映画レビュー 44作目 リトル・リチャードアイ・アム・エヴリシング

今回は、のっぽのサリー、ルシールなど、今なお
歌い続けられているロックの名曲を歌った、
リトル・リチャードに焦点を当てた映画、リトル・リチャード アイ・アム・エヴリシングをレビュー
する。


この映画を視聴して、良かった事・思った事が
いくつかある。

1つ目は、リトル・リチャードの音楽のルーツを
学べる事だ。
この映画を見るまで、私は、ロックを作った人は
誰と言われたら、エルヴィス・プレスリーだと
答えていた。
しかしながら、この映画では、ロックを作ったのは
エルヴィスではなく、リトル・リチャードだという
事が何度も語られている。(エルヴィスですら、そのように言っている)
ただ、この映画では、ロックを作ったのは彼だと
いいながらしっかりとルーツがあり、そのルーツを自己流にアレンジして、ロックを作ったという事
が語られている。
ジャンルのルーツを知る機会はなかなか無いので、
しっかりと触れていた事が非常に良かったと思う。

2つ目は、生活の為にロックをしていた所がある
という事だ。
彼の人生を振り返ると、ロックをやめて、牧師に
なる機会が何度かある。
ただ結局、ロック歌手に戻ってしまう。
その理由として、生活費が理由だと映画の中で
語られていた。
このエピソードを見て、ロックに戻ってきてくれて
ありがとうと思うのと同時に、生活費の為に、
キリスト教の気持ちを一部捨てて行っていたのか
と思えて、少し残念な気持ちになってしまった。

3つ目は、差別の多さである。
この映画でも多く語られていたが、黒人という
理由だけで、ロックを作った人なのに、長年、
著作権料や賞を充分に得る事ができなかった。
この事実は、知らなかったので、見ていて、非常に心を痛め、アメリカン・ミュージック・アワードで
彼が、功労賞を受け取ったシーンでは、思わず涙が
出てしまった。
彼は残念ながら亡くなってしまっだが、今からでも遅くないと思うので、この映画を含め、もっともっと彼が作った音楽に対して、触れる事ができて、
正当な評価を与える事ができる場所を増やして
欲しいと考える。

星は、3.5


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