休日、何してる？（その２）

Apple Musicで少し気取ってビルエヴァンスなんかをかける。
Tivoliaudioのステレオから柔らかい音が響く。
スコット・ラファロのベースにリズムを合わせながら、ウイスキーを炭酸で割る。
凍らせたレモンを落とすと泡が発生する。

冷蔵庫をあけ、残っている野菜のカケラを取り出す。
それを細かく刻む。
野菜はたくさんあったほうがいい。
根菜を多めに、きのこもあったほうがいいなあ。
細かく刻みます。

肉を探します。
冷蔵庫には何かしら残っています。

ほら！ベーコンが少し、残ってるじゃない。
ちょうどいいちょうどいい。
それを同じように細かく刻みます。

玉ねぎをオリーブオイルで炒めます。
弱火でじっくり炒めましょう。
飴色になるまで炒めればコクが出てよろしい。

ミネストローネ。

ただ、たくさんの具材を細かく刻んで煮込むだけで、魔法みたいにおいしい。

コンソメスープの素とか、余計なものは必要ない。
野菜とキノコの旨味に塩、胡椒、それだけのシンプルな味は最強だ。

午後にそれを、ウイスキー飲みながら、ジャズを聴きながら、
あ、そうだ本棚から池波正太郎の食べ歩き本を取り出してパラパラめくる。

何せ3時間煮込む。
時間はたっぷりある。

グツグツと音を立てた鍋を眼下に、休日の午後。

これ幸せ也。

ないが言いたいかというと、
幸せに対するハードルを下げておけば、それだけで人生に勝者になれるってこと。

だってそうだろ、この生活になんの不足があるっての？