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ボランタリーな組織は逆ピラミッドの運営を意識する

鳥取でNPOを経営するゲンヨウです。うちの組織は、一番多いのが地域と関わる大学生のスタッフや若手社会人、そのつぎに専業職員、理事、そして僕です。大学生は100名くらいいます。増えたなぁ。おもしろい。

1.一般的な組織構造はピラミッド

会社を思い浮かべてもらえればわかりやすいですが、社長がいて、部長がいて課長がいて・・・みたいな形で。方向性や計画、企画は上がやって下は決まったことに従ってついていくという感じです。もちろん、会社としてやるべきことがあり、利益を出し結果的に暮らしに繋がっていくので、この流れがわかりやすいと思います。仕事=報酬というカタチでつながっているので合意も得やすいです。

2.ボランタリーな組織の基本はモチベーション

ボランタリーな組織の場合は、仕事=報酬という単純な構造ではないので、やるぞと思ってくれるためのモチベーション(動機付け)が重要になってきます。うちの大学生たちで言えば、”農業にふれる”なのか”面白い”なのか、各個人様々ではありますが、そこにモチベーションがあるから集まっているわけです。

よく地域からのボランティア派遣依頼の話があるのですが、その時にお伝えするのは「大学生にとっては、その土地にボランティアに行かねばならない理由はありません」と話します。住む人からすれば、ねばならない役割なのかもしれませんが、学生たちにとっての必然性は無いわけです。どうしても人手が欲しいなら、アルバイトを進めるくらいです。”仕事=報酬”の関係性であれば、やりたい人は出てくるので。

そうなると、一番多い存在にとって参加したくなる、やりたくなる動機が何か、やりやすくなる動機が必要になります。やることの大枠や方向性は経営陣で決めるとしても、細々したやり方や企画デザインは現場のスタッフ側にあわせる方法論になります。

3.経営者団体やPTAで感じる違和感

最近のつぶやきですが、読んだ通りです。全国大会が広島であるから、行く想定で予算積んでねって話です。子供たちがタブレット持ってオンラインで授業を受けるこの世の中で、フルオンラインとか配信を駆使した方が、末端にも届くのではないかと。少なくとも数千人をバスで集める必要性はどこにあるんだろう。仮に宿泊費を各学校で出すとして、移動費用は県PTAがバス出すとしても、もともとは保護者からもらっているお金の集合体です。

上が決めたから、下が対応してという流れがごく自然に起きているけど、現場に近い人たちが動きやすいデザインにはなっていないわけです。

経営者団体に所属しているのですが、そこでも企画デザインが下手だなと思うことがあります。みんなボランタリーに所属しているわけなので、優先順位は本業より下がるわけです。会社経営とはちょっと視点を変えないと、うまく進みはしないのです。すべてがお金ではないですが、”仕事=報酬”の仕組みに匹敵する、”やること・参加=動機”の部分をデザインしないといけないわけです。そこが普段と違うということになかなか気づけない。

4.ピラミッドが逆さになっていることに気づく

動機から始まるボランタリーな組織は、現場に近い人が動きやすいようにデザインしていくことで、成果も生まれます。もちろん、立場が上になる人が多く情報を持つので判断できることや見えることが多いのは事実ですが、上の決定に下が従うわけではないというのがポイント。

通常のピラミッド組織とはそういう意味では逆の意識を持つ方がよいわけです。現場(参加者)の動機は何か、この組織で成し遂げたいものは何か、そのために動きやすいデザインにしているか。

非営利組織は 逆三角形を意識する (2)

どうしても立場が上がったり組織規模が大きくになると、上意下達の仕組みになってしまったり、見えるものが大きくなるので、やり方まで決めたくなりますが、そこを現場目線で考えるのがボランタリーな組織では重要ではないかなと思うわけです。

今日はここまで、追記は上記twitterを更に深めて考える、PTA組織の運営とか全国大会、こうあったらいいんじゃないということをつらつらと書きます。

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