世界を終わらせて【4】
夏休み終盤。自分の家から一番近い空港にいた。
初めての国際線。パスポートも初めて持っている。
あの日の自分会議の結果、「海外に行ってみたい」という自分の好奇心を実現してみた。
目的地は「インド」
なんとなく行ってみたい国=インド、の方程式ができていた。
真っ白なパスポートのページにスタンプが押された。特に意味はないのだろうけど、ちょっと嬉しい。
不安もあるけどワクワクが勝っている。3:7くらいの割合だ。
今まで味わったことがないようなワクワクを胸にしている。こんな感覚何年ぶりだろうか。
きっと海外には何かがある。あのネオン街にも、知らないの女の子と寝るベッドにもないものが。
そんな想いを胸に、飛行機に乗り込んだ。インドまでは約10時間。もちろん、そんな長時間飛行機に乗ったこともない。
とりあえず、インドのガイドブックを読みあさることにした。
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長い。飛行機にこんな時間いたことがないので、やることがなくなってしまった。ガイドブックを読破してしまい、おおよそのインドの状態が分かった。
空白の頭の中に一つ浮かんできたのは、考えもしなかった。1ヶ月前の相手のことだ。あれからも数回考えてみたが、一向に誰だったのかわからない。
そして、一人でホテルに入るはずもない。
とりあえずその前の飲み会でいた女性メンバーを思い出してみた。
・黒髪の綺麗めな女の子
・よくいる量産型の女子大生(1つ下)
・ここに来る前にボブにしてきた女子大生
がいた気がする。ここから増えていなければ、この中の3人になる。
ただ、増えたかどうかは分からない。ベッドの上を見ても髪の毛はなかったので、他の情報はない。
おもむろに携帯にこれらの情報をメモし始めた。飛行機がインドに到着するまでに、あの子が誰だったのかを当てたい。
自分の中でよく分からない推理ゲームが始まっていた。
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