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【K-19の短編小説】 あの日僕は失恋した。


僕と華鈴(かりん)は、幼稚園からの幼なじみだ。

昔、僕と華鈴は「高校生になった時、まだ僕は華鈴を、華鈴は僕を好きだったら付き合おう」と約束していた…。

そして、僕らは晴れて高校生になった!!
僕はまだ華鈴を好きだ。
だから、華鈴も僕を好きだと思っていた。

僕は、休み時間に華鈴の教室に行った。
華鈴に「放課後、屋上に来てほしいんだ」と伝えた。
華鈴は一瞬きょとんとしてから、「わかった…」と言った。

僕は、放課後に屋上に行った。
そこには、華鈴がいた…。

僕は、付き合ってほしいと伝えた。
そしたら、華鈴は泣いた…。

華鈴は泣きながら、「実は中学生の時から付き合ってる人がいるんだ…」と言った。
華鈴は「旬、本当にごめん…」と何度も僕に言った。
僕は走って走って、家に帰った。

母さんが「あら、どうしたの?」と言ってきたが、無視した。
僕は階段をかけ上がって、自分の部屋に入った。
僕は泣いた。
僕が生きてきた中で一番泣いたかもしれない。
泣いて泣いて泣きまくって、いつの間にか寝ていた。

数時間後、僕はノックの音で目が覚めた。
「なっ、なんだよ…!」
「旬、開けるわよ~」
部屋に入って来た母さんが、
「あんた目が真っ赤じゃない!どうしたの!?」と言った。
だけど、僕はただ「大丈夫だから!」と繰り返すばかりだった…。

昨日の夜、母さんが持って来てくれた大好物のオムライスにも手をつけず、一睡も出来ずに朝を迎えた。
ぼ~っとしながらカーテンを開けたら、朝日がやたら眩しかった…。

朝食にも手をつけなかった僕に、
「旬、昨日から様子が変よ、ご飯も食べないで…。今日は学校休みなさい。学校には私から電話しておくから」と母さんが言った。
「うん…」とだけ言って部屋に戻った。

僕は窓を開けて、空に向かって小さな声で呟いた。
「バイバイ。僕の恋…」


 作   K-19


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