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USA2000正月編:衝撃的な新年カウントダウン:フロリダ【99/12/31】

12/31

「時間だ、起きようぜ!!」


ケンの声で起きる。 みると早朝6時。「まだ早すぎるよー、もっと寝かせてくれ。」と文句を言うと、「じゃあオレは朝日を見に行く」と車でどこかに消えていった。オレはテレビでアメリカンポケモンを見ながら出発の準備を始める。よし、準備完了、これでいつケンが帰ってきても出発できる。7時半ころにケンが帰ってきたので、二人で近くのコーヒーハウスに朝食を食べに行く。こじんまりとしたいい店で、クロワッサンとカプチーノを頼んだ。味は最高!日本じゃぁこんなブレックファーストは食べられないよ。

それから準備をしていざ出発。
朝から釣りを予定していたので、まずはエビが購入できる店を探して、エサをゲット。
それから7マイルブリッジまで行って橋の上で糸を垂らす。ケンがまず魚をゲット。
すると隣で同じように釣りをしていたオヤジが近づいてきて、「いらないならその魚をくれ」と言ってきた。
逃がすつもりだったので素直にあげたが、オヤジが去った後、二人で、「生活がかかってんじゃねぇーのか?あの魚を晩飯にするんだろーな」と笑っていた。次はオレがヒット。またオヤジがやってくる。今度は「なんで欲しいの?」と聞いてみると、

答えは、「これを餌にするのさ!!」だった。

なるほど、コイツはこの魚を餌にもっと大きなバラクーダクラス(大きな魚)を狙っているみたいだ。
近くには鳥がいて、俺たちの釣った魚をねらっている。オレもケンもほどほどの量をつり上げて、時々鳥にあげたりした。餌のエビもなくなったので、帰り際に隣のオヤジに挨拶しにいくと、名刺をくれた。肩書きはライターになっている。「物書き」のようだ。お返しにオレの名刺を渡して一緒に写真をとった。ノリノリの変わった男だ。 バラクーダが釣れることを願っているよ~!

それからまたまた一路、キーウェストへ。この道を何度通ったことか。
レンタルバイクを借りようとするが、どこも無い、これがリゾート地かぁ、甘かったなぁ。
昼はまたワッフルハウスにいった。オレのオーダーをおばちゃんが忘れていて、ずいぶん待たされた後に出てきた。頼むよ~おばちゃん~。

それからビーチへ。雲が多くて日も出ないので早めに退散。まだPM2時。
カウントダウンまであきれるくらいに時間がある。特にやることも無いのでグルグルとキーウェスト島を回る。
俺たちはアホかなんと3周もしてしまった。
無駄に時間が過ぎていく・・・。こういうところが自由旅行の良いところであり、微妙なところかも。

そこでオレが提案。

釣りができるところまで戻って、夜にまたキーウェストにこよう!

その案はすぐに採用になった。道を戻っていく。ビジターセンターを見つけたので、近くにエサが売っているところはないか?と聞くと一枚の店の名刺を渡してくれて紹介してくれた。さっそくそこに向かう。20マイルほど遠くの町だ。気が遠くなりながら店を探す。そしてやっと店についたときに、気がついた。

ここは、最初にエビを買った店じゃん!
あのおじさん元気かな?と思いながら車を止めて店に向かうと。

扉にCLOSE(閉店)の文字。・・・そか。今日は12月31日(年末)だった。

エサを買えずに釣りができない俺たちは途方にくれた・・・。
先日に釣りをした橋の近くに店があったことをケンが思い出し、さっそく向かった。

そこもクローズ(閉店)。
・・・なんのためにこんな距離を戻ってきたんだよ。

釣りができない俺たちは超ブルー状態。
ケンもがっくりと肩を落としている。マイアミに戻ろうとまで言いだした。
オレはそれはやばいと思い、とりあえず近くの橋で車を止めて夕日をみた。

だめだ、ケンは完全にやる気をなくしている。
「さあいこうぜ!!」といっても、「なんかどうでも良くなってきた・・・どっちでもいいよ。」という始末。

オレは強引にキーウェストに車を向けた。日もしずみ、夜になった。

キーウェストについて海岸にいっても全然もりあがってない。道の人影もない。またグルグルと車をまわすことになる・・・。 繁華街を見つけたので車をとめて行ってみる。ハイになっている人たちがたまり、かなり町はやばそうな雰囲気なので、車の中を整理したり、もっていく金を考えたり、セキュリティー対策を完璧にして向かった。カメラも車に置いていった。だからこの後の様子は写真には無い・・・。

にぎわうストリートに出てみる。
ずごい人混みだ!!
車両通行止めになっていて、完全に歩行者天国になっている。
こんな数のアメリカ人に囲まれるのは初めてだ!
アジア人も全然いない。完全に俺たちは浮いている。
少しでもとけ込もうと、みんながしているおもちゃのネックレスを俺たちも買う。
太鼓をたたいたり、猿の格好して歩行者をおちょくったり、バケツをタイコ代わりにたたいているのは感動した。

人が集まっているところに行ってみると、建物の2階でヌードをやっていた。みんな大盛りあがりだ。おもちゃのネックレスをみんな2Fに投げて、それをxxxにこすりつけてまた観客に返すという、すごいことをやっていた。

そんな風景を度肝を抜かれながら歩いていると、みたことがあるアジア人が道沿いにすわってる。

先日、橋の下で写真をとってもらった中国人だ!!(話を聞いてみると、ホントはベトナム人だった)。
話しかけると、びっくりしていた。去年アメリカにきて、今は仕事がなくて旅をしているらしい。
一緒に通りを歩いて、ヌードとかみた。彼はかなりエキサイトしていた。

そろそろ時間が来たので、通りのなかで一番にぎわっているあたりに移動する。
人が多くて、将棋倒しになりそうな雰囲気だ。身動きもできないくらいだ。
網に風船が入っていて、カウントダウンを待っている。
どんどん人が来る。そこら辺でケンカしているヤツらもいる。警察も大勢来ている。決して安全とは言えない雰囲気だ。横にいたおばあちゃんが突然倒れた。みんなが抱えて人混みから助け出している。この辺の連携がすばらしいよね。

新年まで・・・

あと5分!
あと4分!
マイクを持ったDJが盛り上げていく。
そして、いよいよカウントダウンが始まった。

10!、9!、8!,7!

6!
5!
4!

3!

2!

1!

0!!!!!!!!

その時がきた!!!

Happy New Year !!!

花火が上がり「2000」の文字がかがやく。
みんな錯乱状態だ、
シャンペンやビールを頭からかけられてびしょぬれになった。
手と手をたたき合い、お互いが「Happy New Year」と言い合って、新年を祝っている。
混乱状態の群衆から脱出するために車に戻る。
最高のカウントダウンだった。
しかしアメリカ人に囲まれていた、アジア人の俺たちは明らかに浮いていた。
なんだか複雑な気分だ。アメリカ人たちと一緒に新年を盛り上がりたかったのに・・・。

シャンパン臭い服のまま、このまま車でキーウェストを出発。乗り込んで数分後にいきなり睡魔が・・・。
ケンが運転担当。
「寝ていいよ」と言われて、次に運転が代われるように、と思って寝る。

今日はオールナイトドライビングだぁ・・・ケン、頼んだ・・・ZZZzzzz・・・。

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