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ラッパーLogic(ロジック)入門|おすすめ曲|引退と撤回|来日

アメリカのラッパーLogic(ロジック)は、DrakeやEminemあたりと比べると、彼の知名度は決して高くはありません。もっと知られてもいいラッパーなのに。

そこで記事では、Hip-Hop初心者はもちろん、「Logicの名前だけは聞いたことはあるが詳しくは知らない」という人向けに、Logicの経歴や魅力、さらにはおすすめの11曲をご紹介します。

【結論】Logicのおすすめ楽曲11選

  1. 1-800-273-8255

  2. Homicide

  3. All I Do

  4. Under Pressure

  5. 100 Miles and Running

  6. Dad Bod

  7. Everybody

  8. 44 More

  9. Gang Related

  10. Young Jesus

  11. Everyday

Logicとは?どんなラッパー?

出典:https://www.universal-music.co.jp/logic/biography/

まずLogicというラッパーについて、3つの切り口で簡単にご紹介していきます!

スキルフルな眼鏡ラッパー!

眼鏡をかけた痩せ型の白人と、Logicは皆が思い浮かべるようなラッパー像と少し異なるかもしれません。しかし、そのスキルと感性は、高く評価されてきました。

2011年に発表したミックステープで注目を集めたLogicは、3作目のアルバム『Everybody』で全米1位を獲得。収録されている「1-800-273-8255」はグラミー賞にノミネートされ、Logicの代表作となりました。

フロウ重視のLogicはラッパーの中でも、高速ラップで知られています。普通の歌唱法も取り入れているので、HipHopの中でもR&Bとかポップよりで捉えるのが良いかも。

生きるのが辛い人へのメッセージ

Logicの名前を一躍世に知らしめたのは、間違いなく「1-800-273-8255」だと思います。日本でも、この曲の存在を知っている方がいるかもしれません。通称は「1-800」。

貧しい家庭で育ったLogicは、アメリカの自殺防止対策ホットラインの番号(日本でいう「いのちの電話」)をタイトルに、辛い境遇を抱える人への思いを歌いました。リリース後、実際に若者の自殺件数が減少したそうです。

父親業のため引退…そして復活

Logicは、2020年に『No Pressure』をリリースしたのと同時に、ラッパーとしての引退を表明します。

引退直後、Twitchと億単位ともされる専属契約。配信者としてのキャリアを本格化させました。しかし2021年、再びラッパーとしての活動を再開。楽曲制作に配信と、マルチに活躍しています。

引退当初は「父親業に専念したい」と説明していました。しかし「Dad Bod」では、Logic自身が心の病気に悩まされていたことが明かされていました。復帰前にYouTubeで発表した楽曲には、彼が抱えた音楽業界への疑問が隠されています。

小説家としても才能を発揮
ちなみに2019年には、本名で小説家デビュー。タイトルは『SUPERMARKET』で、自身でサントラなる作品も発表しています。
なんと、New York Timesのベストセラー1位を獲得しています。

Logicのおすすめ楽曲11選

ここからは、私が自信をもっておすすめしたいLogicの楽曲を、11つほどご紹介していきます。

紹介したい楽曲は山ほどあるのですが、今回11つをピックアップしました。その基準は、以下の通りです。

  1. Logicのラッパーとしてのスキルが伝わるか

  2. Logicのアーティストとしての引き出しの多さが伝わるか

  3. Logic自身の人間としての一面が関わるものか

Logicは「なぜもっと評価されないんだろう?」と思えてしまうほど、高い技術と感性を兼ね備えたラッパーです。代表的なのでいうと、1秒あたり10音節くらい詰め込むような高速ラップなどが挙げられるのですが、そういうLogicの凄さが伝わるような楽曲を優先的に選びました。

そしてLogicの楽曲は、そのサンプリング元の音源も幅広い!ジャズやゲームの音源、さらには日本のアーティストまで取り入れているんです!そういったLogicのセンスや教養が、この11選で少しでも垣間見れるようになっていたら嬉しいです。ではどうぞ!

1-800-273-8255

Logicの名前を一躍世に知らしめたのは、間違いなく「1-800-273-8255」だと思います。日本でも、この曲の存在を知っている方がいるかもしれません。通称は「1-800」。

貧しい家庭で育ったLogicは、アメリカの自殺防止対策ホットラインの番号(日本でいう「いのちの電話」)をタイトルに、辛い境遇を抱える人への思いを歌いました。リリース後、実際に若者の自殺件数が減少したそうです。

Homicide

世界的に有名なラッパーで、Logic本人の憧れでもあったEminemと共演。YouTubeにアップされてから数日で、再生回数1500万回を突破するほどの話題曲になりました。

「高校生みたいなラップにウンザリ」「近頃の奴らは同じ曲しか歌わない」など、現行のHip-Hopシーンに対して挑発的な歌詞もあります。しかしLogicもEminemも、それを圧倒的なラップ技術で表現しているせいで、説得力ましまし。

All I Do

Logicが有名になる少し前である2011年に制作されました。James Brownの楽曲「Sunny」をサンプリングした作品。

上の2つほど有名ではありませんが、若くしてジャズをサンプリングするLogicのヒップホップIQの高さが垣間見れる一曲です。シンプルかつジャジーな音源に、Logicの魅惑的なフロウがハマっています。

スペイン語を交えながら、Logicのラップに対する決意が表現されています。今でこそゲーム配信や小説執筆の才能も発揮していますが、彼の音楽への情熱がこの頃からあったのですね。

Under Pressure

9分にもわたる超大作。リリックでは、彼が音楽のために払ってきた苦悩や家族のことについて言及されています。

後半のビートでは、ジャズをサンプリングしているのが素敵。「My One and Only Love」という楽曲のイントロ部分です。どこか切なげな雰囲気を醸し出しています。

100 Miles and Running

映画『フリー・ガイ』にも起用された楽曲。物語の前半、主人公がビデオゲームの中の世界で成り上がっていくシーンで、聴くことができる。

終盤のLogicのバースは、1秒あたり10音節という驚異の高速ラップとなっています。おそらく「週間最高速度」なら、この楽曲が一番なのではないでしょうか。

Dad Bod

父親としての日常や、Logic自身の音楽活動に対する思いが表現されている楽曲。

数年前から人気アーティストとして多忙な日々に追われていたLoigcの内面が明らかにされています。

Everybody

"Everybody people, Everybody bleed, Everybody need something"という、かなりフックがかなり印象的です。

44 More

Gang Related

Young Jesus

Logicが有名になるきっかけの一つとなった楽曲。

Everyday

パーティミュージックで有名なMarshmelloとフューチャリングした楽曲です。ドラマ仕立てのMVで光るLogicの演技にも注目。

他にもおすすめの楽曲がいっぱい

11選にはピックアップしませんでしたが、個人的には「Indica Badu」という楽曲もおすすめです。特にフックのフロウ("I can't get much higher"〜♪)が好きで、気がついたら口ずさんでいます。

あとは「Confessions of a Dangerous Mind」も好きです。これもフックのフロウがお気に入りです。

要するに、11選では紹介し切れないほど、良い曲がたくさんあります。それがLogicです。

日本好きなLogic!実は来日していた

実は親日家なことでも知られるLogic。右手には、日本語で「ウルトラ85」「キルビル」とタトゥーが。

タトゥーを入れる瞬間は、「Overnigh」のMVに映っています(動画2:00〜2:30あたり)。

「Tokyo Nights」という楽曲があるのですが、このリリックも来日時に書いたようです。


【2024年】Logicが最新曲「Fear」を発表

2024年2月2日、Logicが「Fear」を発表しました。待望の 9 枚目のスタジオ アルバム、『Ultra95』からのリードシングルです。

歌詞は、他人からの評価に対する恐怖を捨て去り、本当になりたい自分になることについてです。相変わらずスキルフルなLogicのラップが楽しめます。

まとめ

Logicがまだ日本であまり知られていないのは残念です。確かに不良文化のイメージが強いHip-Hopの世界で、Logicのように社会的な問題提起をするタイプが珍しいのはわかるのですが。

しかしLogicが誰にも負けない技術と感性を持ったラッパーであるのは、紛れも無い事実。この記事をきっかけに、ぜひ聴いてみてもらえたら嬉しいです!

最後に、あのJ DillaによってプロデュースされたThe Phersideの名曲「Runnin'」のビートに載せてフリースタイルをするLogicでお別れしましょう。また次回の記事まで、さようなら!

※読みやすさの観点から、敬称を略しています。

画像引用・参考資料

https://worthwealthy.com/logic-net-worth/(タイトル画像)
https://www.udiscovermusic.jp/news/eminem-logic-collaboration-homicide
https://project2.tokyo/logic-homicide-ft-eminem/
https://www.bmj.com/content/375/bmj-2021-067726
https://www.whosampled.com/(サンプル元特定)



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