見出し画像

#4わかるは大事だけど、どこまで?

理科では、物事の理りを学ぶ。原理原則に基づいて理解しながら現象を捉え、繋げて広げていく。
本来覚える学問ではないはずなのに、、、
どうしても中学高校では教え切れない現実があり、もどかしく思います。

そもそも「覚えて。」とか「そういうもの。」と教える先生が多いのも現実。
特に化学は色の変化とかは除いて目で見えない世界を扱うので、理解し難いと思う人が一定数います。だから手っ取り早く、「覚えて」と言いたくなるのもわからなくはないのですが、、、

かく言う私も中学高校の時、「なんで?」が解消されず「覚えるもの。そう言うもの」という印象を持つことが多々ありました。
この条件ならこの反応が起こるとかは暗記?みたいな。
それゆえに無機化学とか有機化学は嫌いでした。(そう言うものと教わったから?)

でも大学に入ると、なぜこの反応が起こるか(有機なら反応機構)習うんですよね。そしてあんなに嫌いだった有機がおもしろい!と思い、有機化学を専攻したんですよね〜、私🤭

じゃあなぜ高校で教えないのか?と疑問が湧きます。(実際、高校の時に少し教わってきた友人もいたけど。)難しいから?それとも全員が化学科に進むわけじゃないから?
前者であると信じたい🥺

自分が経験して嫌だったことはしない。というモットーから、この反応が起こる理屈を高校生がわかる範囲で教えてみようとすると、面白いんだけど難しい。子どもたちの表情もまちまち。ポカーンとする子もいれば、だからかー!!という子も。
ただ、分かったとしても、結局覚えることになるケースも多々あるんです💦
もちろん分かってから覚えると、覚える気が起きたり、忘れた時に思い出しやすいというメリットはあるんだけど、理解することが難しすぎると、理解できないことで覚えることさえできなくなってしまうこともあって、、、
そもそも、色に関して言えば、全て理解して覚える必要はないと思うし。
(でもこの間、遷移元素を含む水溶液は色が鮮やかで、Ag+とかSc3+、典型元素を含む水溶液は無色である理由を教えたら、ものすごく喜んでいたけど😁)

結局覚えられないと問題が解けないしね。ってやっぱり受験のための勉強なのか?
夢に向かうための第一歩として受験合格は必要だから、受験のための勉強という側面は捨て切れません。
同僚の先生からも「こんな説明必要ない。あえて難しくすることになる。」と言われることもあります。私自身、自分のエゴか?と思うことも。

そんなジレンマはあるけど、「分かってスッキリした!」とか「繋がった!」とか「わかるって面白い!!」って言ってもらえると教えてよかった😊って思う。
最近は、「今、実はこうなんだよ!と教えたけど、ここまで分かっていなくても大丈夫だよ🙆ダメだ〜と思った時は覚えていいからね!」と言ってみたり😅
そもそも全員が一様に理解することはできないんだから、どうするかの選択は生徒に委ねる!

そして、さすがに高校生では難しすぎる内容は教えない。でも、今、理解するのは難しいから、説明し切れないけど、(こう考えると良いという後付けも含めて)理屈はちゃんとあるんだよ。ってことだけでも知ってほしいですね。

こんな思いが伝わるといいな。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?