チームで進めることの意味
鳥取でNPOを経営するゲンヨウです。普段は、若者の地域プロジェクトの支援や伴走などをしています。一番関わりが多いのは大学生です。
1.大学生チームが地域に関わる
うちの大学生プロジェクトで一番長いのは”農村16きっぷ”というプロジェクトです。鳥取県内の農村地域にボランティア参加というカタチで関わっています。企画によっては、地域のものを販売したり、イベント出店したり、グリーンツーリズムの企画をやったりしています。
土日に現場に足を運び、週1回の会議でいろいろ決めて分担して進めています。授業やテストもあり、兼部やバイトもある中で工夫しながら進めています。その他プロジェクトも以下に掲載。
https://twitter.com/yuiline_tottori?s=20&t=2NGlWEkA7KGqTnE_fSPDRw
2.大学生の活動期間は短い
一般的な大学生、特に鳥取では理系の学生だと3年生の夏休みにはゼミに所属したりして、研究室生活が始まります。入学して2年半がぐっと活動できる期限でもあり、地域と共に実行できることにも限りがあります。
特に農業に関するプロジェクトは作物の栽培やその過程を共同作業するものが多く1年に1回の体験などになるものも多いです。
短い活動期間の中で、多様な地域との関わりを得るためにはチームで分担してやったりすることで経験値があがったり疑似体験できたりします。相談できることで進めることもあります。先輩・後輩でノウハウをシェアしたりすることもあります。そういう積み重ねが結果的に大きなことに繋がったりもしていて、例えば「田舎応援戦隊三徳レンジャー」は三朝町の観光大使も務めていますが、継続ゆえにできていることでもあります。
3.チームで進めるってめんどくさいこともある
スポーツのように、活動のルールがある程度定まっているわけでも、大会があるわけでもないので、地域系活動を進めるのは少しめんどくさいです。
僕は変数が多いと表現していますが、考える事が多くなります。
メンバーの変数→人が多いので単純に考え方とかやり方が違ったりする
経歴の変数→学年ごとに経験値が違うので、教える必要も出てくる
目標の変数→勝つ!とか得点する!とかがあるわけでもないので、組織としての大きな目標値と同時に自分としての目標も定めておく必要がある。
地域の変数→該当地域の人・合意形成主体・内容なども変数になるのでパターン化が難しい場合もある。
大学生の生活は、高校までの家族との生活から切り離されるので自由度があがります。自分で決められる裁量も増えた状態。また、いろんなことを配慮して動く経験もないと思うので、この変数の多さにびっくりしてしまうこともあります(悩みの原因になったり)。
4.めんどくささを乗り越えて
チームで進める上で、相手のことを考えたり、地域の状況を考えたり、時には作物の状況を踏まえて決断したりと、めんどくさいの連続です。しかも、何が正しいのかはやってみないとわからない(bestが見えにくい世界)。
僕はそれでも、めんどくささを乗り越えていくことにも意味があるなと思っています。濃淡はあれど、興味がある事が集まっている仲間で、一つのものを分担して作っていく。これは社会に出ると当たり前におきることですし、仕事としてやらねばならないことになる場合もあります。
それを仕事としてやる前に、自分の中で考えトライすること、小さくでも失敗し振り返る事、抱えすぎて企画が進まなかった経験や、任せてみて企画が進んだ経験を持っておくことは社会でしなやかに生きる術になると思っています。
5.困難な時代、変化の激しい時代の中での協働や越境
最近は多くの企業人ともお仕事をさせてもらうようになりました。その中でキーワードとして出ているのは協働や越境という、異なった性質の人や組織などが一緒に取り組むことです。
専門性で突き抜けることも大事ですが、お互いの得意を知りつつ一緒にやること、まかせたりまかされたりすることで解決することが徐々に増えている感覚です。隙間を埋めるような動き、余白でチャレンジする動き、そういうことが当たり前になってくる未来を感じる中で、ちょっとメンドクサイ経験を踏まえることは10年後に価値が出てくるんじゃないかなと思ったりしています。
”遠く”は難しいことなのかもしれないし、予測できないことなのかもしれません。
あくまでの練習の機会なのかもしれないけど、5年後10年後によかったかもなと思えるので、チームで動くことにトライしてほしいなと思っています。
今日はここまで。
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