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「有料老人ホームに家族が入居した時」その③ 娘

 日常の生活において、細部までイメージでき必要なファクトを組み立てられるのは、圧倒的に女性が多い。その方面の能力に性差があるかどうかは不明だが、50歳代から60歳代では、家事や日常の手続きを行っているのは圧倒的に女性。というわけで今の80代90代の介護には娘の力が重要です。

①仕切る娘
 結婚して実家を離れていても、娘という存在は実家とのつながりが強く、ご両親のこともよくご存じです。
 有料老人ホームの入居に当たっても、両親の希望や意向を優先するべきところと、「それは無理ね。」とばっさり切って決断に向けて動けるのは娘様。娘様は最強です。
 複数の娘様がいて、それぞれ仲がよくチームワークばっちりなら、更に最強です。様々な場面で適切な選択をしてくださいます。

②恐い娘 
 ご両親に対して強い責任感を持っているのも娘。ご両親の様々なご要望や、自由な発想や、安全ではない活動に対してご両親様を怒る場面がしばしば。かなりきっぱりとした口調で怒っていらっしゃいます。
 しょぼんとして「娘に怒られたの。怒ると怖いのよ。」とご入居者様から打ち明けられることは良くあります。「大変でしたね。」と聞きながら、心の中で娘様に一本。
 いいんです、怒っても。娘だから。

③母と娘
 長年仲のいい母娘でご生活されてきた場合の娘様。お母さまの介護もとても親身になって関わって下さる。(お父様と娘はほとんどない)
 ごく普通に加齢の道をたどられているお母さまに、なんとか留まって欲しいと努力を惜しまず、医療の手も尽くそうとされる。一つ一つのことを丁寧に相談させていただきながら、ホームとしてはとても頼りになり、お気持ちに打たれることもしばしばです。
 そして、お母さまのお気持ちも大切ですが、どうぞ貴女のお気持ちも大切になさってくださいねと言って差し上げたい。そんなことが言える雰囲気ではありませんが…。

そして、百戦錬磨のワーキング主婦の皆さまにお願い。ホームのスタッフは介護スタッフです。あなたの使用人ではありません。(言えないけど)


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