ケガをしないために知っておくべき、最強の健康法「スクワット」10の心得
運動がカラダにいいとわかっていても、なかなか続かないもの。そんな方にうってつけなのが、誰でも無理なく、簡単にできる「スクワット」です。スクワットは「最強の健康法」と断言するのは、自律神経の名医で知られる小林弘幸先生。著書『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』には、そのすごい効果と、正しいやり方が書かれています。ぜひ本書を読んで、素敵な変化を実感してください!
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フォームをきちんと確認する
スクワットは継続しやすいという利点もあります。
どんなに効果的な運動も、気まぐれに行っていては効果を享受できません。これまでも、巷ではさまざまな運動が人気を博してきましたが、結局ブームで終わることが多かったように思います。
患者さんと運動についてお話をしていても、「やってみようと思ったけど、動きが難しい」「体が痛くなる」「やる時間がない」など、続けにくいと感じる点が、それぞれあるようです。
でも、スクワットなら大丈夫。そんな「続けにくさ」が見当たらないのです。現に、私も続いています。そして、体の調子がよくなり、活力がみなぎるのを実感しています。
さぁ、それではいよいよスクワットを実践してみましょう。ただし「教わらなくてもできる」と思うのは禁物です。きちんとフォームを本書で確認してください。
実は、私が久しぶりにスクワットをやり始めたとき、数日でひざを痛めてしまいました。55歳の今の体に適したフォームをきちんと考察しないまま、昔覚えたスクワットを行ったのが原因です。
スクワットは、古くから親しまれている一般的な運動です。そのため、誰しも頭の中に、おぼろげなフォームが存在していると思います。しかしその記憶にあるフォームは、今のあなたには適していません。股関節も硬くなっているし、筋力も落ちているでしょう。
昔と今では、あなたの体の状態は異なるのです。「今の体の器」を自覚してください。
ですから、「スクワットなんて、教わらなくてもできる」と思わず、きちんとやり方を確認して実践してください。そして、もし少しでも痛みが生じたら、痛みが治まるまで無理をせずお休みしましょう。少しぐらい休んでも大丈夫。スクワットは裏切りません。
始める前に必ずチェック!
・心得(1) 毎日、朝晩行う
今日のがんばりが、明日の活力となる。
・心得(2) ゆっくり行う
腰を下ろすのに4秒、上げるのに4秒が基本。
・心得(3) ひざを90度より深く曲げない
深く屈み過ぎると、ひざを痛める原因に。
・心得(4) 意識を太ももに集中させる
脳が意識した筋肉を実際に動かすことで効果が高まる。
・心得(5) 腰を曲げない
お尻~頭を床と垂直に保つ。深い呼吸をするために大切。
・心得(6) 腰を下ろすときに息を吐き、上げるときに息を吸う
口で吐いて鼻から吸う。
・心得(7) 食前に行う
胃腸が休憩している間に行うことで体への負担が減る。
・心得(8) 入浴前に行う
入浴後は副交感神経が高まり眠くなるので、実践しにくくなる。
・心得(9) ゆったりした衣服で行う
衣服が体を締め付けると血液の巡りが悪くなる。
・心得(10) 痛みを感じたらすぐに中断
決して無理はせず、様子を見ながら再開する。