「"言ってる事"と"やってる事"が違う」という文句

ビジネスパーソンとしてどんなに優秀でも、経営者のように自分で選択したり、新しいことを想像したりすることが苦手な方もいる。偏差値がどんなに高くても、どんなに低くても、それはあくまで情報処理の能力を測る指標でしか無い(ただ、それが結構重要だったりもするけど)。

創造性に関しては、意外と「何も知らない」ということがアドバンテージになることは多い。“ビギナーズラック”は単なる運の話では無いと思う。少なくとも「行動してみないとわからない」ことがあまりにも多い。

「言ってる事とやってる事が違う」と文句の対象になるのは間違いなく「言ってる事」が先で「やってる事」が後の時。「言ってる事」は概念で、「やってる事」は事実だからギャップが生じるのは当然。もし事実である行動が先に来た場合、後から来る概念や言葉にズレは生じない。

「言ってる事とやってる事が違う」と文句を言う人は、「言ってる事」に対する希望的観測が強く、理想と現実のギャップに悩みを持ちやすい性質だと言える。確かに「この人を信じれば」「この考えを信じれば」と思い、思考停止した方が面倒なことを少なく済ませる場合も多い。

ただ実際は、その「面倒な事」を回避した思考停止のツケの方が大きい場合がほとんどだ。反対に、言ってる事とやってる事の差が少ない人は口数が少なかったりする。ただその場合は、周囲の人が行動を起こせないなど、別の問題が生じることもある。「言ってる事とやってる事」をどれくらいのギャップで印象を持たせるか、計算が必要かもしれない。

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