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猫の仕事

うちでは、猫に3つの仕事を課している。

1.元気なこと
2.かわいいこと
3.人間の相手をすること

3は、『人間が撫でた時に逃げない』という程度で達成されるし、2はもう生きているだけで一秒ごとに達成されている。下手をすれば最後の息を吐いた後も、骨になったってかわいいかもしれない。
だから、日々の目標達成の可否に不安が生じるのは、1だけである。

先日の健康診断の結果は、オールクリーンであった。まだ若いからということで身体、口中、血圧、血液、尿という基本検査だけのコースではあったが、ほぼ全て問題なし。1つだけ、血糖値が上限を2だけ上回ったが、採血の時のストレスで簡単に血糖値が上がってしまうことを考えればこれもまた問題なしと見なして間違いないだろう。
で、これを維持してゆくことが、日々の目標達成に繋がるのだが……目下の課題はダイエットである。
体格から推定される理想体重を1kg近く上回っているため、出来ることなら少し痩せたほうが良い、と獣医師には言われている。もちろん、無理にダイエットするよりは現状維持の方が良いという指導も受けているので、無理をするつもりは毛頭ない。
気になるのは、小太りでありながら少食という猫の食生活だ。計算してみたところ、理想体重の維持のためのカロリーを既に下回っている。こうなると、カロリーそのものよりも他の必須栄養素の不足の方が心配だ。食事に関しては、今食べているフードが少なくなってきたら、同じブランドのダイエットラインに切り替えようと考えている。その方が、栄養素の不足も多少和らぐだろう、というのが我が家と獣医師の共通見解だ。
だがダイエットは食事改善だけでは進まない、というのは猫も人間も一緒である。運動で筋力を上げ、基礎代謝を上げることがとても重要だ。
しかし。
しかし、だ。
うちの猫は動かない。
普段からここにアップしている画像を見ている方はお気づきのことと思うが、基本的に床に置かれた爪とぎサークルや箱に収まって寝ている。キャットタワーも兼ねた3段式のケージは無視されてばかりだ。また、自分の手をかけて上を目視できる物にしか飛び乗ろうとしない。具体的に言えば、ソファーやベッドだけ、である。つまり人間の膝の高さ程度だ。我が家の壁にはキャットウォークとして使えそうな棚が造り付けてあるのだが、一度としてその目的を果たしたことはない。台所の上や押入れの上段が見たいとなれば、人間に抱き上げさせて高みの見物をする。押入れの上段からは普通に飛び降りる事ができるので、後ろ足に障碍があるわけでもない(獣医師にも確認済である)。
猫じゃらしや紐、ボールなど様々なおもちゃをけしかけてみるが、何故か猫はテンションが上がるとお気に入りの爪とぎサークルや箱の中に飛び込み、モハメド・アリと戦うアントニオ猪木よろしく、待ちの姿勢でファイティングポーズを取るのである。これでどうやってカロリーを消費し、筋力アップをはかるというのか……

まだ良い方法は見つかっていないが、とりあえず猫が日々の目標を3つともクリアしてくれているので、焦らずゆるゆるやっていこうと思う。

溜め込んだ脂肪が如実に分かる首周り。


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