デジタル化

と言われて久しい。わが社も例にもれず、その波に乗ろうとして、ITパスポートの講義内容を、研修の一環として全員に見るよう通知が出ている。
どれだけのリテラシー向上に役立っているのか知らない。ただ、職員の多くが依然として、紙・電話依存。グーグルワークスペースの使い方すらよくわかっていない。
ようやく、グーグルドライブの存在を知ったレベルだ。
知識は知識として学ぶことは悪くない。大事なのは、活用しようとする意欲だ。研修をしって活用まで踏み込んでいないのは、意欲がない。
「意欲を出せ」というのは簡単だ。しかし、その意欲が広く職場に行き渡るのは、必要性を感じる個人では限界がある。
では、なぜ広がらないのか。
答えは簡単で、必要性がないからだ。特に、つぶれようもない大きな企業では、変化に対してきわめて鈍感だ。しかし、環境の変化をとり入れなければならない環境に置かれている現場に近い人間は、人間性が柔軟である。そのため、デジタル化の波にも取り入れるスピードが速い。
では、環境の変化に鈍感な大企業がどのようにして、デジタル化の恩恵を取り入れるか。まずは、変化せざるを得ない環境に追い込むことだ。具体的には、デジタル化を取り入れなければ、事業がまわらない環境を作り出すことが挙げられる。次に、リーダー自ら決してあきらめることなく、デジタル化の歩みをやめないことだ。具体的には、紙での資料提供を辞めさせ、デジタル上での処理を部下にさせることだ。

環境に変化に鈍感なのは、組織が安定しているからだ、と好意的にも読める。ただ、仕事が増え、スピード感をもって事業にあたらなければ回らないようになっていることにも気づいていない、と言える。
精神論は通じない。仕組みとして、デジタル化を取り入れなければならない環境に組織を追い込んでいくことが、私の今できることだ。

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