第二次予備校 大型新人T君とは。

トラブル注意の張り紙

先日の男子校D校のT君の一件、そして男子校A~B~
c校の件。いつもの掲示板に張り紙が新たに貼られていました。

私と女子校AのYが見ています。

「現役の受講生の皆様へ。」

「最近、他校の生徒同士で一部トラブルがありました。それによって被害を被られた受講生様に聞き取り調査を致しました。加害側の受講生については、厳重注意と致しました。」

「また、校舎外での喫煙行為は厳禁です。日々取り締まる職員が巡回しております。」

「受験勉強に明け暮れる日々とは言え、今後このようなトラブルが無いように気をつけてください。あまりにも酷い事件については、退校処分致します。教務より。」

ため息をつきながらYが話し出しました。

Y「いやぁ、アレはホントに酷かったよぉ。」

「智聖、こうゆう時に限って来ないんだからぁ♪」

あっけらかんとしながら、いつも通りの口調でした。

(まぁ、こんだけ人が来てたら揉めるよなぁ。)

(しかし、中学3年生とか高校入りたてならわかるけど、まさか高校3年生でこんな事件を見るなんてなあ。)

私「学校の授業があったから遅かったんだよ。」

「とりあえず共学C校のY君達に感謝しよう。」

被害を被られた男子校GのH君は、ショックであの日はレベルアップ演習に出ず帰ってしまいました。当然だと思います。

「しかし、Yよ。男子校Dは俺よく知らなんだ。」

「中高一貫組の人にも聞いたんだが、T知らないんだよ。」

「お前のクラスに高校入学組の人いないかな?」

D校は、男子校紹介、前回の記事にも書いた通り、中高一貫組、高校入学組は、特進科、普通科、実業科など沢山クラスがあるようです。

Yは、うーんとした顔をしつつ、急に明るい表情になりました。

Y「あ、確かT君の学校のバック持った人いたかも。」

「英語の発展クラスで聞いてみるよ。」

これで、何とか情報収集ができそうでした。T君は、この当時は、レベルアップ演習と世界史の授業ぐらいしか出ていなかったようで、我々とほぼ授業は被らなかったのです。

放課後、コミュニティスペースで待っていると、Yは、T君と同じ学校の制服とバックを持った人を連れてきました。この人は、高校入学組のK君。特進科にいる優秀な生徒のようです。顔が香田晋似で濃いです。どうやら1年生の頃、T君と同じクラスだったそうな。

Yはピースをしながら、満足げな表情でした。

君「よろしく。Tについて聞きたいのは君かな?」

「実は、Tは2回停学くらってて後1回食らうと退学なんだよ。」

私とYは、(あんだけ凶暴なら停学食らうわなぁ・・・。)と思った所でした。

私「停学は、タバコとかバイク?」

「うちは、タバコとか喫煙、バイク通学が禁止だからさ。」

Y「え、あんた所、バイク駄目なの?意外だったよ。」

k君は、爽やか表情をしながらも、首を横に振りました。

「いや、Tは、先輩と喧嘩、後パー券をばら撒いた。」

Y「え、パー券なに?イベサーの?」

話を細かく聞くと、入学当時一人だけガングロでオールバックだったT君は、かなり目立っていて、実業科の先輩に校門で絡まれたそうです。しかし、格闘技経験があるので、ぶちのめしたとか。本来は、喧嘩両成敗で無期停学なはずです。ただ、先輩から手を出したそうで、正当防衛もあり、彼だけは一週間停学食らったそうです。

ふと私は自分の通うF高校の生徒手帳を開きました。

(パー券についてやはり書いてあったぞ。)

恐らく私よりも上のアラフォー、アラフィフ世代の方はよくご存知だと思いますが、パー券は(不良グループ、チーマーなどが開く名目のオバケのチケットなのです。)本当に開くイベントではなくて、それを謳って買わせる代物でした。

うちの学校では、反社会勢力と接近、行動を共にしてはいけない趣旨が書いてあるので、まさにご法度なのです。ただ、我々の世代は、パー券自体もはや死語でしたから意外な話でした。

このルールをYと君に見せてみるとおー!という声をあげています。

「ウチは、ここまでのことは書いていないけど、確かに他の生徒はパー券なんてばら撒かないからかな。」

Y「いやぁ、あんたの所、荒れてたんだね。昭和の匂いする♪」

二人は、笑いつつも納得していました。

私「それで、パー券はイベントサークルも含まれてるのかな?」

K君「これは、1年と2年生の頃だからよくわからないけど、」

「先生が言うには、繁華街に集まる趣旨の流れからよろしくないって言ってた。」

K君は、真面目で堅物な人なのでイベントサークル自体を知らなかったようでした笑
そろそろ話し始めて30分経過。K君もそろそろ帰ろうとしています。

K君「そうそう、Tは、悪いやつじゃないよ。ただ単に人見知り。」

「俺は、もう科とクラスも違うし、ココでたまに会うくらいだけど、機会があれば少し話してみるよ。」

私「ありがとう。恩に着る。」

私達も帰宅となりました。

Y「T君ってやつ、やっぱり悪いやつだねえ。」

私「あー、そうだな。」

「俺らのグループも増えてきたから、気をつけないとね。」

この日は、GW講習前の平日の金曜日。明日からとうとうGWに入ります。そう。喧嘩などよりも、大学に入るための勉強が目的です。気を引き締めるためにもYにも言っておきました。

Yは、何やら携帯を見てニヤニヤしています。

「あ、そうそう言い忘れたけど、コレコレ。」

携帯の画面を見せてきました。内容は、間引き日(講習の休みの日)に出掛けませんかと書いていました。

私「コレ彼氏の?」

Yは爆笑しながら否定しています。

「あんた、相変わらずおもしろいよね。彼氏が敬語使わないよ。例のB君だよ。」

以前、連絡先交換した通信制高校に通うBでした。一ヶ月ぐらい予備校に顔を出さないのですっかり忘れていました。

(もう一ヶ月会ってないよなぁ。)

Y「この日さ、彼氏と会おうとしたんだけど、会う前にデートしちゃおうかなって。」

どうやら、この彼氏であるT君から以前からYのお目付け役を私がしていることから、改めて見逃して欲しいようでした。

(まぁ、Wブッキングについてはなんとも言えねぇしな。)

私「俺は何も見なかった。聞かなかった事にしておくよ。」

「いいか、俺に相談した、話したとか言うなよ。」

Yは、頷きました。私の電車がやってきました。

つい心の声が外に出てしまう瞬間です。

「この小悪魔め。可愛い顔して抜け目ねぇな。」

Yは振り返り「何か言った?」と確認しましたが、時すでに遅し向かい側のホームで電車に乗った私がいました笑

そういえば、講習前にゼロクラスでガングロギャルのTともこの一ヶ月で色々とありました。次回はこの話をしたいと思います。













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