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Maker Faire Tokyo 2020の当日、エンジニアが来場者を楽しませるために注意したこと

ハードとソフトを掛け合わせた作品を制作している、ギミらぼ(Gimmi-Lab.)の村上みも(@mimommemo)です。

2020年10月3日〜4日実施の「Maker Faire Tokyo 2020(#MFTokyo2020)」にて、ソードアクションを完全再現した新作「剣ケン破ッ!(ケンケンパ)」を発表しました。

今回は、ソフト開発を担当したエンジニアに「技術者からみた作品づくりと工夫」について聞いてみました。

🙋‍♀️「Maker Faire(メイカーフェア)」って何?
誰でも使えるようになった新しいテクノロジー(カードサイズで3,000円で買えるコンピューター、センサー、3Dプリンター、ロボット、AI、VRなど)をユニークな発想で使いこなし、皆があっと驚くようなものや、これまでになかった便利なものを作り出す「メイカー」が集い、展示とデモンストレーションを行うイベントです。
(出典:Maker Faire Tokyo 2020 オフィシャルサイトより引用)

――「Maker Faireに出展したい!」と思ったきっかけを教えてください。

そもそもギミらぼは、AI、電子工学、美術、法律など、全くバックグラウンドの異なる社会人モノづくりサークルとしてスタートしました。当初から活動コンセプトとして「見知らぬ人たちがその場で仲良くなれるような世界観の創出」を掲げ、いくつかのコンテンツを制作してきました。

小規模なイベントや仲間内での発表を経て、大きな舞台としてMaker Faireに挑戦したいとの意欲が高まり、出展に至りました。

――出展してみて、来場者からの反応はどうでしたか?

制作のコンセプトとして、「世代関係なく誰でも楽しめる」を意識し、ファミリーコンテンツの筆頭である「ルパン三世」にインスパイアされたモノを作りました。狙い通り、お子さんから親御さんまで幅広い方に楽しんでいただくことができました。

特に、小さいお子さんから「石川五ェ門」の名前が出たときには当初の読みが当たった感じがして嬉しかったです。

ギミらぼの作品「剣ケン破ッ!(ケンケンパ)」の出展風景

――今回の作品では、どのような技術が使われているのでしょうか?

加速度センサを仕込んだ刀を勢いよく振ると、加速度の情報がリモートのマイコンに送信され、それを契機にマイコンに接続されたソレノイドをリレー経由で駆動します。ソレノイド上にはビッグサイトの模型や恐竜の卵などが乗っており、物体によって異なるリアクションが楽しめるという趣向になっています。

現在の作りになるまでに試行錯誤を繰り返しており、最初期のバージョンでは電磁石と永久磁石を組み合わせて、磁気の反発力で飛ばそうと考えていた時期もありましたが、その案は全く想定した動きにならずお蔵入りになりました。

ソレノイドはリレー経由で駆動する

――技術面で「ここが難しかった!」というポイントはありますか?

特に技術的に難しいことはしていませんが、Maker Faireの会場(東京ビッグサイト)では無線の接続状態が悪くスムーズに動作できないなど苦労が絶えませんでした。

このような状況を見越して、ボタン入力でソレノイドを直接駆動できるような仕組みを作っておいたのですが、この仕組みを来場者の方にバレずに使用するのがかなり難儀でした。目線をボタンに向けない、さりげなく冊子で手元を隠すなどアナクロな努力でなんとかバレずに済んだと思います。

――次回はどんなモノを作ってみたいですか?

壁一面を使って人とインタラクションするような展示など、スケールの大きなものにチャレンジしてみたいです。また、楽器など音の出るモノの制作にも興味があります。

📣 ギミらぼの次回出展のお知らせ
2020年11月7日開催の「デザインフェスタvol.52」1日目に出展します。展示内容が決まりましたら、ギミらぼのTwitterにてお知らせしますので、ぜひご覧ください!


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