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考える力の鍛え方

〜”思考力”を鍛え、想定外の時代に備えよう〜 東大物理学者 上田正仁

これまでの時代は、言われたことを完璧にこなす。あらかじめ、答えのあるものに最適な回答をする、いわゆるマニュアル力が問われる時代でした。

しかし、変化の激しい今の時代は、自分の頭で考え答えを創り出す、思考力が問われる時代を迎えています。

この考える力というのは、2つに分ける事ができます。
それは、問題を見つける力、解く力です。

かつて自動車王と言われた”ヘンリーフォード”

”考えることは最も過酷な仕事だ。だから誰もやりたがらない。”

こう述べています。つまり、今日のテーマの考える力というのは、多くの人がやりたがらない、きつい作業であるという事です。

なので、スポーツと同様、正しい考え方、正しい解き方を学び、実践できるようにしていきましょう。

では早速、問題を見つける力を見ていきます。


①問題を見つける力

ここが一番重要なポイントです。
まず問題を見つける為には、

常日頃から、問題の種を探すことに意識を向ける。”ことが大切です。

具体的には、なんであのラーメン屋はいつも繁盛しているのか?なんであの映画はヒットしたのか?など、様々な事象にWHYベースで考えてみましょう。

また、疑問を持ったとしても、すぐにネットで検索したり、誰かの意見をそのまま自分の考えにしてしまうと、思考の筋肉は衰えていきます。

こうした問題の種を探すことに意識を向けると、ある現象が起きます。
それは、”分からない”という現象です。

これが思考の筋肉に負荷をかけてくれる、トレーニング器具の役割を果たしてくれます。
この”分からない”は、3パターンに分ける事ができます。

①事実を知らない
②答えが分からない
③何が分からないか分からない

①事実を知らないは、例えば、大政奉還は何年に起きたのか?などのことです。これは検索すればすぐに答えがわかるので、あまり思考力は介入しません。

②答えが分からないは、例えば、料理のようなものです。ナポリタンは知っているけど作り方が分からない。この場合、材料や手順を調べればすぐに作れるようになるでしょう。②は一見複雑そうな事象を、シンプルに紐どいてあげることが重要です。

③何が分からないのか分からないは、一番思考力に負荷がかかります。
今何が理解できて、何が分からないからつまづいているのかすら分からない状態から、これが分からないから、できないのかという状態に持ってくることが大切です。しかし、多くの人がこの状態の反り立つ壁に、途中リタイアしてしまいます。

何が分からないか分からない時、解決キーワードは「情報収集」

まずはこの状態に陥った時は、そのテーマについて情報収集する事が大切です。情報収集の極意は四つです。

①答えを探さないこと
すぐに答えを探すのではなくて、関連情報を集める事がポイントです。
②事実とノウハウを分ける
ネットで調べる際に、これは客観的事実か、個人の主観か区別しましょう。
③理解した情報は捨てる
これをする事で、何が分からないかという核心の部分だけが残ります。
④情報は理解できるまで集中して読み込む
情報収集は手当たり次第情報を集めるのではなく、読める範囲で集中して情報を読み込みましょう。

ここまでの流れをまとめると、日常に疑問のためを見つけ、分からな事があれば、情報を収集し、何が分からないのか理解している状態にしようという事です。


②解く力

自分が設定した問題を解決に至らせる力のこと。

この力の結論は、複雑なものを簡単なものに分解することです。

【分解方法】
1.問題設定
ex)〇〇大学に合格!
2.類型化
ex)過去問・傾向等の情報収集
3.要素化
ex)予想・類似問題等の収集
4.解決
ex)各要素を個別解決する

以上の問題を見つける力、解く力は、ほとんどの事象に当てはめる事ができます。なので、日々の生活から意識して実践し、考える力を鍛えていきましょう。


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