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仕事ぶりがよくわかるシェアオフィス仲間だから、自然とワンチームになれた

昨年9月に営業を再開した横浜マリンタワー。同施設は、G Innovation Hub Yokohama(以下G)を手掛ける総合不動産企業リスト(株)グループのリストプロパティーズ(株)が中心となり、共同事業体として運営を行っている。今年3月にホームページの大幅リニューアルを行ったが、制作にはGの入居者が携わっている。そこで発注側の横浜マリンタワー広報であり、Gのディレクターでもある櫻井怜歩と、Gの入居者であるデザイン担当の百崎崇さん、コーディング担当の福田卓也さんの三人に話を聞いた(以下敬称略)。


デザイナーまで何人の伝言ゲーム?
イメージが伝わらないジレンマを感じて」

横浜マリンタワー広報の櫻井怜歩。Gのディレクターでもあり、立ち上げから参画している。入居者との面談で全員の仕事内容を把握し、「どんなことも入居者さんに聞けば解決します!」


櫻井:これまで横浜マリンタワーのホームページは、お付き合いもあって東京の会社に発注していたんです。でも、横浜のマリンタワーらしさについてその人たちと議論をするんですけど、かっこよすぎるというか、こちらが出したい表現と違う感じがあって。広告代理店なのでディレクター的な人がいて、その下にデザイナーさんとかがいるからイメージの伝達があまりうまくいかなかったんですよね。どこかのタイミングで改修しないといけないと思っていたんですけど、リニューアルオープンして写真を撮って素材も増えてきたので改修をしようという話になったんです。それでお声がけしたのが去年になります。最初にお話ししたのはGの入居者でwebシステム開発を手掛けている朝倉さんだったんです。どんなサイトを作りたいか、会員ページは作るのか?どのくらいの観光情報を載せるのか?などいろいろ相談したら、朝倉さんの仕事ではなく、「コーディングが福田さんで、デザインは百崎さんが適任じゃないか」と提案をいただきお2人にお声がけをしたというのがいきさつです。
福田:僕は朝倉さんから話を聞いたんですよ。朝倉さんはエンジニアなので、webサイトを作るというよりはwebシステムの開発ですね。僕はコーディングをメインしているのでデザイナーとセットで仕事をやらないといけないんですけど、周りにあまりいなくて。百崎さんが入ってこられた時に、Gのスタッフから紹介されて、「一度話をさせてもらっていいですか」って百崎さんに声をかけたんです。「自分はこういう仕事をやっています」ってこれまで手掛けたものを見せて、「どういう感じで仕事されていますか?」という話をさせてもらって、「何か一緒にできたら」みたいなことも言ったかな。それがあって朝倉さんに「いい塩梅で一緒に仕事ができそうな人が入ってきた」という話をしていたので、この仕事の話があった時に「じゃあ、セットでいけるんじゃない?」となったみたいです。

Gへの入居は転校生みたい!「話しかけてくれて嬉しかった」から仕事仲間へ

株式会社シンバル代表取締役の百崎崇さん。昨年8月に入居し、横浜マリンタワーでの仕事を皮切りに入居者さんと一緒に仕事する機会が増えた

櫻井:百崎さんはGに入居したてのタイミングでしたよね。どうでしたか?
百崎:最初に話かけてくれたのが福田さんだったから、転校生が初めてクラスメイトと話せて友達になったみたいな感じで(笑)。シンプルに嬉しかったです。しかも職業は違うけど、業界のくくりは同じですし。
福田:GにデザイナーというかWEBのクリエイティブ関係の人って少ないので、百崎さんが入った時、この人入ってきた!やっときた!って。
百崎:意外といないんだ~って思いました。

いつも3人で議論、まるで同じ会社の人と仕事している感覚に


コーディングを担当した福田卓也さんは、Gがオープンして3か月後に入居した。以前のシェアオフィスとの入居者ともつながりが続いており、誰からも信頼が厚い


櫻井:実際に仕事をやってみてどうでしたか。
福田:初めは情報共有が難しい部分はありました。それはどんな仕事のときもそうなんですけど。デザイナーもウェブサイトを作る上でそれぞれやり方があるし、進行の仕方も違うし、デザインの作り方だとか使うソフトウェアも全部違ったりするから、その辺を「どうしていますか」という確認をし、情報共有することはとても大事ですね。
百崎:福田さんはすごく詳しいし、話も分かってくれるから、仕事自体は、やりやすかったです。普段ウェブサイトつくるときはエンジニアとか全部外注でいろんな人とやりとりをしているんですけど、そういったこれまでお仕事してきた方の中で、福田さんは僕の範囲ではエキスパート。心強さがすごいありました。「福田さんに聞けばなんとかなる」みたいなのも内心あって、いい意味でラクをさせてもらいました。デザインに集中できたというか。いつもはエンジニアの仕事のことかも自分でいろいろ調べてお客さんに説明しないといけないんですけど、今回櫻井さんへの説明は全部福田さんにお任せできました。
櫻井:3人で会話して、制作を進めている感じがありましたよね。
百崎:会社員の時はそんな感じで社内打ち合わせをしていて、デザイン領域はデザイナー、エンジニアの領域はエンジニアが説明したりしていました。今回は、実際は違う会社だけど、社内の他の部署にいる人と仕事をしているみたいな感覚がありましたね。
福田:外注の知らないところから来た話だと、僕はここまでしゃしゃり出ないんですよ。基本は裏方なので。ディレクションの流れとかクライアントさんの要望もあるので、こちらから「こういうのが良いですよ」とか、「こういうのできますよ」という提案は僕のほうからあまりしないほうがいいなと思っているんです。でもシェアオフィスの仲間で、この関係性ならそういうのを含めて話ができるというのはありました。

櫻井:最初のどういうウェブサイトにするかみたいなところから福田さんも入ってやりましたね。
福田:実は、そういう話は、基本僕はあまりやらないですね。方向がある程度決まってから入ることが多いので。
百崎:デザインのベンチマークは福田さんが発したものをベースに作れた感じですよね。いいコラボレーションだったんじゃないかな。
櫻井:Gの成り立ちもそれに近いですね。最初にGのプロジェクトを作った時もリストが事業主としていて、オンデザインが設計デザイナーとしているので、本来ならその下にいる施工会社が話し合いに参加することってほとんどないんですけど、その議論に施工会社もいたからこそ、「Gの空間の中でどの素材、どの部材を使ってどう作ったらコンセプトに近いか」とかいう話が結構できたんです。同じようにチームでプロジェクトをできたのはすごい良かったと思う。
福田:ほんとに会社内でやっているような感じに近いですね。「ちょっとブレスト参加して」みたいな状態からやる感じ。
≪次回続く≫

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