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【教育書】小学校算数 個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実 #22

こんにちは、GIANT KILLINGです。

今回は、加固希支男先生の本を紹介します。

加固先生は、算数教育で有名な方です。

この本は、
もちろん算数本ではありますが、
個別最適な学びと協働的な学びについて、
なぜ必要なのか、
どのように深めていけばよいのか、
これらのことが分かりやすくまとめられています。

他の教科にも通じる、
これからの学習観を見直すきっかけとなる一冊です。


本の概要

個別最適な学びと協働的な学びの少し前に、
今後の学習のキーワードとして、
主体的・対話的で深い学びがありました。

この主体的・対話的で深い学びを実現するには、
個別最適な学びと協働的な学びが欠かせません。

そして、これからの教育では、
子ども達に社会で生き抜く為の資質能力を身に付け、
生涯にわたってアクティブに学び続けられるように
育てていくことが求められているのでする。


主体的・対話的で深い学び、
個別最適な学びと協働的な学びの
これらを一体的に充実させるための概念として、

まずは、
個別最適な学びをすることで、
他者の考えを知りたくなり、
協働的な学びをすることで、
自分1人で考えてみたくなるといった、
相関関係を理解することが大切です。

それぞれを別々の学習形態と見なすのではなく、
双方の一層の充実を図る授業改善が必要です。


本書では、
個別最適な学びを指導の個別化・学習の個性化。
協働的な学びを、
問題を自分事と捉え、その問題を解決するために
柔軟にまわりの人と関わる学びとしています。


協働的な学びのメリットとしては、
学習意欲の高まり、
自信(自己肯定感や安心感)の高まり
相互理解の高まりが挙げられています。

ただし、
ただ他者と関わるだけの授業では、
これらの効果が得られるわけではなく、
協働的な学びは活動あって学びなしと
表裏一体であることを踏まえる必要性があります。

協働的な学びを充実させるためには、
・自分の考えをもつ時間を確保する。
・積極的に互いの考えを受け入れられるようにする。
・話しやすい雰囲気づくり。

つまり、周りの人と話す機会を増やして、
自分の考えを話すことで、
学習の理解が深まる経験を積むことが大切です。

また、本書では学習内容の理解だけでなく、
協働的な学びを通して、
自分の行動に責任をもち、
他者に対する優しさを身に付けることも
重要だと書かれています。

社会で生き抜くための資質能力を育むためにも、
個別最適な学びと協働的な学びへの授業改善が
必要とされているのです。


おわりに(こんな人におすすめ)

本書は、算数教育を軸に、
個別最適な学びと協働的な学びの充実について
分かりやすく書かれています。

それぞれが、
子どもの選択を大切にする学習方法、
他者との関わりを多く取り入れる学習方法と
分けて考えるのではなく、
双方がともに機能し、
充実するような授業づくりが大切です。

子どもが自立した学習者になるよう、
そして、他者に対する優しさ・適切な関わり方を
身に付けることができるよう、
学級づくりや学習環境づくりに励む必要性を感じます。

書ききれませんでしたが、
本書には、
算数の授業でいう、
まずは既習事項を使った個別最適な学び、
ここで協働的な学び、
最後に発展的な内容で個別最適な学びに戻るといった
具体例もたくさん含まれています。


・個別最適な学びと協働的な学びについて、
 勉強したい方

・算数の授業をよりよくしたい方

このような方におすすめいたします。


前回の記事で紹介させていただいた
水戸部修治先生の国語の本と
加固希支男先生の算数の本書を読めば
個別最適な学びと協働的な学びに対する
難しいイメージを払拭できると個人的に思っています。

このような本を通じて、
日々の単元づくりや授業づくりが
少しワクワクするのではないかなと思っていますので
気になる方はよければお読みください。

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