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いよいよ明日、平良達郎UFCのメインに出場

現在UFC5連勝中の平良達郎がランキング5位のアレックス・ペレスに挑む大事な一戦が、いよいよ明日行われることになる。

対戦相手のペレスはレスリングベースのグラップリング技術に加えて、KOを生み出す強打も持ち合わせたパワフルなファイターだ。

UFCでの戦績は6勝4敗とそれなりの負けを経験しているものの、その対戦相手はフィゲイレードパントーハといったトップレベルのファイターばかりであり、その中には最年少チャンピオンを狙うエリートファイターのムハンマド・モカエフも含まれている。

つまりそんな彼を倒すことが出来れば、平良達郎はそのランキングを得るのと同時にトップレベルの実力を持っていることを改めて世界に証明することが出来る。

強豪・ペレス超えなるか

平良もペレスも総合的に優れたファイターであるが、恐らく打撃ではペレスが上回っていると思われるので、平良はグラップリングの展開でリードを奪いペレスを崩していくことになるのではないかと思われる。

しかし、ペレスはレスリングに長けたファイターであるため、これまでのような寝技の展開に持ち込めるかどうか。

一番厳しいのは打撃勝負に縛られて、フィニッシュされずともポイントを奪われ続けて判定負けを喫してしまうことだ。

その状態に陥った場合でも打開していけるだけの引き出しがあるのかどうかが、厳しい勝負を分けるポイントになってくるのではないか思う。

ただフライ級のチャンピオンクラスのファイター達は、そんなペレスを極めることに成功しているので、もし平良が組み勝負でペレスを上回り極めることが出来たとしたら一気にタイトル挑戦へと漕ぎ着けることが出来るかもしれない。

そのためにはスタンドでも攻めていけるだけの手段が必要となる。

受けに回ってペレスの打撃を処理することに集中し過ぎてしまうと一方的に消耗してしまうので、打撃で応戦できるかというところも結果を左右する鍵となってくるだろう。

初のメイン、そして5分5R

タイトルマッチを経験しているペレスに比べて平良はUFCで初のメインイベントとなるので、もしかしたら「経験」がパフォーマンスに多少なりの影響を及ぼすこともあるかもしれない。

また相手のストロングポイントが明らかな分、それに対する警戒心も強くなるだろうと思うので、特に1R目は注意する必要があるのではないかと感じる。

その上で歴戦のファイターの厚みをどのようにして分解していくのか。

これは非常に難しい作業になることが予想されるが、ペレスも平良も見る限り5分5Rをフルで戦った試合は無さそうなので、最終ラウンドまでもつれるような展開となれば、未知数ではあるが年齢的に若い平良の方がスタミナ面で上手を取っていけるのかもしれない。

そうなれば組みの展開も平良ペースで進めていくことが出来るだろうと思うので、当然ではあるけれどとにかく前半に大きなダメージをもらわない、これが重要なポイントとなってきそうだ。

世界の最前線で戦う日本人MMAファイターの岐路

どのファイターにも言えることではあるけれど、この一戦の結果次第で次のステップに用意されるストーリーの内容は大きく異なってくることになってしまう。

勝利することが出来ればタイトル戦線に絡む位置へと上がっていくことが出来る上に、内容次第では次期挑戦者候補の見方も強くなってくる可能性がある。

そうすれば世界のトップ集団との距離を一気に縮まり、日本人初のUFC王者という偉業達成に大きく近づくことになるだろう。

しかし敗れてしまえば、ペレスに勢いを飲まれてしまうことに加えて、タイトル争いから一歩後退することになってしまうため、躍進を続け勢いに乗る若手ファイターたちから溝を空けられることになってしまう。

また、パーフェクトレコードというブランドも失われるため、次戦でUFC側がさらに厳しいマッチメイクを準備してくる可能性もある。

そうなるとタイトル獲得の道のりはより厳しいものになってくるとは思うが、これまでの成績を鑑みて考えると、そうなった場合でも再び浮上していくことが出来るのではないかと思う。

野球では大谷翔平、ボクシングでは井上尚弥、そして今MMAの舞台で世界のトップを目指す平良達郎が誰も成し遂げたことのない偉業の達成にまた一歩近づこうとしている。

そんな注目の一戦で平良達郎がどんな内容を展開していくのか、明日の戦いに期待したい。

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