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コングのグルメ〜第2話〜
今日はいつもより数倍汗をかいた。
少しでも早くシャワーを浴びたい。
何をしていたかと言うと、
大阪でLiveを行っていた。
従来ならこのまま車で東京に帰るのだが、今回はホテルに宿泊する事になり、とても気の休まるスケジュールとなっている。
ありがたい。
休息は大切だ。
この日程が決まってからKONGは今回もホテルの部屋で飲むと決めていた。
ホテルのチェックインを終え、翌日着る服の準備をし、シャワーを浴びて体をスッキリさせる。
『風呂は命の洗濯よ!』
『新世紀エヴァンゲリオン』のミサトさんの台詞を思い出し、
「確かにその通りだ。」
と、頷きながら椅子に座り、ガソゴソと遠征時に毎回持ってきているKONGセットを机に広げる。
![](https://assets.st-note.com/img/1719475367681-VktL6RNwQA.jpg?width=800)
スキットル。(ウイスキー)
タンブラー。
蒲焼さん太郎。
カルパス。
このセットを机に出すだけで笑顔が溢れだす。
「こーゆーのがいいんだよ。」
ありがたい事に
『せっかく◯◯に行くんだから、ご当地の食べ物食べなよぉー』
と助言をしてもらうが、
KONGはご当地の有名な食べ物よりも、地元の人が足を運ぶスーパーとかに陳列されている『おや?』と気を引く惣菜とかに興味があるのだ。
地域密着型である。
しかも家とは違う場所にも関わらず、心と体を休めてゆっくり飲めるなんて、この上ない贅沢。
しかし、
残念な事に、この日はホテル近辺にスーパー等がなく、コンビニで食べ物を購入する流れとなったのだ。
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コンビニで飲み物以外を買う事があまりないKONGは、お弁当コーナーで食べ物を選ぶのもイベントの一つ。
1歩進んで
「なんだこれは‥」
2歩進んで
「なんだこれは‥」
3歩進めば2歩下がって
「なんだったんだこれは‥」
![](https://assets.st-note.com/img/1719476195174-6J71QZxzhK.jpg?width=800)
うむ。
優柔不断なKONGは全く選べる気がしない。
「サラダが食べたい。」
「麺類が食べたい。」
「ガッツリしたのが食べたい。」
「ラーメンが電子レンジで作れるだと?」
どれも美味しそうだ。
こうなってしまうと『自分が食べたい物』が見つからず、キョロキョロしては悩むを繰り返し選んだ商品が
コレ。
![](https://assets.st-note.com/img/1719476356401-HhsPWxc4tN.jpg?width=800)
欲求を全て入れたようであるが、普段は買わない『すだち』なるサッパリするドレッシングと、苦手な玉ねぎのような食材がパスタの上に敷かれている。
さらに追加でチキンも買っている。
うむ。
思考回路がショートしていた事がわかる。
サラダを選ぶ時には真っ先に行う『玉ねぎチェック』も怠っていたのだ。
コーンサラダとパスタとチキンでよかったのではないか‥‥。
「やはり、コンビニの買い物は難しい。」
反省しながら、買ったチキンを備え付けの電子レンジに入れる。
同時に自前のタンブラーに氷とウイスキーと炭酸水を注いで、ハイボールを作る。
![](https://assets.st-note.com/img/1719476517605-SENteemuR2.jpg?width=800)
「乾杯。」
テレビに反射した自分と乾杯をする。
![](https://assets.st-note.com/img/1719488616321-FWNeoEUDFH.jpg?width=800)
『チン!!!』
まるで高級なワイングラスで乾杯をしたようなタイミングで電子レンジから音が響く。
ハイボールを一飲みして立ち上がり、
電車レンジのドアを開けるとチキンの美味しそうな匂いがKONGに襲いかかる。
KONGの空腹レベルはMAX。
"空腹は最高のスパイス"とはよく言ったものだ。
レンジのチキンを取り上げた瞬間
「アッッッッッッッーーッッ!!」
温度調整のレベルもMAX。
「‥‥やってしまった。」
サクサクの衣は見る影もなく、フニャンとした熱々のチキンが姿を現す。
「味に変化はない。」
ハイボールと言う名のガソリンよって、アイドリングされた食欲エンジン全開のKONGが、大きく口を開きチキンに齧り付く。
「☆€#○〆°×ッッッッッッ!!」
ファーストタッチで上顎を火傷する。
もう一度、
テレビに反射した自分に言う
「完敗。」
こうして大阪の夜は幕を閉じたのだった。
それでは!
また!
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