怠け者は働き者より評価されやすい?【プロスペクト理論】
普段、怠けている人が急に頑張ると真面目な人より評価されやすい、という現象に対して行動心理学からの説明を試みました。
自分自身が何度かこういった経験をしたので、これを機に自分なりに考察してみました。
事例:性格の違う2人の勤務態度
例えば同じような仕事を抱えている以下2人の勤務態度を例にとります。
Aさん:週5日働いて、コツコツ進める働き者タイプ。
Bさん:週1日働いて、あまり仕事をしない怠け者タイプ。
このままであればもちろんAさんは高い評価を受けますね。
ここで、仕事の納期が迫って2人の勤務態度が以下のように変化するとします。
Aさんは疲れて研究室に来る頻度が週3に下がる。
Bさんは、納期に間に合わせようと研究室に来る頻度が週3に上がる。
こうなると勤務時間は同じなのに、なぜか急に頑張り出したBさんの方が評価されやすくなる現象が起きたりしますよね。
真面目にコツコツ人間が正当に評価されない理由
ここでなぜBさんの方が評価されるかというと、
第三者から見た時に、Bさんはマイナスの状態からゼロに戻り、Aさんはプラスの状態からゼロに戻りました。
言い換えると、Bさんは損失を回避、Aさんは利益をなくしたことになります。
人の心理として、利益がなくなってゼロになるのと、損失を回避してゼロになるのとでは、損失を回避する方が優先されるようです。
つまり、同じ結果になるにしても損失を回避した方がお得感があるようですね。
こういうのもプロスペクト理論として説明できるとおもいます。
じゃあ怠け者になればいいのか
では、普段から頑張らない方がいいじゃん、という結論になりうるんですが、上の例はあくまでも第三者から見たときの評価です。
個人的な意見ですが、自分の努力は自分にしか評価できないと思うので、第三者からの評価は気にせずに自分のために頑張るのがいいと思います。
評価側が心理トリックに気づくべき
そうはいっても他人の評価が気になるのが人間だと思います。
結論としては、評価する第三者がこういった心理トリックに騙されずに人を評価できるように成長することだと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?