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長男よ、利害対立が発生しておるのだよ(3)

言わずにはおれんわ

帰宅した長男には、「困ったし、この状況でも我を通すのは気分が悪いわ」おんどれええ加減にせえと説教をした。

長男は「わかった」と言っていたけれど、こちらの腹の虫が治まらず、この件はその後20回くらいぐちぐちと言い続けた。徐々に長男も「おかぁ、もうわかったって。」「おかぁ、もうさすがに大人気ないでしょう。」と言うようになり、私が「何度でも言ってやる。」と言えば、「困った大人だね~。」と返してきていた。

なお、長男が学校に行くことに苦痛を感じていた場合は、親や家族の事情を理由に長男を学校に行かせることはしなかっただろうと思う。長男の場合は学校に行くこと自体は問題はなく、また今回のように、自ら「学校に残りたい」ということもあり、親としてはこちらも色々と融通を利かせている中で、長男にも協力できる時はしてほしいという思いでいた。

子どもの心相談医の先生に話す

長男は大学病院の子どもの心相談医の先生の所に通っている。行き道に「今日は何を話すの?」の流れで、最近の出来事と言えばこの話は外せないよねと私が圧をかけたせいか、長男はこの話を一番最初にしたのだった。時折私の方をチラチラと見つつ、ばつが悪そうに語っていた。

先生からは、私と同じように長男に諭していたと思うが、「お母さんは弟さんも看なきゃいけなかったんだよね?お母さんは分裂はできないんだよ?それはできないの。」と言っていたのが印象的だった。

私が、「2日連続で休みを取らせて、色々やりたいことが出来るようにして、そうやってもらったことを思えば、そんなに難しい協力ではないと思うし、やっぱり最近感謝が足りないんじゃないかと思ってしまうんです。」と言ったら、先生は、「感謝も押しつけになると納得しないでしょうし、一般的に過去を振り返って感謝ができるようになるのは、早くて中学生、だいたい高校生くらいになると思います。」と言っていた。

恩着せがましいことも重々承知しているが、それでも言いたくもなる。先生はそれについても、「それは親がそれだけ頑張っているってことなんだよ。」と長男には伝えてくれていた。

それ以外にも色々と話をする中で、長男には診断は下りていないものの、発達特性から来るものが少なからずあると言えるかもしれないし、一方で小学校の6年生らしいと言えば6年生らしいとも言われた。

発達のことについては常に頭の片隅にあり、この日も病院のご自由にお取りくださいのコーナーにADHDの冊子が置かれていたため頂いて帰っている。

(4)につづく