻ってしまう。

つい忘れがちだが、そもそもなぜ各大学は多額の資金を投じ、箱根駅伝に出ようとするのか。

大学の宣伝。これがとてつもなく大きい。

中央大学の現監督、藤原監督が選手時代に往路優勝でゴールテープを切った時は、その写真が大学案内の表紙を飾り

入試の受験者が例年よりもかなり増えたという。

大学側が受け入れる人数(授業料×人数)は毎年ほぼ変わらない。

大学にとって、一番の稼ぎポイントは「受験者の増加(受験料×人数)」なのだ。


私の叔父が某私立大学附属高校の教師をしていた時、その高校が甲子園に初出場を果たし、その次の受験シーズンに

「甲子園効果で受験者凄い増えてボーナス倍増だった!やっぱり甲子園凄い!」と言っていたのを思い出す。

話を戻すと。

「花の2区でトップを走り続け、トップでテレビに映り続ける」。

今の中央大学の選手をどう配置したら最も効果的か、藤原監督はきっとこの「成果」を求めて、あえて1区2区でエースを使い果たすという無謀にも思える選択をしたのだろう。

想像通り、そのあとは順位を落として往路は12位でフィニッシュとなったが

4区を走った2年生池田が区間9位の好走を見せたのは来年に続く良い足掛かりになったと思う。(シード獲得の点から、一桁順位で走れる2年生と言うのはとても貴重)

そして、既に駅伝ファンにはお馴染みで、どこを走ったとしてもきっとテレビに映るであろう舟津を復路に配置した(配置できた)のも大きい収穫。

シード獲得は正直厳しい位置ですが、走れる選手を最大限活かす配置が出来たはず、と思います(復路どうなるかはまだ分からないけど)。

今年の大学案内の表紙は2区をトップで走る堀尾選手かな!

そして1人でも多くの人が中央大学を受験しますように!(笑)


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