問うこと、世界を開くこと。|川崎市立川崎高校
こんにちは、合同会社ギンエンの東です。
今回、キャリア教育の一環で神奈川県川崎市立川崎高校にて講演を実施しました。
講義テーマ「問うこと、世界を開くこと。」
今回は、各教室に分かれて、「10分の講義+10分の質疑応答」×3回の形式で実施されました。
対象は、普通科・生活科学科・福祉科の高校1年生。この春、中学生から高校生になったばかり。すこし抽象的で難しいかなと心配しながら始めた講義でしたが、思いの外、みなさんが積極的に聞いてくださったり、質問してくださったりと、今伝えられる120%の力でお話ししてよかったなと思いました。
具体的に、お話しした内容の抜粋は以下です。
問いで自らの世界を切り開く:高校生の頃の挫折経験
高校生の頃、英語が大好きで、塾に行きたい、留学に行きたいと願うものの、金銭的な理由とそれを補うための情報の不足により、「頑張っても夢は叶わない」と半ば、好きなことを諦めかけていました。
しかし、ひょんなことから、塾に行きたい、留学に行きたいという言葉の裏側に、どんなニーズがあるんだろうと考えてみました。同じ「塾に行く」「留学に行く」という気持ちも、潜在的なニーズは人によって違います。
つまり、壁があり、すぐに願いが叶わなかったことで「本当は何が欲しいのか」を考えざるを得なかった。
もちろん、スムーズにやりたいことを叶えられる環境があるなら、乗っかっておくのがいいと思いますが、叶わないから諦めるのではなく、それを代替する手段は何か、それによって何を手に入れたいのかを考えるチャンスになるのではないかなと感じています。
〇〇するべきは人の可能性を奪う
なぜ、問いがあると世界が開かれるのか。〇〇するべきだという思い込みは、自分の可能性を狭めてしまうという経験があります。
例えば、英語が上手くなりたいなら、留学するべきという思考に囚われていると、いつまでも他に落ちているチャンスを見逃し、英語上達の可能性を失ってしまいます。
他に、よく聞く〇〇べきの例は、「安定した仕事に就くべき」という考え方です。だからといって、「安定した仕事なんて辞めてしまえ」という暴論ではありません。
「安定とは何か」「仕事とは何か」ということを考えないままに、なんとなく思い浮かぶ安定や仕事という言葉の思い込みをもとに、人生を決めていまっているような気がします。
実は、人や自分が思い込んでいる「〇〇べき」という言葉に出会った時こそ、その言葉が意図するものは何かということを考えるチャンスになるのではないでしょうか。
その思考をきっかけに、自分にとっての「安定」や「仕事」という言葉に宿る価値観に気付く、そこから自分で人生を選び取る、切り開くという営みがスタートするかもしれないということをお話ししました。
授業後の感想(一部)
少し抽象的で難しい話だっだにも関わらず、みなさんの思い思いの解釈で自分ごととして理解しようとしてくださったことが伝わります。とても嬉しかったです。
このように一生懸命書いてくださった感想を見ると、高校生だからと簡単な話にするのではなく、本気で伝えたいことをまっすぐお話しするのはとても大切だなと感じました。
改めて、こうして授業を担当させてもらうことで、わたし自身も、毎回、なんとなく思い描いていたことを言葉にすることが出来て、ありがたいです。
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