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【夏の文庫フェア2022】【キュンタ】『カレーライス 教室で出会った重松清』重松清


こんにちは。
すっかりご無沙汰してしまいましたが、少しずつ、また読書に関する記事を書けたらと思っています。


今年も夏の文庫フェアが始まりましたね🍹
私は新潮文庫のステンドグラスしおりと集英社文庫のよまにゃブックバンドを全種類手に入れて、満足感に浸っています。


今回は、新潮文庫の100より、『カレーライス 教室で出会った重松清』(重松清 著)を紹介していきます。



『カレーライス』


小学校の国語の教科書に掲載されている『カレーライス』をはじめ、入試問題や問題集など、学習教材に使用されている重松清さんの短編を集めた一冊です。


『カレーライス』、『千代に八千代に』、『ドロップスは神さまの涙』、『あいつの年賀状』、『北風ぴゅう太』、『もうひとつのゲルマ』、『にゃんこの目』、『バスに乗って』、『卒業ホームラン』。いずれも小中学生が主人公で、家族や友達との関係に焦点が当てられています。


『カレーライス』とステンドグラスしおり


大人にも刺さる心の薬


重松清さんの作品には、子どもの頃から親しんできましたが、私自身は、あまり教科書や模試の問題などで見かけた覚えがありません。
(中学受験の問題で使われやすいイメージはあって、大学生のときに塾でアルバイトをしていて、教材の中に見かけた記憶はあります。)


重松清さんもあとがきで少し触れていらっしゃいますが、教材に取り上げられやすい「正しさ」のようなものが苦手だという方もいるのかなと思います。私の母なんかはこのタイプでした。しかし、現実はもっと複雑だとしても、私は重松清さんのお話の「正しさ」にたくさん助けられてきたように感じます。


友達と上手くいかずに悩んだ日、重松清さんの作品は心に寄り添ってくれました。登場人物に自分を重ねて読むことができるお話ばかりで、読み終わった後は、現実に立ち向かう勇気が湧いてきたのを思い出します。


今回、大人になって改めて小中学生のお話を読んでみて、変わらず感動しました。重松清さんの作品は、大人にも刺さる心の薬だと思います。子どもたちの心の動きや人間関係の悩み事を「そんなの大したことじゃない」と簡単に言うような大人にはなりたくないですし、自分自身も、相手や自分の気持ちを大切にして、努力や夢、勇気を忘れない素直さを持ち続けたいと感じました。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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