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【エッセイ】夕ご飯

久しぶりにそわそわして、携帯をチェックしていた。
「もうそろそろ来るかなー」
友達ふたりと夕ご飯を食べることに。ふたりともお忙しいので、なんとか時間を作ってくれている。ちゃんと3人そろうのかね🥳

バッチリそろって、グリル野菜とパスタを食べ始めた。ふたりとも中学時代からの友人で、長いことつきあいがある。もっとも、僕が個別によく会っていたのであって、このふたりが顔を合わせて話すようになったのはここ2年くらいだろうか。「K、つないでくれてありがとう」と言われるけれど、「同じ学校、同じ学年じゃん〜」と思わなくもない、でもよかった!

3人で会ったとたんに、「駅前のちょっと有名なお店で買った焼き菓子」とか、おみやげ交換がはじまり、僕は思わず「僕ら、ママ友みたいだな(笑)」とつぶやいてしまった。偏見かもしれないが、男性はあまり、ちょっとした贈り物をお互いにしない気がする。と、言いながら、僕は地元のクッキーだのラベンダーのサシェだの、ポストカードだの品数が多い。ぜんぶB型の就労支援施設で作られたもので質が高く、値段もお手頃だった。

「これ、ラベンダーは香りが落ち着くと言われるから、もし奥様が気に入られたら」と渡す。ふたりはちょうど家族の話を交換していた。子供のことで気にかかること、たとえば発達障害に関わることや、パートナーの女性が悩んだり抱えたりしていることは、世代も時代も同じだからか、共通するようだった。

「今度、(家族ぐるみで)みんなで会おう」という話が出る。僕は子供もいないし、「ふたり(のご家族)だけで調整してくれてもいいよ」と伝えたら、「いや、Kに子供を会わせたい」「うんうん」と言ってくれる。「Kのような大人に会えたら、子供にはきっとよい影響がある」とふたりそろって言ってくれる。うれしいね。

最後は、友人が「子供が生まれてから、ずっと絵本を集めているから、将来は小さな子ども図書館をやりたいなー」と言い、僕は「僕はやっぱり喫茶店かな〜。そこに本を並べてさ」と言い、じゃあいっしょにやろう、と話していた。そのあたりでタイムアップ。お店を出た。

そういえば、誰かと約束をしてご飯を食べる、ということが僕はほとんどない。前回は昨年末、やっぱりこの3人で会った時かもしれない。貴重な時間だった。食事も、とても美味しかったしね。

今日は来ていない共通の友人の話などして、駅の改札で別れた。また会おう。元気でね。


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