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【鯖人数1500人突破】ゲーム初心者Discordサーバー定期報告③

こんにちは。あるいはこんばんは。error 6Eです。
現在私は、GGST(ギルティギアストライヴ)という格闘ゲームの、初心者向けDiscordサーバーの管理人をしております。

このnoteでは、初心者サーバーでの出来事や、改善施策をまとめ、定期的にアウトプットしていく予定です。

同じようにゲームコミュニティを運営している(してみたい)方々の参考にして頂いたり、このサーバーを応援して下さってる方の娯楽となれば幸いです。よろしくお願いします。

note更新をサボっていた言い訳

えー……前回note更新したのが2月、現在4月末です。
このnoteを楽しみにして下さっていた、物好きな皆さん、誠に申し訳ございませんでした。
原因を自己分析いたしましたので、まずは報告させて頂きます。

もちろん、外的理由(仕事が忙しかった、CoDMW2にハマった等)もあるのですが、主たる理由としては、この2つが強いと思われます。

  1. サーバーの運営が順風満帆すぎて、記事のネタがなかった

  2. 管理人のモチベーションが高まる機会の減少

字面が、ひどいw
ただ、コミュニティが長く続くと起きがちな「マンネリ」に向き合う話でもあり、ちょっと有用な話もあるので、一旦つまびらかに書かせて頂きます。

サーバーの運営が順風満帆すぎて、記事のネタがなかった

2月~3月、初心者鯖では、大きなトラブルが起こったり、緊急度の高い対応が求められることが、マジでまったく起こりませんでした。
また、一つ前の記事にある通り、自分がサーバーに関わらなくても、新規参加者やアクティブ継続率がまったく変わらない状況になったので、私が(サーバーに顔を出さなくなり)細かい内情を把握しにくくなりました。

noteのネタになりそうな事象が起こらず、仮に起きていたとしてもキャッチアップしにくい状況が続いていたワケです。

この要因として大きかったのが、2月の上旬に行った「管理人への要望フォーム」の改造だと思います。
元々このフォームは、Discordの機能追加要望だったり、ルール違反者を通報してもらうための窓口として設置しました。
しかし、ある時期(鯖が安定しはじめた時期)から、「他人への不満(ルール違反に該当しないけど)」が投げられることが、めちゃくちゃ多くなりました。

例を挙げると「◯◯さんが、大会の告知でメンション使いまくるの邪魔なので注意して頂けませんか」とか「◯◯さんの口調が乱暴なので、やんわりと注意して頂けませんか」とかこんな感じです。

こんな感じの、「大人なんだから自分達でなんとかしてクレメンス~」って内容のものが、一生届いてました。大会終わった直後とか特にヤバイw
当時届いた「要望」の件数とタイムスタンプをご覧ください。

13日で26件…ちなみに大会2/10に実施されましたw

このフォームはもともと完全匿名性だったのですが、この要望に対して「匿名フォーム」というソリューションで対応するのは、非効率なのでは?と感じ始めました。理由はこちらです。

  1. 人間関係のトラブルは、片方の言い分だけを聞いていても判断できないことが多く、詳しく状況をヒヤリングする必要があるが、匿名フォームだと一方通行のやり取りになってしまう

  2. 文面を見るに、ごく少数のコミュ力がない繊細な方が、一人で何回も送ってきている可能性が高そうだったが、匿名だとそれを断定できない

ということで、「管理人への要望」の匿名化をやめてみることにしました。
具体的には、「名前を必須にする(外部には漏らさない)」「要望をDiscord内で取り上げていいかのチェック項目」の2つを追加しました。

また、「よくある質問」を設け、これを読んでから要望出すように促しました。その後のタイムスタンプはこちらです。

46日で18件…

びっくりするくらい激減しておる!!!!
企業のクレーム受付フォームで、電話番号を書かず、めんどくさいステップを踏ませて(衝動的に行動させない為)、まず「よくある質問」を読ませるあの対応は、理にかなってたんだな~と思った瞬間です。
コミュニティ管理人の方、「よくある質問」の設置は強行動です。

ただ当然、「管理人に面と向かって訴えると分が悪いけど、不満は不満」みたいな潜在的モヤモヤは解消されない(し、私も察知できない)ので、それはそれで「お気持ち表明事件」とか起きるんですが、一旦それは置いておきます。
とにかくこの施策によって、私のサーバー対応工数が激減しましたが、同時にnoteのネタもなくなったワケです。

管理人のモチベーションが高まる機会の減少

以前ウメハラさんがマシュマロで「感謝」についての持論を展開していたことがあります。
要約すると、「人間は感謝に慣れる。"非日常"が"日常"に変わらないと、次の発明が生まれないから」という話です。
新しいコンボキメて気持ちよくなることは必要だけど、そのコンボの気持ちよさに「慣れ」ないと、次のコンボ練習しなくなるやろ?という話です。

ユヴァルアラリだけじゃなく、ドエトフスキーとかトルストイとかも同じこと言ってますよね。
ヒトという生物のとんでもない環境適応力は、良くも悪くも「慣れ」の早さから起因しているのでしょう、多分。

で、モチベーションの話に戻りますが、サーバーを長く続けていると、まわりから褒められることや感謝されることが少しずつ減ってきます。
そして、私自身も「うおおおお!!」と盛り上がることが減ってきます。
理由は「環境に慣れる」からです。

ちょっと前までは、「格ゲー初心者ってこんなにいたんだ!」とか「環境を整えると初心者でもこんなに楽しめるんだ!!」みたいな驚きや喜びが、私にも周囲にも溢れていましたが、もう今はただの"GGST界隈の日常"です。

サーバーにトラブルが起きたり、やべぇ奴に絡まれたりすると、"非日常"が復活するので、モチベーションが回復することはありますが、2月3月はそういったトラブルもマジで少なく、淡々とルーチンの対応をしていました。

誤解しないで欲しいのは、これは「皆、もっと私に感謝してくれ!」という話ではないです。
されたとしても、先述の通り、感謝される側も慣れてしまうので、だんだん刺激にはならなくなり、詰みです。
美人が「君かわいいね」って言われてもウンザリするのと同じです。(知らんけど)

主旨としては、「手間のかかるコミュニティ運営」とか「人を楽しませるnoteのネタを考える」といった重めの活動を続ける為には、強いモチベーションを必要とするが、そのモチベーションの供給源の択が少ないと、すぐに「慣れて」しまう。

つまり「安定した運営」「長期運営」を目指したいのであれば、常に新しいことにチャレンジして、新しい刺激を受け取り、「モチベーションの種」を探し続ける努力が必要なのかもという話でした。
安定させたいのに、新しいことをし続けなければいけない、これはパラドックスですね。夫婦生活か?

「サーバーの運営活動」からモチベーションが得られる時期はもう終わってしまいましたが、幸いにも向こう1年は、格ゲー業界にとってスーパーウルトラビッグイヤーです。
スト6や鉄拳8、ProjectLなどの新作タイトルが並び、アークシステムワークスは35周年、ギルティギアシリーズは25周年です。すごい。

この地形効果バフを利用して、自分なりに「もっと大きなチャレンジ」を繰り返して、高いモチベーションを維持できればと思っています。

ちなみに既に、イチ個人ではなかなか実現できない大企画だったり、「初心者鯖に入っていて良かった~!」と思ってもらえる仕込みをいくつも準備しています。(規模がでかすぎて匂わせすらできないレベルのものもある)
鯖の皆さんも楽しみにしていて下さい。

以上、2,000字にも渡る、noteをなかなか更新しなかった言い訳でした。

サーバー定点観測

サーバー人数は驚きの1,600名超になりました!
2.5ヶ月前の記事から、500名増えた計算になります。

2月~4月のメンバー数増加グラフ

最近、鯖の宣伝活動は一切していないと思うのですが、なんなら最近のほうが加入者が伸びている状況です。
この理由に関してはちょっと自信ないんですが、仮説はこの辺りですかね…?

  1. 3月末にEVOJapanが実施されたことで、GGSTモチベが高まった

  2. ランクマのマッチング不調により、プレマに興味をもつ層が増えた
    (結果、人数の多い初心者鯖に入りたい!という人が増えた)

  3. 最近youtuberとかvtuberが格ゲー始めることが多いので、新規が増えた

特にEVOJのあとの加入者の伸びは顕著だったので、イベントって宣伝効果あるんだな~と思いました。
余談ですが、私もEVOJ参加しました。同じプールに初心者鯖の先生がいたり、成長した鯖民からお礼を言われたりと、「コミュニティ~」って感じがして、とても楽しかったです。
楽しかったので、鯖主体のオフイベも実施して、皆にも体験してもらいたいなと思いました。現在、有識者に相談中です。

あとは、新しい解析BOT(comcom)の導入により、いろいろ情報取得できるようになりました。
このBOT導入したの3月からなので、3月~4月のみの数字になります。

1日にメッセージ送ったUU平均
1日の平均メッセージ数
1日にVCしたUU平均

サーバー内でのアクション数を計測した数字です。
前回記事では、メッセージ/DAY平均1,120件だったので、ちょっと増えていますね。
サーバー人数増えたので当然っちゃ当然と見ることもできますし、時間が経ってもコミュニティの会話ペースが失速していないと見ることもできます。

VCチャンネルごとの利用状況
テキストチャンネルごとの利用状況

活気のあるチャンネルの統計です。
VCチャンネルの「赤の部屋」のような色名のついた部屋は、「怖いからタワー見守って募集」とか「トレモ仲間募集」といった、通常のプレマ目的ではない用途で使われるチャンネルです。
相変わらずキラーコンテンツですね。タワー見守って部屋。

絵文字ランキング
初心者鯖オリジナル絵文字
多すぎやろ!

よく使われる絵文字です。
初心者鯖では、一部の参加者にスタンプ追加権限を渡して、メンバーの要望を吸い上げつつ、どんどん追加してもらっています。
そのため、実用性の塊みたいなスタンプが多く、中でも褒めたり同意したりするスタンプが好まれる傾向がありますね。ポジティブ。

サーバー定点観測は以上です。
先述の通りで、大きな課題もなく、至って平和でした。

サーバー改善レポート

今の初心者サーバーは大きな問題もなく、ほとんど放っておいてても活気を維持できるほどには、手離れよくなっています。

なので、緊急度の高い課題ではなく、「今度コミュニティが長く続くと、構造上起こりそうなエラー」について、自分抜きでも自浄作用を働かせたい、というコンセプトで、思いついた施策を試してみることにしました。
説明します。

初心者鯖なのに、GGST最大級コミュニティになってしまったパラドックス

もともと格ゲー"コミュニティ"において、「初心者」はマイノリティ寄りの存在だと思います。
コミュニティが正規で想定していた楽しみ方ではうまく楽しめなかったり、同じ力量の仲間を見つけにくかったりする、立ち回り弱めのキャラクターです。
彼らが少しでも入りやすい、少しでも格ゲーの楽しみを見出しやすいコミュニティを作ろう!と立ち上げたのが、この初心者鯖でした。

…ですが、気がつくとこの初心者鯖、1,600名超のコミュニティ。
マイノリティどころか、GGST最大級のコミュニティといっても過言ではないくらい膨らんでしまいました。
このパラドックスは、もちろんプラスに働くことのほうが多い(集客部分など)反面、"初心者向け"の鯖としては、想定外エラーを引き起こす要因にもなる部分だと感じました。例えばこんな感じで。

  • 「初心者が入りやすいコミュニティ」を目指していたはずなのに、「格ゲーコミュニティは怖くて入りにくいけど、初心者鯖も人多すぎて入りにくい!」と思われてしまいかねない。人数のハードル

  • この鯖以上にプレマやコーチングが活発なサーバーがおそらく存在しない為、快適なプレマ環境に慣れきった卒業候補生たちが、サーバーを抜けたがらない。または上級者がなんとか鯖に入ろうとしてくる

  • 母数が多い分、「ルール違反」では対処しにくい人間関係のいざこざが起きやすくなったり、やべぇモンスターとの遭遇確率が増える

  • TwitterなどのSNSにおいて、鯖民同士で発言をいいねし合うため(そしてその母数が多いため)"おすすめ上位"にてツイートが悪目立ちしてしまう(例:初心者の主張的お気持ち表明ツイート)

ざっと思いつくだけでも、このあたりが浮かびました。
これらの課題に対して、どんな対策を行ったか、順番にまとめますね。

「人多すぎて入りにくい問題」の対策

これに関しては、「外」に向けての対策をすることは、速攻諦めました。
つまり、まだサーバーに参加していない人で、「人数」を理由に尻込みしている人に対して、新しい対策はしないことにしました。

逆に「中」に対しての施策は、頑張ろうと思いました。
サーバーに参加した後、「人数」で尻込みする人はなるべく少なくなるよう、テコ入れをしてみることにしました。

理由としては、人数が多いなら、多いなりの戦い方をするべきだと感じたからです。
実際人が多いことは事実なので、小規模サーバーのメリットである「入りやすい!」「全員なかよし!」「手厚いフォロー!」みたいな部分を取り繕うことに、あまり意義を感じませんでした。
そこは他所に任せて、自分はこのサーバーにしかできないことを、伸ばしていこうと思いました。

また、「中」の施策をしっかりして、実際ビビっていた人でも楽しむことができるような設計が作れてさえいれば、「外」の人にもその口コミが伝わる可能性が高い(規模がでかいサーバーなので口コミが行き渡る)と感じたからです。

上記の方針をもとに、思いついた施策はこのあたりです。

  • 「雑談チャンネル」の多様化
    もともと「雑談チャンネル」は一つだけでしたが、アクティブ率が高い人が、マシンガンのように喋り続けるチャンネルと化していました。
    これでは、新規の人が会話に入りにくいだろうなと思い、もう少しテンポの遅い雑談チャンネル、話題が限定されて発言しやすいチャンネルを増やしてみることにしました。
    「たまごひよこロール限定雑談」「階層上がったとかホメてもらう部屋」「珍プレー好プレー集」「飯テロチャンネル」などを導入して、様子を見ています。
    今のところ、どのチャンネルもアクティブに使われており、「たまごひよこロール限定雑談」などは、「本当の初心者だけでワチャワチャやりたい時もあるよね~」って感じのやり取りがされていて(ほほえましい)、一定の意義はありそうです。

  • 「初心者歓迎チャンネル」の設置
    最近ちょっと流行している、「Misskey」というSNSがあります。
    このSNSは、Discordにかなり近いUIUXなのが特徴で、新規加入者が挨拶すると必ず、鬼のような絵文字の歓迎を受けます。
    実際SNS始めた際に、この熱烈歓迎を受けるとちょっと楽しいですし、「続けてみようかな…」となりそうだったので、真似してみることにしました。
    初心者鯖に加入した新規に対して、常連がめちゃくちゃ構ってくれるチャンネルです。

Misskeyで挨拶するshuntax
  • Twitterフレンド募集チャンネルの設置

  • おすすめDiscordサーバーの設置(準備中)
    大規模サーバーの管理人をしているからか、よく勘違いされるのですが、コミュニティに対する私の理想は終始一貫して、「ひとつの大規模コミュニティ」ではなく「どんどん細分化されていくコミュニティ」です。
    大規模サーバーでは、皆の楽しみを最大化することは難しく、居心地のいいコミュニティが欲しいなら、自分で作るべきだと思っているからです。

    だからこそ、このnoteでナレッジを惜しみなく共有して「皆、ゲームコミュニティ立ち上げてね!」と常々呼びかけているわけですし、初心者サーバーでは宣伝行為を一切禁止していません。私がTwitterで見かけた他人のゲームコミュニティを、バリバリ宣伝しまくってるのもそれが理由です。

    そういう意味では、「人数多いから初心者鯖怖いよ~」と思われるのも本来ちょっとズレていて、いったん人数多い初心者鯖に入った後、気の合うフレンド見つけるなり、新しくコミュニティ立ち上げるなりして下さいね~というのが、もともと私が提供したかった価値でもあります。

    ただ、よくよく考えると、サーバー内にそういった「盤外戦術」を推進する機能がなかった気がするので、試しに作ってみることにしました。
    もちろん初心者鯖単体で見ると、「アクティブ率低下」だったり「身内感」に繋がるリスクもあるので、バランスを見ながら調整してみようと思っています。

  • ユーザーイベントの活性化
    「いきなりVCに混ざるのはビビるけど、イベントなら参加しやすい!」という話は死ぬほど聞くので、新規活性化のためには、イベントは不可欠だと思っています。
    初心者鯖では、もはや管理人主体のイベントはほとんどなく、参加者が自由にイベントを立ち上げワイワイやっているのですが、もっと活性化するよう、イベント主催者専用のロールを作成することにしました。
    「イベント企画者」「実況者」「配信者」のロールを作り、該当ロールの方には「汎用イベントチャンネル」の編集権限と、イベント主催者だけが見れる雑談チャンネル(企画検討用)を用意しました。

「サーバー抜けたがらないおじさん」の対策

もともと「初心者の友達が見つかるよ~」をバリューとしていた初心者鯖ですが、人数がアホほど増えたり、機能を拡充していった結果、当初はまったく想定していなかった、かつ初心者鯖以外であまり見かけないアピールポイントが増えました。
「コーチングが受けられる」「攻略情報が充実している」「プレマやイベントが異常に活発で対戦相手に困らない」「怖い人(格ゲー星人タイプ)が寄り付き辛く、居心地がいい」とかですね。
喜ばしいことではある反面、この「初心者鯖にしかないっぽい魅力」のせいで、能動的にサーバー卒業条件を達成しようとせず、初心者鯖に居座ろうとする(しているように見える)人が増えました。

前提として、ほとんどの人に悪意はないと思っています。
「初心者鯖には残りたいけど、先生になれる力量はまだないから、もうちょいコーチング受けて練習しようかな…」とか「天上界のハードル高すぎてやる気起きねぇ…」等、「ゆるやかなズル、自分本位の甘え」に由来する人が大部分だと思います。天上界難しすぎるのが問題

ただここに関して自浄作用が働かないと、長期的にサーバーを続ける上で、絶対に癌化することは目に見えてました。
なによりルールを守ってサーバー卒業したり、努力して先生になった元初心者達に対して、示しがつきません。
ついでに、抜けたがらない人は、当然この鯖の魅力を理解している人なので、ヘビーユーザー率が高いです。つまり、見栄えも最悪です。

以前、「雑談チャットが格ゲーおじさんの喫煙所になっている」という不満が届き、会話内容について注意したことがあるのですが、本質的には「この常連共、絶対もう初心者じゃないだろ、早く出ていけよ」をオブラートに包んだ言葉だと思っています。

私も見つけ次第注意したり、場合によっては追い出したりしていたものの、すべて人力で解決しようとすると対応工数がやばいので、もう少しなんとかならないものかと、対策を考えてみることにしました。

色々考えたのですが、この課題に関しては「北風と太陽」でいうところの「太陽」の方針で進めるしかないのかな、という結論になりました。

「抜けたがらない理由」が初心者鯖のユニークな魅力に由来する以上、代替となるコミュニティがない限りは、ズルして居座ろうとする人たちは絶対現れます。
その「ズル」に厳しく対応しようとしても、GGSTのシステムでは「強さ」をいくらでもごまかせてしまう為、強硬策を取ったところで潜られて終わりです。

そうすると「目視」でチェックするしかないですが、私は格ゲー歴が浅いので、定性的な判断(キャラクターレベルなど定量的ではない判断)は難しいでしょうし、それすらその場限りのごまかしは容易です。
仮に判断できたとしても、対応&調査工数がとんでもないことになるため、あまり現実的には思えませんでした。

ということで、新しいロール「卒業生」を追加して、昇格するメリットも与えつつ、既存ロール(たまご~ニワトリ)から、居座りたい上級者を隔離する、「太陽」作戦を試してみることにしました。

ちなみに今までのサーバールールは「天上界にタッチできたら卒業」でしたが、昔からずっと「10階維持できる人は上級者だろ」とは思っていました。
ただ、この「10階維持できる」を"性悪説"に基づいて定義するのが、GGSTのランクマ仕様だとめちゃくちゃ難しいです。

例えば「10階到達してから3ヶ月経過」を条件とした場合、前提として本人の自己申告が必要となり、この時点で黙秘されるとしんどいです。
暴こうとするならば、管理人もしくは誰かが1,600名を監視し続けて、証拠を提示しなければならず、もし本人が情報を一切出さない場合は「RatingUpdate」のような非公式のツールに頼るしかありません。

また、「じゃあ10階いかないでプレマだけしとこ!」「初心者鯖ではサブアカ見せたろ!」とかされたら終わる上、悪意ない「10階到達したあとモチベ下がってGGST起動してなかった」という人にも警察活動をしなければなりません。
すべてカバーするためには、卒業ルールを複数にする必要がありますが、このクソめんどくさいルールは、ズルしない大多数の人も理解しなければならなくなります。
スシローペロペロ事件ではないですが、性悪説に基づいてルールを整えようとすると、管理者側にはとんでもない工数がかかり、関係ない人たちにとんでもない負担を強いることになってしまうんですよね…。

上記の理由から、誰が見ても判断がブレない「天上界にタッチできたら卒業」ルールだけを採用していたわけです。

ただ、卒業生ロールを作ることで、「初心者鯖を辞めなくていいよ!」「卒業生になるとそれはそれでメリットがあるよ!」という状況を作れれば、そもそも性悪説に基づいたルールにしなくても済むので、一定の解決が見込めるのではないかと考えました。具体的には、こんな感じです。

  • 卒業生(OB)ロールの追加

  • OBロールの条件は「天上経験者(12月アプデ前含む)」「キャラクターレベル200以上」「天チャレ発生回数10回以上」のいずれか

  • OBロールの追加と同時に、先生ロールとOBロールのみが参加できるプレマチャンネルを開設。この中であれば、同ロールはプレマ参加可能
    (実質、先生ロールもプレマ解禁)

  • OBロールはあくまで先生になる自信がない人の「猶予期間」であり、さっさとコーチングとか受けて力量磨いてね、と強調

「条件満たしても、卒業しなくてOK!しかも先生とも積極的に戦える!」という"飴"を与えつつ、隔離をするわけです。
副次的ですが、先生もプレマ解禁することで、居座りおじさんに抱いていた「俺は潔く卒業したのに、ズルしてプレマ参加しやがって…」というヘイトの解消も見込めます。
また、これによりニワトリの格差問題も少しはマシになるのでは?と思っています。

正直内情的には、スパッと初中級者だけのサーバーを作りたい気持ちは強いのですが、理想と現実は違うのです。
そして「卒業したくない人」というのは「このサーバーが好きな人」でもあるので、悪玉化させず、プラスになるアクションをしてもらえるよう設計することができるのであれば、メリットもあります。早く先生になってね。

今後については、OBロールの先生転化を促すイベントや、OBになってからずっと変化のないユーザーに関する対応などを整えつつ、様子を見てみようと思います。ちなみにOBロールは、現在38名います。

「レッドカード」「イエローカード」についての明文化

コミュニティの人数が増えてくると、人それぞれ「ルール違反ではないがなんか気に食わない人」とか「ルール違反ではないが自分の好きな空気を乱してくる人」への不満が増えてきます。
そりゃそうですよね。40名くらいの学級クラスでも、生理的に受け付けない人とかいたのに、1,600名もいれば絶対ひとりふたり遭遇します。

こういう「他人への不満」というのは、人によってポイントも違えば、許容量も違うので厄介です。
もし、あらゆる不満ポイントを網羅しようとして、かつ神経過敏な人に合わせてルールを作ってしまうと、そのコミュニティは終わりです。
大多数の人にとって「超窮屈なコミュニティ」になってしまうからです。
(あと不満にイチイチ対応していたら、管理工数がやばいことになる)

なので、この手のルールというのは、そのコミュニティに参加する人たちが「当人同士のコミュニケーション」によって、少しずつラインを変えていく、つまり人の組み合わせによって変化していくものなので、私の主観でズバッと定めるべきものではないと考えていました。
(モンスター級にやべぇやつは、独断と偏見でレイドバトルしますが)

ただ、ここまで人数が増えてくると、サーバーとしてまったく指針すら出さないで「話し合ってライン決めてね」と言うのも、それはそれで乱暴なんじゃないか?と思い、「この発言をしたら管理人が対応するよ!」のラインだけ明示化してみることにしました。
逆にいうと、「このラインを超えなければ管理人は対応しないので、自力で解決するんやで」の指標でもあります。

もともと、ある程度自己基準はあったものの、私はあまり繊細な性格ではないので、参考までに一旦サーバー参加者にアンケートを取ってみることにしました。

アンケート結果

「不満はない、会話をルールで縛るべきではない」という人も多く、アンケートで聞かれたから無理やりひねり出してくれた感のある文面も多かったので、大きな不満がなさそうな人が半数くらいの印象でした。
不満の傾向としては、この辺りですかね。

  • キャラクター批判、喧嘩、自虐など、場が荒れる会話

  • 初心者ゲーム鯖でする会話じゃねぇだろという会話(格ゲー専門知識、ゲーセン昔話、プライベートのゲームに関係ない自分語りなど)

  • 他人のプレイスタイルに口出しする行為

足立区出身、元ゲーセン店員のshuntaxとしては、こういう会話なんて毎日耳にしてきたというか、むしろ「あいつらの話題これ以外にあったか?」という感じです。
ただ一方で、「この会話"初心者鯖で"させてもらえないと死んじゃうよ!」とか「この会話禁止されるなら初心者鯖辞めるわ!」って人は、それはそれでどうなんだろうと思いました。Twitterでやったらよくないか…?

ということで、自分なりにバランスを考え、こんな感じで落ち着きました。

"ルール" 私の嫌いな言葉です

こればっかりは感覚値がわからず、おそるおそる実装してみましたが、ルール改訂から2週間経った今でも会話ペースはまったく落ちていないので、一旦大丈夫だったのかなと思っています。
なにか問題が出たら、noteに書きますね。

BOT「Ticket Tool」の導入

こーれ神BOTです。

問い合わせ対応を円滑にするためのBOTで、参加者が「依頼」を出すと、管理人と依頼者だけのプライベートチャンネルを自動で作ってくれます。

Create ticketを押すと、部屋が作られる

「ランク詐欺(卒業脱法)」と「会話マナー」に関して、ある程度の指針を示せたので、あとは報告しやすい環境さえ作れれば、不満も起こりにくいだろうと考えました。
その際、「双方向」コミュニケーションを取りつつ、慎重に調査する(場合によっては対応を教えてあげる)必要がありそうだった為、「Ticket Tool」に辿り着きました。

ちなみに「管理人への要望」フォームもこのBOT導入したんですが、相手と打ち返ししながら双方納得する着地を模索したりできるので、導入して超よかったBOTです。おすすめ。

「苦手な人に遭遇したときガイドライン」の作成(準備中)

初心者鯖では、鯖加入したてで何していいかわからない人のため、「まずこのアクションするのが丸い」という、強行動ガイドラインを作っています。

五千兆ダーク先生の力作(わかりやすい)

このノリで、「苦手な人に遭遇した時、こういう行動をしてみよう」というガイドラインも作ってみようと思っています。
他人への不満を悶々と抱え込んでストレスを感じたり、トラブルを起こしてしまう人は、おそらくどう対処するのが適切なのか、向き合い方がわかっていない人が多いように見えます。

Discordならブロック機能とかVCの音量下げる機能とかありますし、チャンネルいっぱいあるので、一生遭遇しないでプレマ楽しむことも可能です。
あと相手に悪意ないケースもめっちゃ多いので、やんわり管理人から伝えるだけでも超改善されるケースも多いです。
逆になんの対策もしていないのに、SNSとかでお気持ち表明してしまったり、チャンネル内で長々喧嘩とか始めるのは悪手です。

そもそもどんなコミュニティにも絶対、嫌いな人&苦手な人は現れるので、その人が湧いてきてしまったことにキレたり、その感情に自己嫌悪したり正当化するのではなく、「どうやったら自分にとって快適な環境を作るか?」を考えるのがベターです。

「ガイドライン」と「Ticket Tool」を併せて、そういう方の手助けができたり、相談相手になれればいいなと思いました。

副管理人増員

「ランク詐欺」と「会話マナー」に関しては、どうしても人力で調査する必要が出てくる場面が多いです。
ただ、私は初心者鯖にはあまり参加しない為、情報量が少ないので、フラットに判断する「目」を増やす為、副管理人を増員しました。追加4名です。

前回の副管理人の選定基準は「私が話していて疲れないタイプ」「尖っているわりにバランス感覚がある」でしたが、今回の選定基準は「サーバーにアクティブに参加している」「サーバー貢献度が高い」「判断がフラットそう」とかで選びました。「目」が主目的なので。

「噂話」と格ゲー界隈

昔「サピエンス全史」という書籍を読んでいて驚いたのが、「言語」を手にした原始人が話していた内容の大半が「噂話(デマ含む)」で、それはヒトの「本能」に刻まれている行為なんですって。

曰く、ヒトも含めた動物は、「種の生存率が高まるアクション」に対して、快楽を覚えるように作られていて、それが「本能的活動」です。
ワンちゃんが飼い主だいしゅきなのも、ネコちゃんがオキニのダンボールを見つけるのも、ウサちゃんが楽しそうに穴掘るのも、そのアクションが種の生存率向上に繋がっているから、楽しく、快楽を覚えるワケです。

で、人類にとっては、「噂話」をすることで、ダンバー数を超えるコミュニティを形成できて(宗教とかね)他の霊長類に勝利できたり、群れに有益な奴を残し、害をなす奴を排除することで、生存率を高めてきた。
だから噂話が大好きという論理です。

そして、その「噂話」コミュニケーションの最先端が、Twitter!
タイムラインを見てください。一生「自分が有益です!」とか「あいつは害あります!」とか話してるじゃないですか。これはヒトの本能なんです。

Twitterをやっていると「なんでそんなことするん?」みたいな、動機のわからない悪意に遭遇することがあるんですが、この「本能理論」に基づいて考えると、納得できることも多くなりました。

「群れにおいて有益なのか無益なのか」を判断するためにヒトが噂話をしているとすれば、まず「事実として有益なことをしている人」と「無益なことしかできていない人」の2つに分かれます。

格ゲーコミュニティに例えると、ウメハラさんは誰もが納得する、「有益なことをしている人」ですよね。
業界貢献度はいわずもがな、格ゲーマーの基準である「強さ」も比類なく、大会の実績も申し分なし。
こういう「有益な人」は、そのまま事実をアピールするだけで、「群れに必要だ!」と見てもらえます。わかりやすい。

問題は「無益なことしかできていない人」です。
彼らはこのままいくと、群れから排除されてしまったり、存在を軽視されてしまいます。
じゃあどうするか?ウメハラアンチです。

つまり、「有益な人を無益な人に見せかけて、群れから排除しよう」とアプローチすることで、生存戦略を図ろうとします。
例えば、アンチコメントをして有益な人を怒らせて、「あの人は実は無益なんですよ~」と周囲の印象操作を試みます。

冷静に考えれば、ウメハラさんはじめトッププレイヤーなんて、いるだけで業界にメリットがあって、失っても業界にとってデメリットしかないんだから(企業スポンサーが減って業界が縮小するとか、他ゲームに人が流れちゃうとか)、格ゲーマーなら彼の印象を悪くして足を引っ張る意義はまったくないことがわかります。

でも、彼らにとっては「本能」なので、そのアンチ活動に快楽を覚えるし、その意義のない行為を"無意識に捻じ曲げ"自己正当化して、なんとか理由を捻出します。疑問をもってしまうと、生存率が下がるからです。

見たことありませんか?「誰でもいいから放火したい」感すごいのに、なぜか正義の味方面しているTwitterアカウントとか。あれですw

Twitterで見かける異常行動のほとんどは、この理屈に当てはめていくと、ちょっと理解できるようになってきます。

例えば、最近話題の"クソバイスおじさん"は、「有益なことしてるよ!」をアピールしようと空回りした結果、あまりにも"匂って"しまい、まわりから嫌われてしまうケースです。

「プロゲーマーの試合内容に本気でクソバイスをしちゃう動画勢」みたいなケースもあると思いますが、それは「無益」だけど「有益」に見せたいがあまり、"幻覚"を見ている人ですかね。
相手を下げるのではなく、自分を盛っていくタイプの生存戦略。

もちろん、これらも本能なので、呼んでもいないのに現れ、勝手にクソバイスをして快楽を得て、文句を言われると自己正当化してキレます。

そんな感じで考えていくと、仕事しかり、ゲームの鍛錬しかり、コミュニティの運営しかり、まずは自分がそのコミュニティにとって「有益なこと」をしようとしているのか、「無益なのに自己正当化しているのか」を冷静に分析するのが、一番大事に思えます。
そして、もし誰かから相反する意見を頂くことがあるならば、その人は「どの生存戦略の人なのか?」を考えてみると、おのずと答えはでるのでは、と思いました。

ちなみに、自分が「有益なこと」をしている絶対の自信があるのであれば、届くクソバイスはすべてミュートするのがオススメです。
そして、なるべく「皆にとって有益なこと」「皆が楽しめること」をたくさん実行して、それを楽しそうに情報発信しているだけで、「無益側」は勝手に憤慨してダメージを受けます。そして自分はノーダメージです。

これを私は「スライムトラップ」と呼んでいます(マインクラフト)
実害があることだけは、反論したほうがいいですけどね~。

スライムトラップ

でも、この「本能理論」が正しいとするならば、格ゲーマーが格ゲーから強い快楽を得られるのも、なにかの生存戦略の名残なんですかね…w

今後の活動について

サーバー機能としては、当初構想でやりたかったことは、粗方やり終えたと思っています。
大きな問題がなければ、あとはマイナーチェンジを繰り返す感じですね。

あとは冒頭に書いたような、「もっと大きなチャレンジ」を次のミッションに据えつつ、格ゲービッグイヤーを十二分に楽しみたいと思っています。
ストリートファイター6楽しみ!!

ただ、やはり自分はギルティギアシリーズが一番好きなので、自分が労力をかけて運営するのは、やはり"GGST初心者鯖"だけかなと思っています。
それはそれとしてスト6初心者鯖運営したい人いたら声かけて…

これからも、この愛するゲームを盛り上げられるチャレンジをどんどん考えて、皆さんを驚かせ、喜ばせられればと思っています。楽しみにしていてください。

ここまで読んで頂きありがとうございました。それではまたどこかで!

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