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炭酸刺繍マガジン

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架空の詩集「炭酸刺繡」をテーマに詩を募り、まとめています
運営しているクリエイター

#藤家秋さん

祝「炭酸刺繡」完成 詩の募集、終了しました ご参加感謝

架空の詩集「炭酸刺繡」を編さんする名目で、詩を募っています 炭酸刺繡という言葉から連想した詩を、作ってみませんか? (ソーダや手芸、食べ物の詩である必要はありません) 「炭酸刺繡」とは… 架空の詩集の表題 わたくし藤家 秋の小説「Re:逃走癖女神」の主人公/元天才詩人が、挫折を経て10年ぶりに発表した復帰作のタイトル 字面と音が、気に入っております 参加のしおり ・「炭酸刺繡」というワードから連想した詩を、ご投稿ください ・新作・無料記事限定 ・できれば500字以内で

炭酸刺繡 The Last

理想郷の恋 あなたがうつむく わたしはみあげる あなたのどこか青めいた視線が私を見ている それだけでわたしは満ちる いっぱいになってあふれる炭酸のつぶ ついばむ小鳥 小鳥とそらにむかったわたしの恋 そらにひろがりタソガレイロ その刺繍のうつくしさもわすれて あなたのむねでやわらかなねむりにつく 藤家秋さん よろしゅうございますか?まだ

空に炭酸で刺繍をしたら【藤家秋さん「炭酸刺繍」】参加記事No.2

いわばおかわり🍚的な記事です。藤家さんの企画告知記事は👇 子供の頃から大事にしていた 一冊の絵本 その1ページが 真っ白になっていた 文字はどこ?絵はどこにいったの? 物語は消えてしまったの? 悲しくなって 空を見上げた 見上げた空には  思いがけぬ光景が 拡がっていて  わたしは息を飲んで見つめていた 青空も雲も 空から差し込む光すらも 全部 炭酸色の刺繍でできていた 嘘のような 夢のような 信じられぬ 憧れていた そんな景色が拡がっている あの子は今 何をしてい

「詩」ハイボール『炭酸刺繍』

私の前に居る貴方は、いったい誰なの? あの ハイボールを飲んだ翌朝 貴方は別の何かに姿を変えた シュワシュワと昇っていく 炭酸の泡のように それから数年後 何かに変わったまま天に昇って逝った また 今日も知らない誰かのために ハイボールを作る この泡は私の心を満たさない シュワシュワ… シュワシュワ… あの日と同じ泡なのに あの日とは違う泡 紡いだ日々とは違う泡 紡いだ日々とは違う泡 シュワシュワと私の想いも 宙へ昇っていけばいい いつきさんとスズさんの賑やかし帯

愉快なPOP'n Needle

生きてることを知るために 針を持つ この世から消えないように 針を辿る 昨日の見た世界に 山の先端は 誰でも行けない所かもしれないし 幸せの先は 白く染まっているかもしれないし 二人の夢は はじけ飛んじゃうかもしれないよ 今日の見える世界に キミもあの先端の先に行きたいのだろう? そこに行ってみえる世界を教えてくれよ? 少しずつ海底に沈んでいく僕を捨てる前に 明日の見えない世界に 僕の 丸い泡達は浮いて上がるだろう 息は 海面に上がるとはじけ飛ぶのに 空が 目の前

春弦⑧ PJさんxにゃんくしーさん

🌷PJさんxにゃんくしーさん共同イベント🌷            🎸春 弦🎸     *画像いろいろはショートストップ スズムラさん* 炭酸刺繡(藤家 秋氏主催)に協賛しています。 塩化パラダイス (歌詞改変可) ガラスの窓に額を当てて 日がな見ている浜千鳥 返す波間に見つけしは 君が落とした小さな涙 浜風受ける堤防越しに あなた見ている遠干潟(とおひがた) ゆれる小舟に光りしは 私が投げた別れの言葉 光りも溶ける水平線に 今日も異国の貨物船 あなたのいないこの

炭酸刺繡⑥

闇 影がわたしを引き寄せる あなたの影はとてつもなく黒く 光りのない部屋 あなたとわたしは炭酸 刺繍に編まれた思い出 鈍色はわたし 弾ける音を聴きながら 刺繍に手をのばしている 糸なんてどこにもない どこにもなかった わたしはただの枯れ葉 黄金虫のように飛んでいきたい 黄金の空に溶けてしまいたい 藤家 秋さま よろしゅうおたのもうします<(_ _)>

詩 ” 月夜のお針の会 "【炭酸刺繡に寄せて】

月の光が差し込む部屋に すずらんの夜露をこぼさぬように 静かに静かに集まった どこかから 微かなリュートの調べ それはたぶん白い小鳥の夢 ではお針の会を始めましょう 金色の針を月にかざせば つやつや輝く絹糸が通る それで指貫をかがりましょう 加賀指貫を作りましょう すべらかな糸が波の模様を作る あなたの指貫には崩れた波の泡が ぷつぷつ ぷつぷつ ぷつぷつ さあ針を休めて目を休めて 爽やかになる飲み物を。 こんな夜中に紅茶はいけません 珈琲

炭酸刺繍⑤

炭酸シャンプー 炭酸で洗ってみなよ そう言われて、私はそれを頭にぶっかけてシャカシャカ洗う これってホントにいいの? ヘアエステしてる病院?いや美容院ではかなり流行ってるよ 耳元で弾ける音は宇宙を連れてくる プチプチ宇宙 宇宙ってこんなとこかもしれない 暗くも冷たくもない宇宙 きっとこのプチプチは目をつぶっている間に 私を無視してどんどん宇宙に飛んでいく ツァラトゥストラはかく語りき♫がささやき始める 宇宙との共鳴 きっとこれは宇宙創成のときにも鳴っていた タオルで

詩:炭酸水と刺繍 (藤家 秋さん企画 #炭酸刺繍)

炭酸水を飲みながら 縫いものをしていた ふいに 炭酸水がこぼれて 刺繍に落ちた 刺繍にじわっと 泡が弾む音 縫う手が思わず止まり 耳を刺繍にあてる 藤家 秋さん企画 #炭酸刺繍 よろしくお願いします。

【炭酸刺繍】レモンスカッシュ

捉えどころのない君は しゅわしゅわ弾ける炭酸みたい 何考えてるのか分からない 欲しい言葉はくれやしない しゅわしゅわ弾けた炭酸からは 酸っぱいレモンの香りがした 香りの向こうに君の顔が浮かんできた 意味ありげに微笑んでいる わたしの事はすきですか? 待っていてもいいですか? よく晴れた午後のひと時 おいしいスイーツとレモンスカッシュ ハッキリしない君の事は レモンスカッシュに溶かしてしまえ ぐいっと一気に飲み干せば 君はいつまでもわたしの中に ずっと一緒よ 君

炭酸刺繍|kinari no shishu

生成りの布に刺繍をするように あなたと私は言葉を紡ぐ それぞれの好きな形の軌跡を 生成りの布に残していくと 器用なあなたは幾何学模様を編み 少し不器用な私はゆがんだ蝶の模様を編んだ 干渉されない具合が心地よくて 目を閉じると 小鳥のさえずりが聞こえてくる やがてその模様は 少しずつ重なって まるで二つで一つの模様のように溶けて パチパチと音を弾いた 炭酸の泡のように

スカッシュ色の空【藤家秋さん「#炭酸刺繍」】参加記事

藤家秋さん、はじめまして。通りすがりが失礼を。#炭酸刺繍 参加いたします<(_ _)> 見上げる空が スカッシュ色に覆われていた 空から炭酸の雫が降ってきたら 僕の頭はどうなるんだろう ひとごとのように そう思っていた  夏が来る 少し前のこと 炭酸は弱い方がいい 強いのは苦手だから 微炭酸の優しさと爽やかさで 今年の夏を彩ろう そんなことを思った 春が駆け足で過ぎていく 今年という時間に 揺すらないで 優しく運んで 溢れ出てしまわぬように 今年の夏を閉じ込める

炭酸刺繍【企画に参加】

水槽のポンプからは炭酸のように泡がぶくぶく 金魚は刺激的に泳ぐ 泡の中に映るは、過去の記憶の断片 記憶の糸を紡ぐように、泡があふれ出す しゅわしゅわはじけ飛ぶ泡は自由に舞いあがり まるで手仕事の織り成される刺繍のように 繊細で美しい緻密なデザインは 甘美な思い出をそのままに 光を反射し心を動かすキラキラ あの人を思い出させる記憶がパチパチと 目に浮かぶ笑顔、忘れもしないあの日 抜けてしまった炭酸が手のひらでじっとりと まとわりつく、水ですべて流せればいいのに 淡く切ない