国際結婚のリアルな日常
わたしの夫はアメリカ人です。
わたしはアメリカ人としか結婚したことがないので、わたしにとっては今の生活が普通です。でも、日本の友達と話していると、驚かれたり、珍しがられたりすることがいくつかあります。日本基準に照らすと普通ではないんだなと気付きます。
今日はそんな国際結婚の日常を晒します。
朝ごはん
朝ごはんの支度は、夫の役割です。わたしは子どもたちのお弁当を準備する係です。
ちなみに、お弁当の要らない週末も、朝ごはんは夫が作ります。どうしてこうなったかというと、結婚当初に遡ります。わたしが前日の夕飯の残りを朝ごはんに出すことに、夫は強い違和感を覚えたとか。カレーライスとか、お好み焼きとかの残りを朝に食べても、日本だったらそんなに変ではないですよね?
でも、夫は、「朝ごはんはなんでもいいわけではない」と思っていて、トーストとかスクランブルエッグとか、そういうものを食べたいらしいのです。なので、その当時から、朝ごはんは自分で作ろうと決めたようです。8年たってもその決心は揺らいでいません。
夜ごはん
夜ごはんは、基本的にはわたしが作りますが、週に2、3回は夫が作ります。わたしたちは、料理は2人が平等に担当する作業で、どちらか一方が完全に責任を負うとは捉えていません。
だから、わたしが主担当になる日でも、夫の仕事のスケジュールが大丈夫であれば、一緒に作ることも多々あります。わたしが主菜、夫が副菜というように手分けしたり。
できた夫ではあるのですが、言いたいのはそこではありません。実は、その裏には国際結婚ならではの事情があります。
わたしが主担当の日は、大抵和食を作ります。白ごはんにお味噌汁、主菜には魚を焼いたり。中華や韓国料理なども混ぜますが、基本はアジア系のごはんです。醤油とみりんの味付けです。海外生活が長くなっても、慣れ親しんできた味から離れることはできません。
それと同じように、夫にも夫の舌に馴染む味があります。和食は、煮物と納豆以外はなんでもいける夫ですが、醤油とみりんを毎日続けるのはちょっと勘弁、らしいのです。わかるよ、その気持ち。
だから、夫も夫の食べたいものを作るのです。国際結婚家庭の食卓は、異文化を尊重し合う小さな社会です。
洗濯
結婚してこのかた、わたしは夫の服を洗濯したことは一度もありません。夫が自分で洗います。やってあげてもいいのですが、「自分でやるから」というので、あえて仕事を奪うようなことはしていません。
夫は一人暮らしが長かったので、洗濯物を自分で洗うのが当然という感覚のようです。それに、アメリカでは外干しせず、乾燥機を使うので、干す手間を省けることが、自分でやるハードルを下げているという点はあるかもしれません。
義理の親との関係
義理の親との関係についての悩みは、日本だけでなく、古今東西どこでも起きています。アメリカの友人からも、苦労話を聞くことが時々あります。うちの母も長年にわたって苦労した一人です。
わたしの状況は。結論からいうと、いい意味で、なんにも期待されていません。
結婚当初、義理の両親が遊びにきたとき、当然わたしが食事を全て準備するものだと思って、メニューを夫に相談しました。すると、夫は不思議そうな顔をしながら、「君は何もしなくてもいいよ」と言うのです。
いつも、父方の祖父母がいるときは、母が忙しく立ち回っていました。それを幼いときから見て育ったわたしは、「なにもしなくていい」なんて拍子抜け。でも、本当になにもしなくてよいのです。
そりゃ、家を片づけたり、シーツやタオルを準備したりはしますよ。でも、いわゆる嫁の役割としての期待値はゼロです。義理の親が訪ねてきたときは、夫が料理するか、外食します。わたしは、機嫌良くお話するだけで、「ありがとう」と感謝されます。これを実家の母に話したら、絶句していました。
これは、「アメリカだから」というより、夫の両親がとても良い人だったということですね。感謝しなければ。
ちなみに、つい最近まで、わたしは義母のことを、momと呼んでいました。義母が、「アナタの好きなように呼んで」と言ってくれるので、日本の風習を説明した上でそう呼んでいました。これは、アメリカ的にはすごく違和感のあることらしくて。夫が、何度も変だというので、結婚8年目にして、義母をファーストネームで呼ぶことになりました。これは、わたしにとってはめちゃくちゃ違和感があります。いつも呼びかける前にちょっと緊張してしまいます。
おわりに
ものすごく日常を曝け出した記事になりました。こんなつもりじゃなかったんだけどな。ちょっと恥ずかしいです。
国際結婚は、毎日が異文化交流です。
【後記】
さっき、夫に今日はどんなテーマで書いたのかと訊かれて、この記事の内容をかいつまんで説明しました。すると、わたしの認識の誤りを2つも見つけてしまいました。以下は、夫の発言です。
というわけで、週末のうち、日曜の朝ごはんはわたしが作ることになりました。そして、洗濯については、わたしが信用されていないだけという事実が判明しました。
毎日顔を合わせる夫婦でも、お互いの考えていることをあえて言葉にして話してみることは大事ですね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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