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「1本で1日分」の野菜ジュース、実際は「1本で小鉢1皿分」だった #5 美人をつくる野菜の食べ方 1食100円野菜ダイエット
二の腕やお腹まわりが気になってくる季節。なのに、ダイエットを試みてもいっこうにやせない、やせたと思ってもすぐリバウンドする……。そんなことでお悩みの方にオススメしたいのが、こちらの『美人をつくる野菜の食べ方 1食100円野菜ダイエット』。ダイエット効果に加え、美肌、アンチエイジング、免疫力アップなども期待できます。そして何より、野菜をおいしく食べれる! そんな本書から、今日から試せるノウハウをいくつかご紹介します。
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ジュースの弱点は「食物繊維」
今、スーパーマーケット等で売られている缶入り、紙パック入りなどの野菜ジュースのほとんどに、「これ一本で一日に必要な350グラム分の野菜」というようなことが書いてあります。
厚生労働省が推奨する一日の野菜摂取量は、350グラム。そのうち緑黄色野菜120グラム、という基準があるので、350グラム、という数字がキーワードになっているのです。
さらに素晴らしいことに、にんじん、セロリ、パセリ、カボチャなど20種類以上の野菜を使用しています、と表示されています。
20種類もの野菜は、買ってくるのも大変だけど、料理するのはもっと大変。なのに、野菜ジュースには緑、白、黒の野菜のグループが全部網羅されています。
美肌や健康、ダイエットに絶対に必要なカロテンや、ビタミンC、ビタミンEもこれ一本で間に合ってしまいそうです。
こんなに簡単にいろいろな野菜の栄養が摂れるなら、毎日一本飲めば野菜不足の心配とは生涯おさらばできます。
値段が100円前後なのも、うれしい限りです。
私も野菜ジュースの大ファンです。
朝、目覚めの悪い時に、冷たい野菜ジュースをぐぐっと飲み干すと、頭がシャキッとします。ほのかな野菜の香りと、甘みのある野菜のおいしさが広がって、幸せな気持ちになります。
こんなにおいしい野菜ジュースを一本(200ml前後)飲んだだけで、一日分の野菜が一気に体の中に入ってきて、美肌のもとになったり、ガンを予防してくれたり、ダイエットの助けになってくれたりしたら、どんなにいいだろうと思いますが……。
ちょっと考えてみると、野菜ジュース一本にそんなパワーがあるのかなあ? と疑問に思ってしまいます。
実際に、野菜と野菜ジュースを比べると、ジュースにした場合、もっとも足りなくなるのは食物繊維です。
例えば、家庭で野菜ジュースを作る場合を考えてみればよくわかると思います。
家庭用ジューサーで野菜ジュースを作ると、搾りかすが出ます。
この搾りかすを食べる人は、おそらく100パーセントいないと思いますが、実は、この搾りかすの中に、野菜の食物繊維のほとんどが入っているのです。
腸の調子を整えてデトックスしたい、と思って野菜ジュースを飲んでいる人には、ちょっとショック! ジュースにすると野菜の食物繊維は、あまり体の中に入ってこないのです。
カロテン、ミネラルも失われている
ショックなのは、食物繊維についてだけではありません。
緑黄色野菜にたっぷり入っているはずのカロテンも、搾りかすの中にほぼ残ったままです。
カルシウム、マグネシウムなどのミネラルも、搾りかすの方により多く含まれる、というのですからまたまたショック!
これらのショッキングな情報は、私が自分の経験をもとに書いているのではありません。2007年に、名古屋市消費生活センターが市販の野菜ジュースと野菜、果物ミックスジュース35銘柄を分析した結果なのです。
その分析の結果、野菜のままで食べる時に比べ、野菜ジュースはカロテン、ビタミンC、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどが少なくなっていた、と報告されています。
もちろん、野菜ジュースには、おいしい、飲みやすい、手軽に野菜の栄養が摂れる、という大きなメリットもあります。
そこで名古屋市消費生活センターでは、「缶入り野菜ジュース一本の栄養は、一日分でなく、小鉢一皿程度と思ってください」と提案しています。
野菜ジュースは、おいしさ、手軽さから人気がありますが、野菜そのものを食べているのと同じ、という感覚ではないということらしいのです。
野菜が食べられない時のサポーターだと思えばとても便利でありがたい飲み物だと思います。
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