退職エントリ #2

前回の記事に続き、わたしの転職について綴っていく。

2社目はどんな仕事を選んだらいいのだろう。

次の場所では
自分の手を通ったこの服を、
どんな人が着ているのか
見えるのがいい。

そんなことをなんとなく思いながら
縫製の経験を活かせる
キャリアアップを考えた時、
浮かんだのはアパレルメーカーの
企画室や生産管理の仕事でした。

叶うのは、生産から販売まで自社内で
一貫して行う会社。

できればミシンも触っていたい。
好きな服のテイストだとなおいいな。

恋人とも同棲生活を始めたかったこともあり、
地域も限られていた。

そうして思い出したのが、
大学の授業でサスティナブルな活動を行う
団体や企業を調べた時に取り上げられた
2社目にご縁をいただく現職でした。

今でこそSDGsという言葉が広くて知られるけれど
その前はエシカル(倫理的な)とか、
サスティナブル(持続可能な)といった
言葉を良く耳にしていました。
例えばロハスフェスタとか。
フェアトレードとか。

そういった標語のような言葉で
一緒くたにされるよりずっと前から
エシカルなものづくりを続けてきた、
むしろそれを目的に作られた会社でした。


服を適正な価格で購入することは、
国内の生地や染色や縫製などの低賃金で
知られる生産者だけではなくて、
綿花を育てて摘みとるインドの子どもたちも
必要な教育を受けられることに繋がるのです。
そんな正義感を持っていたわけでも、
自分がそんな循環の歯車のひとつに
なれると思っていたわけでもないけれど、
なんだか、
正しいことをしている、というか
納得がいく、というか
そんなすっきりした心持ちで
目の前の仕事に取り組めるのでは、
と思いました。

転職をしようと考えた
5年目に差しかかるその頃には
5人ほどをまとめるマネジメント経験を積み、
10人いた同期も4人に。
アパレル業界を続けている子もいれば、
違った道に進む子もそれぞれいて。

こつこつ貯めていた貯金も300万円に
なったことも一歩踏み出す勇気の
ひとつになりました。

つづく。

この記事が参加している募集

退職エントリ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?