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落ちたときに備える(2)

落ちたときに子供を絶対に責めないことを家庭内で確認

先生はこれからも色々と言うだろうと思う。そして考えても仕方がないのだが、先生の叱り方と褒め方を見ていると、このままだと合格したら先生の手柄、落ちたら長男の努力不足、あるいは落ちても塾での3年間がかけがえのない時間であり悔いは無いはずと言いかねないと思うことがある。

例えそうであってもこちらが気にしなければ良いのだが、長男への影響も計り知れないだろうと思うと、これだけは回避したい。受験勉強に関しては尋常ではなく良くやっていると思っていて、誰かがケアに回らないと本気でまずいと思っている。

本人は自分の意志でやっている部分も多く、その意志も以前にも増して強くなっている。この一週間だけを見ても、父親不在にも関わらずペースダウンどころかペースアップした。先生からも褒められる割合が高くなっている。だからこれ以上先生が負荷を上げてこなければ、持ちこたえられるかもしれないと希望が見えそうなほどだ。

でもたぶんこれは続かない。そんな中、一つだけ家族で決めておきたいことがあった。それは、最終的に長男が志望校に入れなかった時、絶対に長男を責めないということ。先生がどんなに努力不足や、言った通りにやらなかったからだと言ったとしても、家庭内での受け止め方が揺らがなければ、究極的には先生が何を言おうと関係ない。

足りないものはあったかもしれないけど、頑張ったときも沢山あった、行けたところでベストを尽そうと、夫も私も長男に言えるなら、あとは何も懸念することはない。

もしそれができないのであれば、受験はしない方が良いだろうと思っている。夫には、「ここからの長男の頑張り次第で親の反応も変わる」というシナリオは、望んでいないと伝えた。それでは結局塾のスタンスと変わらず、追い込む方向になりかねない。もう既に十分やってはいるのだから。

最悪のシナリオとして、私だけが長男を擁護する状態を想像してしまうと、どうしても不安になってしまう。夫が長男を責めるシナリオは正直想定はしていないが、先生の反応次第では、先生の言うことが正しいならと矛先が長男に向かいかねない。こういった不安が私の中にあるため、予め何があろうと、結果が出た時の家庭の受け止めについては事前に確認をしておきたいと思った。

シナリオが分かっていた方が私が不安なく過ごせるし、長男のためにも安定した母親でいられた方が良いと思った。夫は、長男が頑張っていることは知っているし、それなのに長男を責めることはないと言った。

実家の両親とも話す

私の実家の両親と話すことがあり、受験が大変だという話をしたら、最初は、追い込みの時期だし、ある程度仕方が無いという受け止めだった。

しかし、詳しく話していく中で、「あんまり追い込みすぎたらいけん。逃げ道も用意してやらんと。その感じじゃドラ(長男)は自分の好きな研究が今できとらんのじゃろう?そっちの方が良くないんじゃないか?色んな教科を満遍なくやれんでも、一教科だけ得意でも良いと思うし、別に失敗しても何度でもやり直せば良いんじゃし、それに志望校に入ったとしても、高校から海外に行ってもええんじゃろう?」と言った。

本当に究極的には長男が生きていてくれたらそれで良い。もちろん本人が納得した時間を過ごせるように、親の方も最大限努めるとして、まずは今の悪くない親子関係を続け、セーフティーネットとして機能できるよう備えたいと思っている。