飲食と人生(取り留めのない放言とレシピ)その1

 世界には、主食を小麦粉、豆、芋、米などの中のただ一つを、人生を通じ
て変えることなく、むしろその事を誇りにして生きている民族、国民がいます。中にはいる、というよりもほとんどといっていいでしょう。どの主食圏でも健康長寿の人たちがいて、どれが優れているかなんてとても断定出来るものではありません。
 したがって、人間は何を食べるべきだろうか?という命題は、生まれた場所、気候風土に委ねるのが最も安楽で持続可能なスタイルだと思います。
 ここ日本でも、馬鈴薯、甘藷、小麦粉、生魚(注:刺身をご飯代わりにバクバク食べ、アラを味噌汁で頂きます。彼らはとても健康なだけでなく活力に溢れ長寿命です)を主食にしている人達が居ますが、やはり大多数は、米でしょう。
 米(炭水化物)を主食として、納豆、豆腐等の大豆(タンパク質)をメインに、野菜(各種ビタミン、ミネラル)を日常的に食べるのが最も簡単でリーズナブル、健康長寿の1つの選択肢になると思います。

 私は料理好きで、世界中の有名料理を作るのが趣味です。しかし、近年はそれらのマトモな材料が手に入らず、やはり和食が作りやすいと、常々感じています。
 もちろん和食でも、材料、調味料を自然由来のモノを探すとなれば困難を極め、科学的に合成された調味料のお陰?で材料の良し悪しがわからなくなる悪循環があります。さらに野菜、根菜類、果物は、近代農法、流通の問題もあって、本来の米、野菜の特徴、香り、美味しさも失われて久しいと思います。
 それでもやはり我々日本人は、米食と味噌、醤油等の伝統的発酵文化、消化が悪い大豆を豆腐や納豆にして、サステナブルなタンパク源にして、四季様々な野菜、果物を追求することができます
 私は、日常的には玄米菜食を基本にして居ますが、友人達とは、少し自分のポリシーを外して酒に合う、美味しいと思うモノや彼らのリクエストに沿って、何でも作って食べ、飲み、楽しみます。出来るだけ、伝統的で自然由来の形にはこだわりますが。


 前置きが長くなりました。
 ここの連載では、純水な玄米菜食の紹介ではなく、それをほんのり基本においている料理レシピを1つずつ書いていこうと思っています

 連載を読むにあたっては、前提として、調味料、材料の全てにおいて、良識ある食品会社・加工業者、志ある農業者を探してください。特に一流のプロに支持されている商品は売られている単位が大きく、保管の場所を取りますが、納得の品質ですし、価格においても小分けしているスーパー用よりもかなり安価です。伝統製法を守り、添加物の無い、材料集めにこだわる会社はあります。レシピ毎に私のお勧めの調味料も書く予定です。
 それでは、よろしくお願いします。


いいなと思ったら応援しよう!