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平良達郎、遂にランキング1位へと手を伸ばす!

既に報道されているように、UFCフライ級ランキング5位の平良達郎が次戦でぶつかる相手に関する情報が出されている。

その相手はフライ級ランキング1位のブランドン・ロイバル


引用元:©︎Getty Images / UFC l Josh Hedges

アグレシッブなファイトスタイルを持つロイバルは、スタンド・グラウンドの両方で強度の高い戦いが出来る上に、175cmとフライ級にしては長身でサイズとリーチに優れた選手となっている。

また、フィニッシュ決着が多い選手でもあり、判定となった試合もスプリット決着になるなど、タフでハードな試合を生み出す激闘型のファイターでもある。

元フライ級王者のモレノと1勝1敗の戦績を持っているロイバルは、前回の再戦でリベンジを果たすことに成功しており、その結果ここまでの戦いで土をつけられたままになっているのは現王者のパントーハだけとなった。

しかし、パントーハにだけ全く勝つことが出来ない(2連敗)という現状の中にいるランキング1位のロイバルは、タイトルを奪う可能性があまり感じられない中で、挑戦権を有する1位の座に付いているため、ややその位を持て余している感がある。

新たな流れを生み出す“平良達郎”


引用元:©︎Getty Images / UFC l Chris Unger

そんな停滞したトップ層に風穴を開けていくのが日本の平良達郎である。

デビューから連勝を重ね、ランキングを駆け上がってきた勢いのある若手ファイターは、その実力を証明しながら遂に1位の座に手を伸ばすところまでやってきた。

その先に王座戦を見据えることができる位置までやってきた平良にとって、ロイバルは最大の障壁であると同時に、今のフライ級の実力的なサイズ感と王者・パントーハまでの距離を測ることが出来る、ある種の物差しとして機能を果たしてくれる存在でもあるため、この一戦で得られるデータは平良にとって非常に貴重なものとなることが予想される。

そんな状況の中で気掛かりな要素となってくるのは、相手がこれまでに無いサイズの相手であるということと、グラップリング面でのアグレッシブなディフェンスに対処しながらコントロールしていくことが出来るのかという点である。

乱暴な攻めや防御をしっかりと捌くことが出来れば、平良が持つスキルで上手を取ることが出来るのではないかと感じるが、そのペースに飲み込まれてしまうと攻守共に乱されるてしまう可能性が高いので、平良自身の強みを発揮することが出来なくなってしまう恐れがある。

身長のあるファイターが相手となると、組みでコントロールしていくことが難しくなってしまうところがあるので、リーチで優れているストライキングの方で違いを作っていくことが出来ると、良いリズムに乗ってロイバルを自分の展開へと引き摺り込んでいくことが出来るのではないかと感じる。

ペレス戦では打撃で押し負けている印象もあったので、ジャブなどで下がらせて圧力を受ける展開を減らしていけるような状況を作っていくことが出来なければ、ロイバルの暴風に巻き込まれてしまうことになるかもしれない。

非常に警戒されているであろう平良のグラップリングが機能しなかった時に、ストライキングで勝負していけるだけの工夫と力強さを見せることが出来れば、他を寄せ付けない安定感を得ることが出来るはずだ。

ベルトを望むその場所へ


引用元:©︎Getty Images / UFC l Chris Unger

ここで勝てば次期タイトル挑戦者の立場を得ることが出来る重要な一戦は、その先に日本人初のUFCチャンピオンという偉業を見据えている。

その大きい大きい目標を達成するためにも、必ず越えていかなければならないロイバルという高い壁をクリアする必要があるので、それが達成出来ることを期待したい。

どういった形であってもそこを超えることが出来れば、かつて堀口恭司が逃したUFCの頂きが再び見えてくることになる。

現在の1位を引き摺り落とし、フライ級に新たな風を吹かせながら王者に迫る平良達郎のシビれる姿が見られることを期待しながらその時を待ちたい。

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