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セクシリア(1982🇪🇸)

原題: LABERINTO DE PASIONES(1982、スペイン、100分)
●脚本・監督:ペドロ・アルモドバル
●出演:セシリア・ロス、イマノル・アリアス、ヘルガ・リーネ、フェルナンド・ヴィヴァンコ

ユーロ開催に乗っかってヨーロッパ映画を観ていこうシリーズ。最後は優勝国のスペインから。

濃厚な登場人物たちが濃密な物語の中に濃縮されている、ペドロ・アルモドバル監督の初期作品。

アルモドバル作品は7~8本しか観ていないが、この作品には『オール・アバウト・マイ・マザー』などのシリアスさはなく、完全にコメディ。

太陽恐怖症で色情狂のロック歌手セクシリア(主人公)、ティラン国の皇太子でゲイのリサ、元皇后で皇帝の精液を狙うトラヤ、セクシリアの父親で人工授精の権威ペニャ、セクシリアの追っかけで父親から夜な夜な強姦されているケティ、反皇帝派のグループたち(アントニオ・バンデラス)、才能を買われてリサが加入することになったバンドエリョスの面々や、太ももが太いこととオナラが出ることを気にしているアングスティア(セクシリアがボーカルのバンド・エキスのメンバー)など濃いキャラクターたちだらけ。

それでもその濃いキャラを全面に押し出すでもなく、ドタバタではあるけど軽やかに展開していく。

「バナナの皮で滑って足を骨折する」という古典的な手法も割とアッサリとしている。

途中で女装の二人組バンドが演奏するシーンが出てくるが、ドぎついまでにカラフルで奇抜で奇天烈でいかがわしい。なんとアルモドバル監督自身だそうだ。

1982年、ロック界ではニューウェーブが流行していた時期。

これもニューウェーブなのかエレポップ?ニューロマ?あまり詳しいことはわからないけど、なかなか面白かった。

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