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絶望プログラマー(IT業界のフリーランスは本当に稼げるのか?)

こんにちは。
ゴールデンウィーク最終日は豪勢に焼肉を食べに行きまして、以前カルビをバカ食いして、お腹壊して地獄を見たので今回はハラミにしました。そこまでは良かったのですが調子に乗って食後にアイスを食べてしまい、帰宅途中にキュルキュルキュル~とお腹が鳴り出し、漫画みたいな情けない歩き方になってトイレへ直行となりました。絶望です。

さて、今日はフリーランスについて話したいと思います。ただ、私フリーランス未経験でして、あくまでも雇う側(手伝ってもらう側)の視点での話となります。

フリーランスは稼げるのか?

ぶっちゃけ、稼げます。

もちろん100%じゃないですよ。これから書きますけどいろいろ条件をクリアすればかなりの確率でチャンスがあり、それをつかめれば稼げるということです。

今もそうなんですけど私20年近くフリーランスの人達と一緒に仕事してきまして、面接と単価交渉は日常茶飯事で、うちの会社で協力していただいてるフリーランスの人達が月いくらぐらい貰っているのか把握しています。

YouTubeやSNSでインフルエンサー達がしきりに「フリーランスは稼げるぜ」と言っているのを散見しますが、確かに稼いでいる人はいます。
私の身近にいます。

※稼いでいるというのは具体的にいくらなのか?
スキル次第ですがそこそこできる人であれば月の平均単価70万くらいが今の相場なんじゃないかと。SES営業の人たちと話するとそんな感じです。
この70よりも上であれば稼げていると思います。
もちろん目指せ7桁なんでしょうけど、経験が浅く下流工程(製造部分)のみしかできない場合だと7桁は難しいんじゃないかと思います。
上流からのプロジェクトフル参画やコンサル系であれば7桁出る話をけっこう聞きます。

そうですねぇ・・、例えば20代で月単価70万だったらどうですかね?
ここから経費やら税金引かれた金額が周りの正社員の給料と比べてどうかってことになりますかね。 
ここで調べたら手取り約40万でした。20代で手取り40万は平均を大きく超えているので稼いでいると言えますね。

ちなみに、ITバブルの頃は単価300の先輩が身近にいました。とんでもない時代でしたね。

稼ぐなら長期契約

フリーランスになってもみんながみんな稼げるわけではありません。
当たり前ですが雇ってくれるお客様がいなければお金は入ってきません。殆どのフリーランサーが人材紹介会社を経由するようですが、当然のごとく手数料を取られるのといつまでも仕事を回してもらえるかといったらそうでもないです。

若い時は良いかもしれませんが、歳を取ると体力が落ちてきて無理がきかなくなります。上流工程ならまだしも下流工程の作業は開発言語がどんどん変わっていくので歳を取ると付いていくのがやっとになります。次第に選べる仕事が少なくなっていきます。

なので開発言語に振り回されて現場を転々とするのではなく、いち早くお得意さんを作ることが重要になってきます。フリーランスで稼げるようになりたいなら中間業者を通さない、直受けのお得意さんと太いパイプを築くことです。
中間マージンが取られないメリットは凄く大きいです。
かつ、単月契約ではなく3ヶ月、半年の長期契約を企業と結ぶことで精神の安定を手に入れるのです。

フリーランスははっきり言って切られやすいです。私も何度かそのジャッジをしたことがあります。正社員と違ってあっけなく切られます。
単月契約の場合は月の半ばで翌々月の契約を更新するか否かをジャッジする(例:5月半ばに7月の契約を更新するか否か)のですが、否となった場合翌月末で切られてしまいます。
つまりNGが出た場合は1ヶ月半で次の仕事を探さなければならないのです。

殆どのフリーランサーが人材紹介会社に登録しているのと、今は超売り手市場のためすぐに仕事が見つかるようですが、単月契約のままだと常にその不安がつきまとうことになります。

ではどうすればフリーランスでお得意さんを見つけて長期契約を結んで稼げるようになれるのか?

雇う側が見る5つのポイント

私はフリーランスをやったことがないので、あくまで雇う側(手伝ってもらう側)の視点になりますが以下のポイント(優先度順)がクリアできていれば、ずっと一緒に仕事したいと思うようになり、単価アップ交渉時には気持ちよくYesと言えます。

1.勤怠が真面目であること
 こんな当たり前のことが最優先なの?と思うかもしれませんが、守れない人がけっこういます。無断欠勤が意外とあります。入場1週間以内に体調不良で休んだら黄色信号です。無断で休まれるとほんと困っちゃいます。場合によっては生存確認の為おまわりさんと一緒に自宅まで行くこともあります。
オフィスの入館証持ったまま飛ばれると地獄です。
※詳しくはこちらを参照

2.スキルがあること
 当たり前ではありますが高いお金を払う以上それなりの結果が欲しいです。実績と経験、戦闘力が高ければ高いほど有利です。その時代のトレンド技術スキルを求められることが殆どなので、フリーランサーは常に技術の勉強をしなくてはなりません。それが嫌なら上流専門とかコンサル領域に手を伸ばした方が良いですね。下流と違って上流は甘くない世界ですがお金持ちのお客さんに認められれば一生安泰(単価7桁)かも。
ちなみにどんなにスキルがあっても勤怠悪いと切られます。

3.空気が読めること
 フリーランサーってやり手のエンジニアだったりして、自己主張が強いというか、やり取りで面倒くさいときがあったりします。素直な人であることが絶対条件です。能ある鷹は爪を隠すじゃないですけど、必要なときに鋭い意見をくれる人は重宝します。逆にこちらが求めていないのにやたらツッコミ入れてくる人は嫌われます。
こちらの要求に対して何も言わずに120%の結果を出してくる人は好かれますね。

4.キャッチアップが速い
 フリーランスの人との契約が終了するタイミングとしてよくあるのがプロジェクトカットオーバー時です。1~2ヶ月は保守で残ってもらったりしますが、納品したシステムのメンテはプロパーが引き継いで安定稼働に入ると、開発時にたくさんいたフリーランスの方達は契約終了となります。
しかしながら、優秀な人、とくに新技術のキャッチアップが速い人(能動的に勉強する人)はそう簡単には離しません。次のプロジェクトが立ち上がるまで何らかの仕事を回して引き留めます。優秀な人は新しい開発言語だろうが何だろうが常に勉強しています。なんでもできちゃうんです。そんな人を逃がしてたまるもんですか!

5.人柄が良い
 スキルが並だとしても人柄が良ければ長期的にお付き合いするケースが多いです。正直なところスキルは高いことに超したことはないのですが、パレートの法則しかりでスーパーマンみたいな人が現れるって希なことです。要はこちらが要求したことをやってくれればそれで良いので、あとは気持ち良く一緒に仕事ができるかというのが重要になってきます。
3の空気が読めることもそうなのですが、一緒に仕事をする以上フィーリングが合う合わないは大事な要素です。
どんなに技術があったとしても挨拶もできないような人は論外です。

というわけで優先度順に5つほど書いてきましたが、1,3,5は技術と関係ねーじゃんと思われた方もいるでしょう。そうなんです、どんなに技術スキルがあっても対人スキルを備えていないとダメなんです。

フリーランスの登用はけっこう失敗する

ぶっちゃけてしまうと、フリーランスの登用は失敗するケースがけっこうあります。失敗ケースはスキルアンマッチよりも勤怠問題の方が圧倒的に多いです。私の経験だと即退場(クビ)になったフリーランスは、ほぼ全員バックレました。

面接のときは良い人なんですよ。面接官3人体制で全員OK出してまったく問題なかったのが、なんでか急に体調不良で休み出すんですよね。そうなるとダメなパターンです。けっこう気軽にポンポン現場を変えられるのもフリーランスのメリットなので、それの悪用という人もいます。

仕事変える時って生活かかっているから真剣ですよね。しっかり体調整えて仕事に挑むと思うんですよ。でもそれは性善説でして、性悪説で考えるとバックレても次があるから大丈夫となるみたいです。なのでどんなに面接が良かったとしても、1ヶ月は一緒に仕事してみないと分からないもんです。

稼ぎたいなら上流工程を極めるべし

中途採用と違ってフリーランスの市場は潤沢です。うちのケースだと中途採用では半年かけても1人も取れないことがあるのに対してフリーランスの場合は1~2ヶ月でお目当てのスキルを持った人と面接できたりします。

よってフリーランスは採用ハードルが低めなんですけど、長期雇用が難しいんですよね。本番データをはじめとして重要なデータはプロパーしか触れないのでどうしても仕事の範囲がプロパーよりも狭まります。よって下流工程のテクニカルな開発をフリーランスの人にお願いして、上流をプロパーが担当することが多いです。

プロジェクトは立ち上がれば1年〜2年と長いのですが下流工程は後半からで、そこからの参画になるとプロジェクト在籍期間は短くなってしまいます。そのためフリーランサーがプロジェクトの最初から最後まで丸々参画するには上流の経験をしっかり積んで、キックオフから常に頼られる存在になることが求められます。

よく聞くパターンとして、プロジェクトが立ち上がるとまずプロパーが要件定義、概要、基本設計を行い、詳細設計あたりからフリーランスの出番となるのですが、これが信用ある付き合いの長いフリーランスの人だと要件定義の段階から入ってもらいます。ここまで企業に信頼されればもう安泰です。

上流を任せられるぐらいのレベルになると、たとえ参画中のプロジェクトがカットオーバーしても企業には複数のプロジェクトがあったりするので、次のプロジェクトの立ち上げに呼ばれて契約は更新され続けます。単価も上がっていきます。その間に新技術を学ぶのも良いし、掛け持ちで仕事するのも良いでしょう。(契約内容にもよりますが)

いずれにせよ上流を任せられるぐらいの信用を得たフリーランサーは本当に強いし、成功者だと思います。20代でそこまでなったらたいしたもんです。胸張って「稼いでるぜ」と言えますね。
もし私の前にそんな20代のフリーランサーが現れたら、
「うちの正社員にならないか」
と絶対口説きます。

というわけでフリーランスは本当に稼げるのか?について書いてみました。
結論、稼げることは事実ですがきちんと調べた上で動かないと大火傷をするということです。下流行程ばかりの短期契約を続けていると、典型的な渡り鳥パターンになるリスクがありますので若い方はお気を付け下さい。

今日はこの辺で。

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