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我が家の炊飯器に名前が付いた日の部屋

いつもご飯を炊いてくれている炊飯器。電化製品にだって色んな調子の日があるものです。
ある朝、炊飯器から何やら吹きこぼれていると我が家のパパ細胞Treeに起こされました。息子、細胞Sunの離乳食用のおかゆを起きたら作ろうと昨晩タイマーをセットしておいたのだが…
「ありゃっ。何が‥起きた?」
何やらドロドロしたものがこぼれているではありませんか。嫌な予感がしましたが、蓋を開けてみるとちゃんとおかゆさん出来上がっております。
「ん?」
ひとまずドロドロを綺麗にしようとキッチンペーパーで拭き取ろうとしますが思ったよりドロドロしており、少し水っぽいヤマト糊です。ご飯粒が糊だったのがよく分かります。思わず納得していると、細胞Bふと思い出しました!
「あ~!おかゆモードにし忘れた(笑)」
しばらくどうしようかと眺めて、まず朝食を済ませることにします。思いのほかイライラせずに現状を受け入れられております。少し嬉しい気もしつつ、さぁ本腰入れて片付けましょう!
まずは出来上がったおかゆさんを裏ごし、細胞Sのご飯が完成。残りをお昼用の茶碗とタッパーに入れて我々のご飯も確保しました。
次はいよいよドロドロを拭いていきます。あ~これはキッチンペーパーが勿体ない。さすがご飯です。早速ドロドロの端からカピカピに、乾くのもあっという間です。布巾に切り替え、濡らして拭き取りましょう。冬の水は堪えます。ゴム手袋越しでも冷たいのです。リウマチと冷えで力の入らない手では布巾は全然絞れていません。が、そんなこと構いません。ビタビタの状態で拭き取りを再開です。
「あ~あ~ぐちょぐちょだぁ(笑)」
案の定。でも大丈夫繰り返していればそのうちキレイになる”はず”です。雨の日、靴も靴下も濡れどうにでもなれと水溜りも避けずに歩く感じに似ています。無心で拭って洗って、拭って洗って…

どれくらい拭いていたでしょうか、いろいろ気が付きました。
”あらここ指が入らない”
”これ外れるのね”
”うわっ汚い”
ついでに炊飯器を持ち上げて裏に返してみます。
「ヌオー!」
埃が集団でおしくらまんじゅうしているではありませんか。さすが電化製品ですね、引き寄せられて惹き付けて、チリも積もってお山の完成です。出会ってしまったのも何かの縁、埃さんさようなら。躊躇いなく剥ぎ取ります。
そういえば、大掃除でもこんなに丁寧に磨いたことありませんでしたね。不思議と炊飯器に対し気持ちが溢れてきます。
”まだまだ頑張って下さいな”
”いつもお世話になってます”
”ありがとう!”
エネルギーを注いだからでしょうか、単純ですね。ですが心地が良いです。愛着も湧いて名前まで欲しくなりました。
”ゴンザレス”なんてどうでしょう。
小学校の音楽室にあったエアコンの愛称です。こういうのってなぜか忘れない。面白いです。そのまま我が家の炊飯器の名前にしてみました。
ついでに家中の物に名前を付けてみようとただいま順次命名中です。

いいじゃないですか細胞B。疲れましたが楽しかった。家中の物の見え方が変わりました。話しかけられてるような、意思があるような。大切にしたい気持ちです。いつまで続くかわかりませんが(笑)そう感じた瞬間を信じて世界を広げていくのも楽しそうです。そしてそれをする余裕が今はあるのです。遊びましょう!これでいいのです。こんなのが良いのです。細胞Beautyは本日も新たな感覚に出会いました。ありがとう。

どんな感覚で生きていきたいのか知っています。恐れず邪険にせず自分の感覚を大切にして欲しい。行きましょう!愉しみましょう!
日常のドラマを侮るなかれです。

芝居の世界でいろいろなドラマを見たり表現してきましたが、自分自身ほど魅力的な登場人物は居ないと思っております。主役を張れる存在もまた然り。人生を演出していくのも歩みを進めていくのも全て私自身。さぁ何をどう感じて表現(行動)していきましょうか。自由という不自由さの中ではありますが、命に誠実に歩んでいきたいです!
一人一人が人生の主役ですから、自分を大切に、労い、愛でてピカピカさせてあげたいものです。

もしもこの部屋に足を踏み入れ、ここまで読んでくださっていたら嬉しいです。ありがとうございました。


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