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私達に足りないものなんて、何一つ無い

 人はしばしば、周りの誰かが羨ましく感じ、その人には不足が無く、恵まれているように思えてしまうことがある。
 ついその人が持っているものだけに着目してしまうからだ。

 それも無理はない。
 というのは、持っているものは、実体として見えやすくなっているのに対し、失ったものは見えにくいからだ。
 だから、まるで相手は今まで何も失っていないかのように感じてしまう。

 

 ただ、実際は決してそうではない。

 

 私達は皆、何かを得、また、何かを失う。
 誰もが、他の人にないものを持っていて、そして、他の人より足りないものがある。


 自分は豊かだ、不足だというのは、人と比較すればする程顕著になるものだ。
 故に、いつも誰かと比較せずにいられない人は、それに翻弄されやすくなるーー
自分は他人より
優れているとか、
劣っているとかで
気分が激しく
浮いたり沈んだりしてしまうからだ。

 

 けど、そんなことは果たして、


生きていく上で、
本当に必要なことなのだろうか?


 誰かと比べて足りないということは、
 自分が生きていく上で足りないということではないだろう。

 何かをが欠けてしまうことは、確かに苦しいし、惨めに感じてしまうかもしれない。
 しかし、そうだとしても、問題はないーー
失うものがあったとしても、
まだ持っているものがある。

 

 前向きな人が、失いの悲しみから素早く抜け出せるのは、今あるものに集中し、それを握って生きていけるからだ。

 

 人は無いもので生きているのではなく、
 有るもので生きている。

 

 足りないものを探し回ったところで、人に生きる勇気なんて得られない。
 羨ましがったり、妬んだりしたところで、何がどうなるわけでもない。

 苦しくてもなお生きていられるのは、最低限でも、既に生きていくのには十分なものが与えられているからだ。
 そうするとつまり、今、この私にとって、足りないものは何も一つないということだ。

 

 より良く生きたいと思うのなら、今自分に何があるかをしっかり把握し、最大限活用していくべきなのではないだろうか。

 

 失ったものを悔やみ、誰かと比較して落ち込むより、かえってそれを利用し、今あるもので補う。
 そうすることにより、今持っている全てを精一杯輝かせるのだ。

 

 それが出来るようになれば、欠けが存在する人生程、美しいものはないと思えるようになってくるはずだ。

 そう、私達に足りないものなんて、何一つないのだから。 

(はてなブログ同時掲載:https://www.gifteddecoboko.com/entry/2019/04/09/080000

(画像素材元:https://ja.pngtree.com/)

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