2024.1.23 公私混同の極みライブ featuring Joelle (副題:会社を辞めた元自作PCオタクゲーマーは、誕生日に家族をほっぽってピアノを弾く選択をした)
旅するピアノ・永田ジョージです。
僭越ながら、48歳になりまして。
高校~大学時代は自作PCで対戦ゲームにあけくれるガチオタクだったのに、その後PCスキルを活かして外資IT企業に就職し、12年後に「ちょっと思ってたんとちごたー」(気づくの遅い)てなってピアニストに転職してから12年目になります。
大好きな先輩ミュージシャンのギラジルカさんが「自分が生まれた日に、ライブで歌えることほど幸せなことってないと思うのよ」と言っていたのを聞いてから、僕もここ10年ほど誕生日にはライブをしています。
誕生日なので多少の我がままは許されるだろうと、自分が聴きたい曲を、自分が聴きたいミュージシャンたちと、それを聴いてくれる皆さんと渋谷セルリアンタワーホテル"JZ Brat"で。
そんな究極の公私混同に、昨日はベースのコモブチキイチロウさん、ドラムのダニエル・バエデールさん、そしてスペシャルゲストに至高の歌い手・Joelleさんが合流してくれました。
曲のリストを見ても分かる通り、一見脈絡がなさそうで、実は深い意味があると見せかけて、やっぱり自分が聴きたい曲をやっている。スペシャルゲストと言いつつ、ほぼ全曲Joelleさんに歌ってもらうという。
-
曲の最後にめちゃめちゃ高音域をロングトーンで歌う「星に願いを」を歌い切った後、Joelleさんに「殺す気か!!」と言われたので、「コロ助?コロ助なりか?」とボケて逃げました。転調だらけのオリジナルアレンジ、力強いソプラノで歌ってくれてありがとう。
ベースのコモブチキイチロウさん、一時期は玉置浩二バンドでも弾いていたので、玉置さんの「しあわせのランプ」や「田園」を一緒にやってもらうのが楽しみでありました。
数年前の紅白歌合戦で久々に田園を聴いてかっこよさに痺れ、やってみたいなと思った曲。今回、シルクドソレイユのツアーで世界を廻っていた、凄腕ブラジル人ドラマーのダニエル・バエデールさんが参加してくれたので、ブレイクビーツを含む挑戦的なアレンジを。
僕はもちろん、お客様もコモブチさんもみんな楽しかったと言ってくれて、名曲を現代的な解釈でアレンジする面白さを改めて感じました。
-
ライブはミュージシャンが作るものではなく、その場に集うお客さまが創るものです。
ここ数年、サウダージを感じる文章が好きで拝読している作家の大木亜希子さんが、奇遇にも(といいつつ勿論お誘いしたのですが)来てくれていました。
1st ステージの最後に2021年に作曲した"Life, goes on"を演じた後に、その曲の重要なメロディのインスピレーションとなった亜希子さんの著作「シナプス」を紹介しつつ、相談なしにステージに呼び出すジャイアンぶりを発揮。
突然呼び出されて戸惑いつつも、話題となり映画化もされた亜希子さんの自伝的小説「つんドル」こと「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」を紹介してくれました。
2ndステージでは、ビルマの竪琴みたいなオレンジの袈裟をまとって文字通り異彩を放っていた元IT起業家の現ハゲボウズ、そして24年来の親友でもある小野龍光くんを紹介しました。
彼がボウズになるずっと前から、TwitterやBlogに綴る言葉に彼が綴る言葉には「前に進む勇気」「手放すこと」「ケ・セラ・セラ」的なサムシングを貰っていました。
元々宗教に興味もなく、むしろちょっと小馬鹿にしてたくらいだった彼がボウズになって1年半。そんな小野君が万人にも分かり易く書いたブッダの言葉がなかなか興味深いし、悩んでいるときに読み返したくなるのでリンクを。
東大の大学院を出てた彼は頭が良い奴なので、ついつい文章も長くなりがちのようです。全部は読みきれないという方、これだけでも参考になります。
ちなみに、僕自身は熱烈な仏教信者でもなんでもなく、神様も仏も初詣もクリスマスもハロウィンも祝っちゃう日本典型的な多宗教者です。
安心してください、彼も僕も壺は売りません。
ライブの感想ついでに、珍しく彼が前世について語ってます。
(あちこちに講演に呼ばれて多忙な彼が、ライブのためにカレンダーをブロックしてくれてたのはサプライズでしたわ)
他にも沢山御縁のある方が多くて紹介しきれませんでしたが、昨年末に熊本帰りの羽田空港でストリートピアノを弾いていたら「私も歌っていい?」「もちろん!」と映画みたいな展開になったRubyという才能豊かな高校生シンガーが来てくれたりと、盛りだくさんなオーディエンスのみなさまでした。
-
長い後記の最後になりますが、ライブに凄く来たがっていたけど、家庭の事情で来られなかったジュエリーブランド"PETHICA"デザイナーの倉岡麻美子さん。
2歳と6歳の子育てに、ベトナム出張時に作ってくれた衣装のご提供と、公私ともに活動を応援してくれています。
本人が来られなかった代わりにと、マンハッタンの摩天楼をインスピレーションにデザインしたTribecaをジョエルさんが身に着けてくれました。
針の穴を通すようなソプラノの歌い手に、シャープなシルエットがとってもお似合いです。
そして、近くからも遠くからも、久しぶりの方も初めての方もいつもの方も、来られた方も来られないかったけど想いを寄せてくれた方々。
気にして下さって、ありがとうございます。
-
今年も子育てをしつつ、少しずつソロピアノ・ライブでセンスを磨きつつ、自分が大好きなミュージシャン達とステージを重ねていきます。
お近くの方で、「たまには旅する音楽聴いてみようかな?」と思って下さる方は、ふらりと聴きに来てくださいね。
2月は、こんなライブをお届けしますね。
永田ジョージ
--
PS みなさまからの感想も嬉しいです!