【GENT'S STYLE】公開記事: 偉大なる旅 第三回 考察:イタリア人の人生は幸福か?
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飽くまで私の個人的な見解ということを前提に読んでもらいたい。
私の著作『サルトリア・イタリアーナ』は製作に3年の月日を要した。イタリア全土に及ぶ27ものサルトリアを徹底取材したからだ。当然ながら日帰りで済むような旅ではない。トリノ、ミラノ、プラトリヴェッロ、フィレンツェ、ベネツイア、ローマ、ナポリ、バーリ、パレルモなどなど、訪れた都市それぞれに思い出深い。
この取材は私の通訳兼イタリア文化のガイドとしてヴィターレ・バルベリス・カノニコ社のシモーネ・ウベルティーノ・ロッソ、さらに同社のマーケティングのジャンルカ・カル、フォトグラファーの英国人ルーク・カービー、そして私と、イタリア、英国、日本とバラエティに富んだ国籍の4人編成で行われた。
日本人にも色々な人がいるように、ステレオタイプに国籍毎のメンタリティを語るのは無理があるかもしれない。だが、やはりお国柄というのは個々の性格を形成する基礎の一部になっている。イタリア人のメンタリティと日本人、そして英国人のメンタリティは違う。誰もがこの点は否定できないだろう。
場所はローマだった。
その日はローマのサルトリアを取材後、ローマから列車でナポリに行く予定となっていた。午前中に取材を終え、ランチをそのサルトと共にしていた。ビジネスランチとはいえ、そこはイタリア人、ワインはもちろんのこと、ドルチェにカフェ、食後酒までと非常に優雅だ。
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