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マジックをするとモテるのか 〜考察〜

かれこれ何年かマジックをやっている。趣味として。
よく言われているのがマジックをすると女性からモテるということである。
モテたいがためにマジックを始めたという人もいるほどだ。
これに関して、自分の考えをまとめる。

<結論>
結論から言うとモテない。
もっと踏み込んで言うと、場合によっては気味悪がられる。
これが自分の答えである。

<モテるとは?>
そもそもモテるとは何だろうか。
一般的にはその人に魅力があり、仲良くなりたいとか一緒にいたいとか
好意や尊敬のまなざしを向けられるような状態であると思う。
ポイントは魅力があるということである。

魅力には主に2種類あると思う。まとめると、
・自分にはできないことに対しての憧れ。
・同じ考えや興味を共有することでの親しみやすさ。

自分とは違う事への憧れと自分と同じ価値観を持つ親しみやすさ。
異なる点と同じ点それぞれの立場からモテるという状態は生まれると思う。

<マジックは?>
マジックがモテると言われている理由は、一つ目の自分にはできない事を
やってのけることにあるのだと思う。

確かに魔法が使えたらそれは魅力でしかない。
しかし、考えていただきたいのがマジックはタネも仕掛けもあるという事。
つまりは偽物であり詐欺である。
タネや仕掛けを知ってしまうと多くの人は冷めてしまう。
「何だこんなことだったのか・・・」という感じに。
通常起こりえないことをするからこそなってしまう。
マジックはいささかポルノ的要素を含むと言ったマジシャンがいたが、
それに近い部分がある。マジックは、構造的に熱しやすく冷めやすい。

またマジックはかなり閉鎖的なものでもある。
つまり秘密がありそれを明かすことはできないという事である。
相手の「マジックが好きです」という言葉は、
見る方なのか演じる方なのかでガラッと変わってしまう。
一般人と共有するという事ができないという問題がある。
マジック好きな女性でカイノア・ハーボトルの手順を練習してるといったら話は別だが、そんな人存在するのだろうか。
音楽ならこうはならない。ショパンが好きといったらほとんどの人は聞いたことがあるし何も隠す必要はない。一般人にもオープンに共有できるのだ。

・マジックは熱しやすく冷めやすいものであるため、憧れと結びつくまでにはいささか脆く、持続性がない。
・秘密主義であるため、価値観の共有という点で遥に劣る。
以上の2点からマジックをやってもモテない。

ここまでは、マジック自体の特徴において。

<マジックをやる人の問題>
ここからはマジックをやる人の特徴において。
一歩踏み込んで、嫌われる事があるという点。

マジックをやり始めた当初は、とりあえず見せる機会があればいつでもどこでも見せていたという人が多い。自分もそうである。
中には、それが快楽となっている人もいる。
マジックの持つインパクトの大きさに味を占めてタネが分かるわけないのに人を騙くらかして、人の驚く顔をみながら自己満足に興ずる。
これは、客をオカズにオナニーしている事と何ら変わりない。
セクハラよりもひどいマジハラ。
しかもこういう人はマジック以外に何もない人が多い。
テレビ、YouTubeのある種、認知された場所ならいいと思うが、
基本的には自分から進んで見せに行くべきではない。
ちなみにメンタルマジックはやめたほうがいい。
人の心を読むという何気に気持ち悪いことをやっているからだ。
演じる人が非常に限られる。
一昔前にDさんが流行ったがあれはただのマジック。
胡散臭さいっぱい。彼はモテない。

あるマジシャンは、「何を演じるかより誰が演じるかが大事」と言っている。マジックはその構造ゆえにその人の人柄が大事になってくる事をお忘れなく。

<モテる趣味>
ではモテる趣味は何なのか
スポーツ系ではなくインドア系で2つほど挙げてみた。

・音楽関係
やっぱり音楽は強い。楽器演奏できればかっこいい。歌がうまければかっこいい。しかも、音楽=流行みたいな等式ができるほど日常に溶け込んでいる。憧れや共通の趣味という点からも圧倒的。

・漫才、お笑い関係
笑うことが嫌いな人はまずいない。笑うという行為は同じ気持ちを共有しより強くすることにもつながっていると思う。お笑い芸人がモテる理由がよくわかる。

<まとめ>
例えを挙げていて何だが、そもそも趣味はそれ自体を楽しむためにあってモテるために何か一芸を身に付けることは間違っている。
それは趣味とは言わない。
当たり前の事を言うが趣味どうこうの前に、モテるなら身なりを整えるとか、性格をよくするか、お金持ちになるとかを考えるべきであって、趣味は自分が楽しめる事をやるべき。
誰かに何か言われたり、気に欠けたりする必要は全くない。
最後にイギリスのマジシャンの言葉を引用する。

人がマジックをする理由は一つで大好きだから。稼ぐのは難しいし、有名にもなりにくいし、社会問題の解決にもつながらない。好きじゃなければやる意味がない。それだから、マジックの何が好きでもそれにまい進すべき。楽しくないことを無理にする必要はない。好きに楽しめが私からのアドバイスです。     

Guy Hollingworth

あれこれ周りを気にせず自分が純粋に興味を持ったことに取り組む方が、
結果としてモテる事へとつながると思う。


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