カクテルエッセイ 2 : ギムレットには早すぎる(レイモンド チャンドラー著 長いお別れ)カクテル言葉 遠い人を想う

僕はレイモンド チャンドラーの本が好きだ。
小説に登場する主人公フィリップ マーロウには名台詞がいくつかある。

例えば小説プレイバックのなかのこの台詞 
男は強くなければ生きて行けない
優しくなければ生きる資格がない
は有名だ。

小説 長いお別れLongGoodbyeのなかでは
フィリップ マーロウの友人レノックスのこの台詞が
有名だ。
ギムレットには早すぎる
ワンピースのなかでも、誰かがこの台詞を言ったと思う。
ギムレットとはカクテルの名前だ。

ギムレットの作り方は、
ジンとライムと砂糖もしくはシロップをシェーカーに入れた後氷を入れシェイクし、カクテルグラスに注ぐ。
柑橘系の爽やかな香りがする美味しいカクテルだ。

僕はこの小説を読んでギムレットを飲んでみたくなり、カクテルバーに行った。
バーテンダーの人にギムレットをお願いしますと言うと、そのバーテンダーの人はこう言った。
「お客様は学生さんですよね。失礼だとは思いますが、どうしてギムレットを飲みたいのか教えて頂けますか?」
僕がレイモンド チャンドラーの長いお別れを読んで飲みたくなりました、と言うとそのバーテンダーの人はこう続けた。
「やはりそうでしたか。長いお別れを読んでギムレットを飲みに来られる方が時々いらっしゃいます。
殆ど学生さんですがね。」

ギムレットのカクテル言葉は、遠い人を想うだ。
ギムレットには早すぎる
つまり、お別れするには早すぎる
ということなんだと思う。

ギムレットは僕が特に好きなカクテルのひとつだ。












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